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【随時更新】祝・新入幕!獅司(その1)故郷ザポリージャの報道(和訳)、日本の報道

獅司関、新入幕おめでとうございます!!
ししぜき、しんにゅうまく、おめでとうございます!!

Дорогий, шановний Шіші-дзекі!
Вітаємо Вас з виходом у вищий дивізіон Макуучі !!

Дорогой, уважаемый Шиши-дзэки !
Поздравляем Вас с выходом в высший дивизион Макуучи !!



今週月曜日の早朝(朝6時!)、九州場所の番付が発表された。



我らが獅司関も、ウクライナ出身力士として初めて幕内昇進を果たし、一般紙、スポーツ紙、テレビなど多くの媒体で報道された。

国内の報道については、筆者の気づいた範囲で、以下の記事とコメント欄でフォローした。



獅司関の故郷ウクライナの報道も追っていたが、なかなかニュースには上がってこなかった。

本日(10月30日)、ようやく故郷ザポリージャの地元紙が、獅司関の快挙を報じた。

地元紙の記者が獅司関の新入幕を知った経緯としては、朝日新聞英語版の報道 → 駐日ウクライナ大使のフェイスブックでのポスト → 朝日新聞英語版の概略をウクライナ語で報道、という流れのようだ。

現時点では、日本の報道を間接的に伝える形に限られるようなので、今後、ぜひとも独占インタビューなど、祖国のマスコミならではの報道に期待したいところ。

獅司関が心の奥に抱えているであろう深い思いを、細やかに汲み取ることができるのは、やはり故郷の人々ではないかと思う。

というわけで、さっそくウクライナ語から日本語に訳してみた。

ウクライナの報道記事の和訳の後に、日本国内の報道なども再掲した。


※ 記事は敬称略。





1.『ススピーリネ・ザポリージャ』の報道


https://suspilne.media/zaporizhzhia/869067-sportsmen-iz-melitopola-sergij-sokolovskij-stav-persim-ukraincem-akij-dosag-visogo-duvizionu-aponskogo-sumo/

Суспільне Запоріжжя ススピーリネ・ザポリージャ
30 жовтня 2024年10月30日

Спортсмен із Мелітополя Сергій Соколовський став першим українцем, який досяг вищого дивізіону японського сумо
メリトポリ出身のセルギイ・ソコロフスキーは、大相撲で幕内昇進を果たした初めてのウクライナ人になった



(ロシアによるウクライナ侵攻でー訳者註)一時的に占領されているザポリージャ州メリトポリ出身の力士、セルギイ・ソコロフスキーは、大相撲で幕内昇進を果たした初めてのウクライナ人になった。

このことについて、セルギイ・コルスンスキー駐日ウクライナ大使が、自身のフェイスブックで明らかにした。

特筆すべきは、獅司大(ししまさる、編集部註:セルギイの四股名)が、大相撲の幕内の壁を突破した、最初のウクライナ人力士となったことである。

10月28日、九州場所(11月10日初日)の番付発表を受け、「私はとても嬉しいです。自分のママにこれから電話します」と27歳の力士は語った。驚異的な体格(身長193cm、体重171kg)にも関わらず、獅司の幕内昇進への道のりはゆっくりした歩みだった。

獅司は、入門から新入幕までに4年半の歳月を要した。


セルギイ・ソコロフスキー略歴

1997年1月16日、メリトポリ生まれ。6歳からウクライナで格闘技を始める。2018年、相撲ヨーロッパ・カップ(成人の部)優勝。2019年、来日。2020年3月、大相撲界初のウクライナ人力士となった。



2.新入幕会見(動画)


獅司・朝紅龍 新入幕会見 <令和6年九州場所 >SUMO
日本相撲協会公式チャンネル



3.新入幕の報道


『ススピーリネ・ザポリージャ』が参照したと思われる朝日新聞の元記事
(英語版は全文無料で閲覧可能)

The Asahi Shimbun
SUMO/ Shishi becomes first Ukrainian rikishi in sport’s top division


朝日新聞(上記・英語版の元記事、日本語版は後半部分の閲覧有料)
二つの「ファミリー」を愛する獅司 ウクライナ出身初の幕内力士に


NHK
大相撲九州場所 新入幕の獅司「祖国の両親を自分が支える」


時事通信
獅司、家族に思い=ウクライナ初の入幕―大相撲


中日スポーツ
獅司、幕内昇進は「ママ」の教え、世界一経験者得意技「左差し」が転機


日刊スポーツ
獅司「うれししです」と持ちネタ連発、「ママに連絡します」ウクライナ出身初の関取


日刊スポーツ
【獅司の会見全文】日大相撲部出身のおかみさんに相撲を教わっていた


スポニチアネックス
ウクライナ出身初の新入幕・獅司 仕送りする家族思い…けがの功名でおかみさんに教わった左差しで飛躍


スポーツ報知
獅司、ウクライナ出身初の入幕 故郷に月50万円送る家族思い「うれシシです」 女将さん直伝の左四つで飛躍


スポーツ報知
ウクライナ出身初「うれシシです」新入幕の獅司 団体世界女王のおかみさん“直伝”技で開眼


デイリー
獅司がウクライナ出身初の幕内「“うれしし”です」連発で笑顔 女子相撲3度日本一のおかみさんの助言で左四つ開眼



4.九州場所前稽古


中日スポーツ
ウクライナ人初の幕内力士・獅司、変えた左四つへの順応へ右足から素早く踏み出す動作を確認


西日本新聞
2024年大相撲「雷部屋(いかづちべや)」九州場所宿舎が福岡市西区 株式会社サワライズのフューテックセンターに


スポニチアネックス
新入幕の獅司が福岡入り後初の出稽古 二所ノ関部屋で白熊らを圧倒し13勝2敗



日刊スポーツ
ウクライナ出身初の新入幕、獅司が連日の出稽古で14勝3敗 二所ノ関親方に胸借り「うれシシ」

(・・・)最後は二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)に、ぶつかり稽古で約2分半、胸を出してもらい「横綱に胸を出してもらえて、うれシシ(獅司)」と、砂まみれになりながら笑顔で感謝した。

師匠の雷親方(元小結垣添)も「体が一回り大きくなった」と、四股などの地道な基礎運動が、圧力につながっていると分析する。事実、太もも回りの筋肉の盛り上がり方は、関取衆でも屈指。二所ノ関親方も、稽古後に「強いよ」と、胸を合わせたからこその実感を込めてうなった。日本語はつたないところもあるだけに、自身で成長を実感するところを問われると「アレのアレ」と回答。まだ、日本語の語彙(ごい)力がないことを自認しており「分からない時は『アレのアレ』って言う」と、冗談めかして補足した。雷親方は「(プロ野球阪神の)岡田(前)監督よりも先に、何年も前から言っている」と、笑って明かした。

(・・・)入幕力士は、初白星を挙げるとNHKのテレビ中継のインタビューに呼ばれるが、何を言いたいか聞かれると「やっぱり『うれシシ』。これ(を言っておけば)間違いない!」と、早くも来年の流行語大賞を視野に入れているかのように連呼していた。



5.その他


獅司関については、以下も参照。


#獅司大    #獅司