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【漫画メモ】卒業式(榛野なな恵)

短編4話収録されてます。それぞれ冒頭のあらすじと感想少し。

卒業式
学年で1、2位の成績を競う中3の清良は、学年主任の鬼島という教師に疑問を思っていた。鬼島一族は政財界に顔が利く、この地域の権力者だった。この中学でも鬼島による性犯罪めいたものが行われていたが、訴えても相手にされず、泣き寝入りするばかりだった。この問題について清良は調べ上げ…

卒業式はチャンスの場。

放課後
大岡は一人凛とした行動をとる頭のいい才媛だ。彼女の言動をもとに、放課後おしゃべりを楽しむ女子高生のクラスメイトたち。その中の一人、文芸部部長の堀口は「眠り姫」を元に社会風刺的な創作話を考えていた。それは今の自分たちにもなぞらえたもので…

詩的な話です。

早春賦
伝統ある女子校に転校した延子だったが、いまいち校風になじめなかった。延子の母親もこの学校の卒業生で、それで入学したのに、母親の頃は「地味だけど骨がある学校」だったのが「チャラいお嬢様学校」に様変わりしている様子。そんな中、母親がいた頃から唯一在籍している神尾先生の女性教育的な授業だけは気に入っていた。しかし、延子以外の生徒からは不評で、学校関係者も神尾先生の退任を促しており…

延子にバトンが渡せて良かった。

野茨姫
才媛だった姉が普通に結婚し、家庭の幸せを選んだ姿に少しがっかりする彰子。そんな折、貧血の彰子はクラスメイトの保健委員の小野木に保健室に連れて行ってもらい、それを機に仲良くなった。小野木も才媛で優秀だが、クラスの女子からは浮いた存在で友達はいない様子。だけど、それも敢えてそうしているそうで、自己プロデュースしているという。曰く、「他人との摩擦を最小限にして自分の意見を効率よくおしだす技術」で…

ここでも眠り姫が。安全な殻に閉じこもってる状態か~。その場に馴染みつつ、その場の変な価値観に与しないように生きる…優等生でありながら、周りに流されないかっこいい存在の小野木さん。あと、テレビが「出演させてやってんだぞ」的な権力持ってた時代の話でした。

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