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「振り返り」ではなく「変化」を意識する、スキルの切り売りを予防する習慣づくり。

 こんにちは、スワンです。

いきなり私ごとなんですが、紅白歌合戦を見ながら実家のこたつで毎年の振り返りをつれつれと書くのが徐々に恒例行事みたいになってきました。あれよあれよという間にまた1年が終わりへと近づき、そして始まりましたね(なんて言っているうちに2月になってしまいました、笑)

実は昨年もこの時期にnoteを書いたのですが、同じようにその年で「変わったこと」をお題にして書きました。

これが1年ぶりに見返してみると本当に面白いのですが、当時の悩んでることや頑張って挑戦しました!って言ってることが、今となっては「あれ、こんな当たり前のことで?」と、不思議に思うことが良くあります。

実はこの「変化」という現象に、わたしは執拗に向き合うことを大切にしています。

こうなったのはいつからだったか正確には覚えてはいませんが、社会人になってからなのは確かで、自分の中で徐々に恒例行事のようになってきました。

ちょっとだけ、この話をさせてください。

振り返りという罠

当然なのですが、1年を思い出すのはすごく気持ちが良いことですよね。

週刊誌に載るような人間ではないけれど、それでも1年あれば一端に語れるエピソードくらいはチラホラあるものです。

自称山あり谷ありの日々を掘り起こしてちょっとセンチメンタルになったり、ドラマの1ページのようなアクシデントを思い出してドキドキしたりする。

今年もたくさん働いたし、そして同じくらい遊んだ。美味しいものも食べたし、新しい出会いや変わらない仲間との時間にとても満たされた気持ちになる。わたしもずいぶん遠くまで来たんだなあなんてこっそり自惚れて、ついうっとりとするときすらある。

そんなふわふわとした感情を茶菓子にしながら、ベランダでたっぷりの日を浴びつつ横になり、熱々のコーヒーでそれを胃に流し込むのが好きだったりする。

ああ、絵に描いたような、なんて最高の休日なんだろう。

二度とこの陽だまりから起き上がれないのではと思うくらい、わたしのお尻には根が生えはじめているのでは?と感じることがあります。

でもそんなとき、ふと誰かに肩を叩かれたような気がするんですよ。それで、やけに冷めた声が、耳元でぼそっと囁くんです。

「この1年、何か変わった?」

って。

納まりどころという罠

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何かができるようになればなるほど、その具合が良いほど、自然と私たちは自分の居場所のような「収まりどころ」を手に入れます。

それは大事に大事にすればするほど居心地がよく、愛着が湧き、そしてその状態を継続するよう無意識の同意を求められる機会が増えていきます。

会社、チーム、仕事のやり方、知識、友人関係、恋人、住んでいる家、食べるもの、行きつけのお店、お気に入りの服やサービス。

このままで良いですよね。特に不便してませんよね、と。

それは仕事から生活まで多岐にわたり、「はい」を押すのは目を閉じてもできるほど簡単です。はいを押せば「安定」した「間違いのない」日々が約束され、自然と継続される。

慣れているし、居心地もいい。

むしろ周りには感謝されるし、もちろん生活にも困ってない。あれ、もしかしてわたしはここで、この道に沿って落ち着くのでは・・・?

そう実感しかけて、わたしはハッと我に返ります。猛烈に顔を横に振り、バタバタと荷物をカバンにしまい込んで勢いよく立ち上がります。抗おうとしている、というのが正しいのかもしれません。

「前に、歩かないと」

現状維持はゆるやかな下降

サービスを作ってきた中で言葉で、今でも頭の奥にへばりつくように鮮明に覚えていることがあります。

それは「現状維持は、ゆるやかな下降」という話。

これはサービスの例え話だったのですが、維持は維持、下降は下降なんだからパッと見は矛盾しているように聞こえますよね。わたしも最初は首を傾げていたのですが、種明かしをされたら納得した反面、ひどく恐ろしくなりました。

それは「現状」という状態は相対的なものだから、実質存在しないということ。

言われてみれば大変シンプルな話なのですが、実は現状維持というのは比較対象がない中でしか成立しません。じゃあ、世の中には何があるのかといえば「上昇」か「下降」の2つのみなんですよね。

周りがずっと向上を目指し工夫し続けている中、自分が現状維持をするというのは、相対的に徐々に離されていくということ。ほおっておけば、そう遠くないういうちに必ず終わりがやってくる。

だからサービスというのは売上を伸ばし続けなければいけないし、業界NO.1であってもいろんなKPIのギネス更新に執着しなければいけないわけです。

こういう時にふとモンブランさんのnoteをふと思い出す。ああそうだ、サービスだけでなく、デザインや、人生や、生活にだって「現状維持」という死神は降りてくるのだと。

この一年、前に進んだ「気」になっていただけではいないか。あんなにも必死にダッシュしたはずなのに、ずうっと同じ場所で、どしどしと鈍く、ただ足踏みしていたのだったらどうしよう。そしてそう遠くないある日、足元がごっそり抜き落とされるのではないか。

「どう?このままでいく?」

またあの冷めた声がする。

全身の毛がごっそり抜け落ちるような湿っぽい恐怖が、わたしの耳元をぬるりと滑り落ちていきました。

自分の納まりどころに中指を立てろ

自分に口すっぱく言い聞かせているのですが、スキルでも肩書きでも居場所でも「居心地がいいな、と思ったらガラッと変えよう」そう、強く肝に銘じるようになりました。

自分の生業はありがたいことに、専門職と呼ばれる技術を求められる領域です。即興的な成長があまり見込めない分、時間とコストをかけて領域を極めれば極めるほど先行者メリットが大きくなる仕事です。

つまり、ある程度のスキルがついてしまえば同じ仕事をずーっと繰り返していてもある程度需要はあるし、実際に稼げてしまうのが良いところでもあり、同時にすごく怖いところでもあります。

これは「スキルの切り売り」と比喩されることが多いのですが、たとえば会社員からフリーランスになるときなどに言われるシーンをみたことがあります。

「スキルの切り売りにならないようにね」と。

人によっての部分は大きいですが、やはり関係する人数が減ったり自分以外のハイレベルな人の仕事が間近で見る・盗む機会が減って、結果的に「等身大の仕事」しか受けられなくなるぐるぐるループにハマってしまうことがあるからです。

でも正直、今となってはフリーランスも会社員もこの「危険度」に関してそう変わらないなと感じます。

どんな仕事にも運用はつきものだし、効率化を求めていけばいつかは脳死で行えるルーティーンになります。また1つの環境に5年も10年もいて、ずっと嫉妬するほどすごい人が側に居てくれる保証もどこにもありません。

自分で足元を見極めて、責任をとって行くしかないんだな、と。

手慣れたことほど手放していく

誤解ないようにお伝えしておきたいのですが、十八番とも言えるスキルを身につけたことは非常に素晴らしいことです。自分の中でしっかりと定着させ、大きなミスなく繰り返し使いまわせるところまで能力を高められた、自分の身になったという紛れもない証拠。

だから、それこそ安心して手放してみて欲しいのです。

必死に守らなくても、怯えなくてもいい。その能力は誰にも脅かせないし、もし一度しまっても、いつでも好きな時に取り出して使える「あなたの強力な武器」なのだから。

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ゲームで例えるなら、あなたは勇者で短剣のスキルを98まで上げたようなもの。短剣を使えば、目の前のモンスターはサクサク倒せますし、お金も経験値もラクラク手に入る。

でもその一方で、弓のスキルはまだ0という状態だったら。

これ以上短剣でモンスターと戦っても大したスキル強化は見込めません。でも町の周辺に長距離攻撃じゃないと倒しにくいモンスターも出てきたようだし、西の方角にあるダンジョンには近距離型の冒険者には厳しい環境だが、中々のお宝があるらしいとの噂も耳にした。

ならどうするかというと、まずは「短剣をしまう」ところから始めなければならないんですよね。兎にも角にも、まずは手持ちを変えるしかない。

最初は短剣のように上手くいかなくてきっともどかしいでしょう。短剣だったら1撃で終わるような相手に、慣れない弓で戦いを挑み何度もなんども苦戦を強いられる。やられそうになることもあるかもしれません。

でも大丈夫、万が一の時はサッと短剣を出せばいいんです。だってあなたの短剣は98レベルのまま、ちょっと感覚が鈍っている可能性も0ではないけど少なくとも2、3回降れば感覚を思い出すでしょう。

死なないようにちょこちょこ短剣の力は借りながら、徐々に弓に慣れて行けばいいんです。

スキルはストック型だから自信を持つ

嬉しいことにスキルは一度身につけたらある日突然「0になる」なんてことはほとんどありません。実はこんなに安全で、間違いのない資産はないんです。

だから例え話ですが「プレイヤーから離れるのは怖い、マネジメントに移りたくない」なんて話をたまに聞くと、ちょっと勿体無いなと思ってしまいます。なぜなら怖がる必要なんて、そこには微塵もないから。

5年も10年も技術を極めた人が、ちょっと新しい挑戦をしただけで「もとのスキルが使い物にならなくなる」なんてことは、ほぼあり得ない。いつでも戻れるし、仕切り直せるわけです。

なんならそのあと「失敗した」「合わなかった」という出戻りがあったとしても儲けもの。その「経験」や「視点」がある上で現場に戻ったあなたは、確実に頭一つ抜き出る存在になっているはずだから。

これはあくまで例え話なので、もちろんみんながみんなマネジメントしようよ!って言いたいわけではありません。ようは気になるけど手を出せていなかった、横から見ていて自信はないけど、頭を突っ込んでみたい領域や仕事がもしあるなら思い切って飛び込んでみようじゃありませんかって話です。

そのために、手慣れたことほどバッサリ手元から離していく。

どうしても勇気が足りなくて、どうしてもすぐ動けないときもあるでしょう。無理に、変に焦らなくてもいいと思います。手放すことに慣れるまでは、もしかすると身を焼かれるような思いをするかも・・・なんて怖気付くことも当たり前だから。

だからそんな時は、少なくとも自分が「維持している」ことを頭に刻み込んでおく。そして「どれ」を「いつ」しまうのか、「何」に持ち変えるのかを頭の片隅で抱えておく。そして徐々に計画して、気持ちを整えて、ある日えいっと実行していく。それを1年、3年、5年など一定の周期で習慣にしてみる。

これを続けたら、すごい数のスキルの選択肢が増えているように思いませんか?しかもスキルは掛け算できるから、手持ちが増えれば増えるほどやり方が柔軟で、より思い通りに戦えるようになっていく。

こんな楽しくて心強いことは、中々ないなって思うのです。

変化のタイミングの見つけ方

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せっかくなので、変わる「タイミング」を見極める方法について、簡単にお話ししようかと思います。

これはいたってシンプルで、最近の仕事や生活に以下の4つが当てはまるか自身の行動を思い返してみてください。

①同じやり方で、同じ成果が出る
②周囲から頼られる、任されることが増えた

③失敗したり、怒られることが減った
④新しいインプットや調べ物をする緊急性がない

いかがでしょうか。

「再現性」「周囲の期待」という2点がキーワードになるかと思うのですが、もう少し想像しやすいように具体的な例をあげてみましょう。

「女性向けデザインなら〇〇さん」
「今年も新人の育成をお願いしたい」
「新規事業やるんだけど、また立ち上げやらない?」
「今まで何社ものマネジメントに尽力したと聞きました、弊社のチームも立て直してもらえませんか?」

どれもこれも、なんて甘い響き何でしょう。もし言葉に匂いや味があるなら、これは間違いなくヨダレものです。

でも、こんな言葉をかけられることが増えたな〜と感じるなら、それはそのスキルが「定番化」してきた1つの兆し。自分の中の引き出しを漁れば、だいたい答えが転がっている。そんな状態はまさに「スキルの切り売り」そのもの。

とりわけ失敗がぐんと減り、定番商品のように「いつも通りに、いい感じによろしくね」なんて周りから頼られるようになったらイエローカード。

次に進む、ワクワクする準備をはじめましょう。

前に進みたいなら後ろを見る

こういう話をすると「ストイックなんですね」って言われてしまいそうなのですが、どちらかというと健やかに生きていくためにやっているためなので、別に気張っているわけでもないんですよね。

ただ、執着って、やっぱり人を狂わせると思うから。

だから狂う前にちゃんと離せる感覚と技術を持ち続ける。結局、苦しくなるのは他の誰でもない自分だし、楽しくないことほど不健康なことはないので。

だから、いくら新しいことといっても嫌なことはやりません。誰かの勝手な期待で都合よく押し付けられる名目上の新しいことも「あー大丈夫です、間に合ってますどうも〜」なんてしれっとスルーします(笑)

体が壊れるようなことも、心が壊れるようなこともやりません。でも目新しいことがなくなったら、どうしても同じくらい心を殺しているような気がするんです。

だから焼き増しの生活や、ループの仕事にならないよう、どんなに小さくてもいいから「初めて」を毎日に散りばめていく。ちゃんと今の円から、キッチリはみ出して行く。

そして年末年始などを利用して、ちゃんとその場の足踏みではなかったことを確認する時間を自分のためにちゃんと作る。

前に進みたいなら、やっぱり後ろを見ないとといけません。どっちに進んだのか、どれくらい右にずれたのか、はたまた一歩も動いていなかったのかわからなくなってしまうから。何より変わったことが多い自分に、これからに、もっとワクワクしていたいから。

だから、ただ振り返るのではなく、変わったことを知ることこそ価値があるのではないか。ちょっと生意気かもしれませんが、そう思うのです。

新しい1年へ向けて

さあ、だいぶ長い前置きになりました。

最後に、わたしの昨年の変化を箇条書きてリストアップしました。

仕事のこと、プライベートのこと、生活のこと。大きなことも小さなこともごちゃ混ぜですが、丸っと引っくるめてわたしの大切な変化です。

一つ一つお話ししたいところなのですが、あまりに長い話になりそうなので今回は控えようと思います(笑)もし気になるものがあったら、ぜひ直接会って聞いてみてもらえると嬉しいです。

1. 大規模リリース
2. モデル・撮影・衣装の手配
3. 税理士と契約
4. デザイン顧問をはじめた
5. バイネームで仕事が来るようになった
6. 土日に働くのを一切やめた
7. プレイヤー案件を減らした
8. 施策や戦略に時間を取るようになった
9. PLを意識するようになった
10. コーチングを勉強・実践
11. インタビュー・ユーザーテストを教えた
12. カスタマージャーニーでワークショップ
13. 呼吸するようにファシリテーション
14. デザインチームのマネジメント・進行管理
15. 独自のヒアリング→デザイン感覚を掴んだ
16. movable typeを使った
17. marketoを使った
18. Figmaをよく使うように
19. EvernoteからNotionに移行
20. タスク管理を1週間単位に変えた
21. スマホ漬けをやめた
22. SNSをスマホからアンインストール
23. メールとメッセージ確認を週2に
24. エベレストに行った
25. 一人で登山
26. 一人でテント泊
27. 富士山に登った
28. 日本アルプスに登った
29. 行ったことない西日本の地域に行った
30. 結婚した
31. 指輪をつけるようになった
32. ブライダル業界のツラミを知った
33. マイクラに死ぬほどハマった
34. リングフィットを始めた
35. ナッツとダークチョコレートにハマった
36. Youtuberの努力量を(今更)知って感動した
37. noteを毎朝1時間書くのが習慣になった
38. ネイルサロンに通って爪をいじる癖が治った
39. 湯たんぽを日常使いするようになった
40. あらゆる日用品を定期便にして自動化した
41. コーヒー豆を自家焙煎した
42. コーヒーミルを買った
43. 毎朝コーヒーをハンドドリップするようになった
44. ネットスーパーで買い物するようになった
45. mendo(ネット秘書)を始めた
46. mentoでコーチングを受けた
47. 常に家に花を飾るようになった
48. 月1で神社にお参りに行くようになった
49. 盛り塩が習慣になった
50. 徒歩通勤を始めた
51. 都立図書館に通った

どんどん変わろう、今年も。

ではまた( 'ω')スワーン

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スワン
読んでいただいただけで十分なのですが、いただいたサポートでまた誰かのnoteをサポートしようと思います。 言葉にする楽しさ、気持ちよさがもっと広まりますように🙃