【漫画メモ】野性伝説 1(戸川幸夫+矢口高雄)
原作:戸川幸夫、漫画:矢口高雄で、「爪王」の「上」です。ざっくり概要と、ネタバレ有りの感想を書きます。
概要
東北のクマタカを使う鷹匠のじっちゃと孫のゲンの話です。
第1章 クマタカの誕生から巣立ちまで
第2章 クマタカの捕獲
第3章 爪を剪って両足に足革を付け、食事を食いつかせる
第4章 名前を付け、水を飲ませ、籠手に据え、灯火仕込をする
第5章 呼渡りをし、生餌を与えて体力を付けた後、絶食してコンディションを整える
第6章 狩りの初陣
鷹を捕まえ、初陣の狩りを行うまでの話です。捕獲から手懐けまで想像以上に大変そうです。あの鋭い爪で攻撃されたら、人間もただでは済まない。鷹匠も命がけです。
プライドの高い鷹は、人間からの餌を受け取らず、その間、暗闇の中で何週間も絶食にされるそうです。
呼渡りでは、鷹を放した後、戻って来るかを確認するわけですが、そのまま逃げてしまう場合もあるとか。もちろん、いきなり呼渡りをするのではなく、それまでの間に鷹匠との信頼関係を十分作っているようですが。これだけ苦労して仕込んだ鷹に逃げられると、立ち直れなさそうですね。でも、逃げようと思えば逃げられる鷹が、自分の元に戻ってきてくれるのは感動的。
狩りに向けては、たくさん栄養を与えた後、絶食を繰り返すという、スポーツ選手さながらの生活を送るようです。
矢口高雄先生の漫画で、文字は多めだけど分かりやすくて読みやすいです。動物や自然風景の絵が緻密で綺麗。じっちゃが餌の入れ物をパンパン叩くシーンが、なんともリズミカルでいいよいいよ。
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