029_せっかく夢が一つ叶ったんだから、もう少し嬉しそうにしてみなよ
習い事先のダンス教室で、長い間憧れていたクラスに所属する許可をもらった。とはいっても、明確なマルバツを言い渡されたわけではない。数年前に同じ話をした時はやんわりと、本当にやんわりとお断りされてしまった。あの時止めてくれた先生、本当にありがとう。当時のわたしは明らかにスキル不足でした。恥ずかしすぎる。穴に埋まりたい。
この数年間は別のクラスで踊っていたけれど、自分の実力不足もあり、楽しむというよりは修行していたような感覚だった。頑張ったおかげでいろいろできるようになったけれど、同じくらい苦しかった。好きでやっていることだからあまり苦しむのはよくないと思いつつ、自分を奮い立たせているつもりで、過度にプレッシャーをかけ続けていた。そんなどうしようもないわたしを、そうだと知ってなお支えてくれていた先生には感謝しかない。本当に色々勉強させてもらいました。数年前と見えるものが全然違う。生まれ変わった気分だよ。
今回お許しをもらって本当に嬉しかった。やっと挑戦できるんだと舞い上がった。妄想もした。日記にも書いた。
けれど、今日になって急に罪悪感というか、寂寥感というか、なんとも言えない感情が襲ってきて、しばらくぼーっとしてしまった。今まで所属していたクラスをやめることに抵抗を覚えていた。
日々のくらしの中で、時間の制約がある以上、あれもこれもやりたい、とはいかない。そのうえ、今の所属クラスの調子が爆上がってきたこのタイミングでの迷いだ。ほんの3週間前までメンタルも身体もめちゃくちゃにして練習していたことをもう忘れている。
急に心が揺れてしまったことに焦って、あわててこの前書いたnoteを読み返した。今期の大反省点は「過度な自責が原因で、練習の成果が全く出なかった」ことだと思う。だから、少し別のベクトルからストレスをかける。凝り固まった思考と行動を、少しほぐすような目的もあって、今回クラスを変えることにしたのだと思い出した。
そういえば、「選ぶ」という行為には疲弊が伴うんだった。環境を自分で変えるためには、選択の中で新たに掴むものも一旦手放すものもある。わたしは刺激に弱い人間なので、現状維持が何よりも安心するけれど、それで自分が停滞してしまうのはあまり良くないと思っていた。
ずっとずっと走り抜けてきて折れてしまった今、そろそろ自分を許してもいいのかなと思った。「こうしたい」に素直に従って、引き続きがんばろうでいいじゃないかと、やっと思えた。だから次期の目標は「まずは楽しいと思えること、次にスキルアップ」くらいの温度感でいきたい。
今のクラスもあと少し。まずは目の前のことに集中して、少し休んで、また始まってから考えることにする。どう転んでもどうせ悩みなんて尽きない。性格上、「楽しければそれでいい」ができない自分を、うまくコントロールしなければならない。ストレス由来の蕁麻疹や胃痛を起こすたびに反省した。ダンスが原因で体調を崩すなんて……。この失敗を繰り返したくなかった。ダンスは私にとって大切なものだから、そんな残念なポジションにいてほしくないのだ。
お察しかとは思うが、「楽しくて夢中でやってたらいつの間にかプロレベルだった」みたいな人をとても羨んでいる。気合いが入りすぎて転ぶのが日課のわたしは、それとは対極にいるような気がするので。いいな~!
結局なにを選んでも大変だし、悩みは出てくるので、一つ一つしっかり乗り越えて「楽しい!」を増やしたいな。