![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159954616/rectangle_large_type_2_f125e565cb78a761c46fd49497351dc4.jpeg?width=1200)
祝・新入幕!獅司(その1)故郷ザポリージャの報道(和訳)、日本の報道
獅司関、新入幕おめでとうございます!!
ししぜき、しんにゅうまく、おめでとうございます!!
Дорогий, шановний Шіші-дзекі!
Вітаємо Вас з виходом у вищий дивізіон Макуучі !!
Дорогой, уважаемый Шиши-дзэки !
Поздравляем Вас с выходом в высший дивизион Макуучи !!
今週月曜日の早朝(朝6時!)、九州場所の番付が発表された。
![](https://assets.st-note.com/img/1730300117-rvQxs0OSzBqn2iN8odbZjYRL.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1730300126-LsQRf9mBnGEg8a1vcuC0o4Pr.jpg?width=1200)
我らが獅司関も、ウクライナ出身力士として初めて幕内昇進を果たし、一般紙、スポーツ紙、テレビなど多くの媒体で報道された。
国内の報道については、筆者の気づいた範囲で、以下の記事とコメント欄でフォローした。
獅司関の故郷ウクライナの報道も追っていたが、なかなかニュースには上がってこなかった。
本日(10月30日)、ようやく故郷ザポリージャの地元紙が、獅司関の快挙を報じた。
地元紙の記者が獅司関の新入幕を知った経緯としては、朝日新聞英語版の報道 → 駐日ウクライナ大使のフェイスブックでのポスト → 朝日新聞英語版の概略をウクライナ語で報道、という流れのようだ。
現時点では、日本の報道を間接的に伝える形に限られるようなので、今後、ぜひとも独占インタビューなど、祖国のマスコミならではの報道に期待したいところ。
獅司関が心の奥に抱えているであろう深い思いを、細やかに汲み取ることができるのは、やはり故郷の人々ではないかと思う。
というわけで、さっそくウクライナ語から日本語に訳してみた。
ウクライナの報道記事の和訳の後に、日本国内の報道なども再掲した。
※ 記事は敬称略。
1.『ススピーリネ・ザポリージャ』の報道
Суспільне Запоріжжя ススピーリネ・ザポリージャ
30 жовтня 2024年10月30日
Спортсмен із Мелітополя Сергій Соколовський став першим українцем, який досяг вищого дивізіону японського сумо
メリトポリ出身のセルギイ・ソコロフスキーは、大相撲で幕内昇進を果たした初めてのウクライナ人になった
![](https://assets.st-note.com/img/1730298027-9OlqMHhNVgknxZAr8fapy2zU.jpg?width=1200)
(ロシアによるウクライナ侵攻でー訳者註)一時的に占領されているザポリージャ州メリトポリ出身の力士、セルギイ・ソコロフスキーは、大相撲で幕内昇進を果たした初めてのウクライナ人になった。
このことについて、セルギイ・コルスンスキー駐日ウクライナ大使が、自身のフェイスブックで明らかにした。
特筆すべきは、獅司大(ししまさる、編集部註:セルギイの四股名)が、大相撲の幕内の壁を突破した、最初のウクライナ人力士となったことである。
10月28日、九州場所(11月10日初日)の番付発表を受け、「私はとても嬉しいです。自分のママにこれから電話します」と27歳の力士は語った。驚異的な体格(身長193cm、体重171kg)にも関わらず、獅司の幕内昇進への道のりはゆっくりした歩みだった。
獅司は、入門から新入幕までに4年半の歳月を要した。
セルギイ・ソコロフスキー略歴
1997年1月16日、メリトポリ生まれ。6歳からウクライナで格闘技を始める。2018年、相撲ヨーロッパ・カップ(成人の部)優勝。2019年、来日。2020年3月、大相撲界初のウクライナ人力士となった。
2.新入幕会見(動画)
獅司・朝紅龍 新入幕会見 <令和6年九州場所 >SUMO
日本相撲協会公式チャンネル
SUMO PRIME TIME
3.新入幕の報道
【11/3放送回 見逃し配信中】
— NHKサンデースポーツ (@nhk_SunSports) November 6, 2024
/
1週間のトピックを振り返る
「Weekly Select」
\#大相撲 ウクライナ出身 新入幕 #獅司 💪
相撲を教わったのは雷親方ではなく…?
NHKプラスで見逃し配信中👇https://t.co/4dQX9E9GwZ
※一部配信不可の映像があります pic.twitter.com/TNdwFhhu5h
『ススピーリネ・ザポリージャ』が参照したと思われる朝日新聞の元記事
(英語版は全文無料で閲覧可能)
The Asahi Shimbun
SUMO/ Shishi becomes first Ukrainian rikishi in sport’s top division
朝日新聞(上記・英語版の元記事、日本語版は後半部分の閲覧有料)
二つの「ファミリー」を愛する獅司 ウクライナ出身初の幕内力士に
NHK
大相撲九州場所 新入幕の獅司「祖国の両親を自分が支える」
時事通信
獅司、家族に思い=ウクライナ初の入幕―大相撲
中日スポーツ
獅司、幕内昇進は「ママ」の教え、世界一経験者得意技「左差し」が転機
日刊スポーツ
獅司「うれししです」と持ちネタ連発、「ママに連絡します」ウクライナ出身初の関取
日刊スポーツ
【獅司の会見全文】日大相撲部出身のおかみさんに相撲を教わっていた
スポニチアネックス
ウクライナ出身初の新入幕・獅司 仕送りする家族思い…けがの功名でおかみさんに教わった左差しで飛躍
スポーツ報知
獅司、ウクライナ出身初の入幕 故郷に月50万円送る家族思い「うれシシです」 女将さん直伝の左四つで飛躍
スポーツ報知
ウクライナ出身初「うれシシです」新入幕の獅司 団体世界女王のおかみさん“直伝”技で開眼
デイリー
獅司がウクライナ出身初の幕内「“うれしし”です」連発で笑顔 女子相撲3度日本一のおかみさんの助言で左四つ開眼
NHK WORLD JAPAN
産経新聞
九州場所で新入幕の獅司、続ける故郷ウクライナへの仕送り「今はママとパパ大変だから」
NHK大相撲
キンボシ西田さんのココが面白い!大相撲令和6年九州場所編
(・・・)西田さん)今場所は、ウクライナ出身の2人に注目です。新入幕の獅司と、新十両の安青錦ですね。中でも、新入幕の獅司。身長1m93cm、体重171kgと非常にいい体をしていて、なんと言ってもリーチが長いんですよ。まわしを取ると把瑠都(元大関、2013年に引退)のような、肩越しに上手を取ってそのまま投げるとか、豪快な相撲を取れますし、レスリング経験があるのでまわしを取れなくても非常にうまいんです。その相撲にも注目ですし、インタビューを聞いてもファンが非常に増えるなと思うんですよね。自分のしこ名になぞらえて、「うれしし(うれしい)」っていうのをよく言うんです。「うれしし」、「たのしし」、そこが本当に面白くて、(NHKの中継で)新入幕インタビューもありますから、ダジャレでファンがよりいっそう増えるんじゃないかなと思いますね。しかも尊富士と同じ前頭16枚目なので、序盤でこの2人が戦う(可能性が高い)んですよ。この2人の取組も非常に大声援の中、注目されるんじゃないかなと思いますね。
上野)インタビューでの「うれしし」とともに楽しみにしたいと思います。大相撲九州場所の見どころ、「詳しすぎる解説」でおなじみ、お笑いコンビ「キンボシ」の西田淳裕さんでした。ありがとうございました!(・・・)
4.九州場所前稽古
中日スポーツ
ウクライナ人初の幕内力士・獅司、変えた左四つへの順応へ右足から素早く踏み出す動作を確認
西日本新聞
2024年大相撲「雷部屋(いかづちべや)」九州場所宿舎が福岡市西区 株式会社サワライズのフューテックセンターに
スポニチアネックス
新入幕の獅司が福岡入り後初の出稽古 二所ノ関部屋で白熊らを圧倒し13勝2敗
【福岡からお伝えします】
— NHK大分放送局 (@nhk_oita) November 5, 2024
現在、福岡で #九州場所 の取材をしている#戸部眞輔 です
今回、宇佐市出身の #雷親方 が師匠を務める#雷部屋 を取材しました
かぼす大好き #獅司 関のお気に入りの飲み方や
おおいたの和牛を使った絶品ちゃんこなどを紹介します!#ぶんドキ
あす(6日) 後6:10~ pic.twitter.com/v8SSYlIuoG
![](https://assets.st-note.com/img/1730805938-bFNwR1kM8gtGABSvKnZEzoic.jpg?width=1200)
日刊スポーツ
ウクライナ出身初の新入幕、獅司が連日の出稽古で14勝3敗 二所ノ関親方に胸借り「うれシシ」
(・・・)最後は二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)に、ぶつかり稽古で約2分半、胸を出してもらい「横綱に胸を出してもらえて、うれシシ(獅司)」と、砂まみれになりながら笑顔で感謝した。
師匠の雷親方(元小結垣添)も「体が一回り大きくなった」と、四股などの地道な基礎運動が、圧力につながっていると分析する。事実、太もも回りの筋肉の盛り上がり方は、関取衆でも屈指。二所ノ関親方も、稽古後に「強いよ」と、胸を合わせたからこその実感を込めてうなった。日本語はつたないところもあるだけに、自身で成長を実感するところを問われると「アレのアレ」と回答。まだ、日本語の語彙(ごい)力がないことを自認しており「分からない時は『アレのアレ』って言う」と、冗談めかして補足した。雷親方は「(プロ野球阪神の)岡田(前)監督よりも先に、何年も前から言っている」と、笑って明かした。
(・・・)入幕力士は、初白星を挙げるとNHKのテレビ中継のインタビューに呼ばれるが、何を言いたいか聞かれると「やっぱり『うれシシ』。これ(を言っておけば)間違いない!」と、早くも来年の流行語大賞を視野に入れているかのように連呼していた。
スポーツ報知
ウクライナ出身の新入幕・獅司 元横綱・稀勢の里とのぶつかり稽古に「きつかったけれど、うれシシ(獅司)です」
(・・・)師匠の雷(いかづち)親方(元小結・垣添)に「幕内は甘くないぞ! 気合入れていけ!」と檄を飛ばされ、193センチ、171キロの巨体を生かして圧倒した。
土俵際では、はたき込みで逆転するなど、勝負強さもみせて2回の5連勝を含む14勝。「いい稽古できた。まわしを取って前に出られた」と笑顔。日大相撲部出身で日本一が3回、世界選手権でも団体金メダルを獲得した女子相撲の実力者である、部屋のおかみさん・栄美さんも見守る中、好調さをみせつけた。
その後、二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が胸を出して、ぶつかり稽古。約2分半、元横綱に巨体をぶつけた。押し切れず、頭を押さえられてすり足をする場面もあったが、「二所ノ関親方の胸は重かった。きつかったけれど、うれシシ(獅司)です」。自らの喜びを表現するときに使う“持ちネタ”で感謝。二所ノ関親方も稽古後に「強いね」と声をかけていた。雷親方は「巡業から頑張っている。いまは一番体が重い」と成長に目を細めていた。
スポニチアネックス
新入幕の獅司が元横綱・稀勢の里の胸を借り「うれしし、です」 二所ノ関部屋に2日連続で出稽古
(・・・)白熊とは右四つがっぷり組んでも力負けしないなど「強さ」をアピール。脇の甘さを解消するために左を固めことを意識、徹底し、立ち合いからのいい流れにつながっている。獅司も「まわしを取って前に出れた。(2日間)いい稽古ができた」と充実した表情をのぞかせた。
仕上げのぶつかり稽古では二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)に指名された。17番連続で取ってへとへとの状態ながらも必死に腰を下ろして横綱を押し「重かったです。きつかった」。現役を引退して5年半以上経っても大関・大の里や白熊の稽古相手を務める横綱に胸を借りたことには「うれしし、です」とおなじみの決めぜりふで感謝した。
二所ノ関親方は「強いよ」と成長著しいウクライナの星を評価。師匠の雷親方(元小結・垣添)も「秋巡業もいろんな力士から胸を出してもらったし、日々一生懸命やっている。体も入門以来一番厚みがあるのでは。幕内は簡単には勝たせてくれないが、思い切ってやってほしい」と期待した。
中日新聞(後半は会員限定記事)
ウクライナから角界へ、新入幕の獅司と新十両の安青錦 家族思い九州場所へ奮起
スポニチアネックス
新入幕・獅司「うれシシです」 二所ノ関親方の胸借り感謝 決定済み!初勝利インタビューの第一声は?
(・・・)仕上げのぶつかり稽古では二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の胸を借り、キャッチフレーズの「うれシシです」で感謝の思いを表現。収穫十分の出稽古で大暴れの予感を漂わせた。
17番連続で取って息も絶え絶え、スタミナも残っていなかった。それでも獅司は低い重心で構える二所ノ関親方の胸にぶつかっていった。最後の力を振り絞って足を懸命に前に出して押すこと2分半。横綱・稀勢の里を体感したウクライナ力士のパイオニアは「重かった。胸を出してもらって、うれシシです」とおなじみの決めゼリフで感謝した。稽古後、二所ノ関親方には「強いよ」と賛辞を贈られた。
この日は大関・大の里が疲労回復のため相撲を取らず、前日(5日)と同じく十両・白熊、幕下・花の海と申し合い。脇の甘さを解消するために左を固めることを徹底し、立ち合いからの圧力を強化。白熊とは右四つに組んでも力比べで圧倒し「まわしを取って前に出られた。(2日間)いい稽古ができた」と胸を張った。日頃の鍛錬も実って太腿は丸太のような厚みが増している。
新入幕で迎える納めの場所。幕内初勝利の中継インタビューの第一声は「うれシシです」と決めている。 (黒田 健司郎)
(・・・)
Asahi Weekly(後半は有料会員限定記事)
獅司、ウクライナ人初の幕内力士に
5.その他
獅司関については、以下も参照。