ずっと恋愛ごっこだけしていたかった 28
本気なの?
向かいの席に
中途入社の私の
初めての後輩がやってきます
何故か彼とは付き合ってしまうことに
どうやって彼とお付き合いすることになったのか?
ある日会社の皆で飲んでいました
多分六本木だったと思います
ダーツの機械とかあったような気がします
たまたま席で二人だけになったとき
向こうが口説いて来ました
会社の皆は水っぽいって言うんだけど
俺はそんな風に思わない
本当は純粋な普通の女の子なんだと思ってる
(と言っても3つくらい私が年上)
そんな感じのことをいろいろ言ってきました
それからこうも言いました
だから好きって
私は
じゃあそれが本当の気持ちなんだったら
ここで今キスして
って試してみました
するとその席で座ったままキスをして来ました
ぎゅっと手を握ってくれて
息をすることすら出来なくなって
時が止まったように感じました
一緒にこの店に来た
会社の誰かに見られるかもしれないのに
ここで?
・・・これはきっと本気のキス
そう思うしかないよね?って
一瞬で落ちてしまいました
その上
中身だけを好きだと言われたのは初めてでした
この頃会社の皆は
私が旦那と付き合っていることを知っていたので
もうそんなことをわざわざ言ってくる人は
ほとんどいませんでした
少し後で男の友人に
(よく話に登場するディスコ時代の友人)
何で違う人と付き合う気になったの?
と言われました
その友人は旦那のことも知っていたので
本気だったらここでキスしてって言ったら
キスしてきたからと答えました
すると
そんなの俺だってキスするよーと言われました
そういうもんなんだ
分かりませんでした
私やっぱり隙があり過ぎるんですね
でも付き合ったんですよ
それも正真正銘の本気で
最後の恋だと思うくらいに
デートはとても楽しかった
ビリヤードによく行きました
ビリヤードは結構上手になり
ミニスカートで台に座って
キューを背中越しにとか
そういうシチュエーションを楽しんでいたんだと思います
ビリヤードする私達かっこいい!くらいの
会社の人たちとみんなで飲みにとか行くんだけど
ふたりだけの世界みたいにいちゃいちゃして
バイバーイって
ふたりでタクシーで帰っちゃう
知られたいような見られたいような
知られたくないような
だいたいこういうシチュエーションって
多分自分たちに酔っていたんですよね
あー思い出します
よく行ったのは
六本木のハードロックカフェや
その近くの当時流行りのカフェバーでした
カリフォルニア料理のお店も好きでした
あのあたりだけ
ネオンが西海岸じゃんって思いましたよ
自分には
太陽に近いオレンジ色に見えたネオンも
きっとより一層燃え上がるような
小道具の一種だったんでしょうね