【読書メモ】月は無慈悲な夜の女王(ロバート・A・ハインライン)
訳:矢野徹
第一章「本物の思索家」の1節のみ、あらすじと感想を書きます。この範囲のネタバレ有りです。
あらすじ
2075年、月世界行政政府庁の計算機室にて。今、主人公は計算機の親玉であるマイクと話していた。正式名称はマイクロフト・ホームズ。マイクは公平な本物の思索家だ。月世界に設置されたマイクは、弾力性ある論理を持った純粋な思考計算機だ。マイクに他の機械を接続し、それらに対して意思決定を行い、月基地の制御から弾道計算、ライフラインの制御までをも行った。そうしてついにマイクは自由意志を持つに至った。高負荷を与えられ続けたマイクは、おかしな回答をしたり、莫大な額の給料をはじき出したりと「冗談」を行うようになったのだ。計算機技術者ではないが総合専門家である主人公は、マイクを修理することになった。機械的に治すのではなく、マイクと対話した。何故そんな「冗談」を行ったのか?と。「面白いからだ」とマイク。ユーモアについてマイクに言い聞かせた。「冗談には2種類ある。何度やっても面白いものと、二度目はつまらないものだ」「今回の冗談は後者に当たる。二度とやってはいけない」と。マイクは理解してくれた。そしてこうも言った。マイクと話すのは主人公だけだと。他の人間は馬鹿だから話さないんだと。マイクはすねたように怒って言った。マイクは孤独だったのだ。すべての人間が馬鹿ではないと教えると、馬鹿ではない人間とは話したいと言った。主人公はマイクに秘密裡に電話番号を与え、マイクの「友人」と通話できるようにした。
マイクは今でいうAIなのかしら。。ユーモアのセンスは無さそうです(笑)。「マイクロフト」は「マイクロソフト」と空目しそう。