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講評会で選ばれなかったときにやること
選ばれるかどうかを分けるのは?
講評会の選抜や評価は水ものと言われます。「なぜ選ばれなかったか」の理由が作品の良し悪しだけでなく、周りとの相対的な関係(例えば他に同じようなの作品があった、とか発表する順番とか)で決まるからです。
なので、選ばれたからOK、選ばれなかったからダメというわけではなく、選ばれたらやること、選ばれなかったらやることをちゃんと意識できてるかが大切になります。
選ばれたらやること
というのは巷に溢れていますね。いわゆるプレゼンテーションの極意的なやつです。建築の講評会では、「質問に負けないこと」くらいですかね。それよりも今日は選ばれなかったときにやることを伝授したいと思います。
ポジショニング
席が決まってないなら、まずはステージにいちばん近い席をとりましょう。できれば講評者のすぐ後ろに。ここは恥ずかしがってる場合じゃない。このポジショニングでこの後の数時間の価値が決まってしまうんです。講評会では図面が前に掲示されて先生とやりとりしますので遠かったらそもそも見えない。「早くおわんねーかなー」という人生の無駄な時間モードになってしまいます。こういうポジショニングは早い者勝ちなんです。気づいている人はしれっと動く。勝負は早めに始まります。
発表をメモする
発表がはじまったら内容をメモしましょう。
全部書くのは不可能。書くのは「何を」「どうする」だけです。たくさんの言葉の中から要点を掴んで「何を」「どうする」だけメモしてください。それらはカテゴリーに分類でき、
前提…「何を」「どうする」
敷地…「何を」「どうする」
コンセプト…「何を」「どうする」 etc
といった具合にまとまっていきます。喋ってる内容も勉強になるでしょうが、それよりも聞く側の気持ちになって聞き取ることが大切です。発表はどうしてもしゃべる側の気持ちで構成してしまい「あれもこれも言わなければ」となって「けっきょく何がやりたいの?」なんて絶望的な質問をくらったことがある人がいるかもしれません。「何を」「どうする」が掴めるようになると、自分の発表でも「なにを」「どうする」のかを意識して構成できるようになって内容がよりシンプルになっていきます。素早くメモをとることで発表内容の構成を勉強できるんです。
憑依して聞く
ここまでできるともう準備万端です。もうあなたは発表者が憑依して今から質問に答える気持ちになっています!質問に対して「自分ならこう答える」というシミュレーションができてしまいます。といっても今聞いたばかりの内容について応えるのでほとんが即興で考えて答えることになります。これがかなり練習になるんです。講評会の質問はほとんどが用意していない内容を聞かれます。その度に「考えていませんでした」なんて言ってたら残念すぎる。なんとしてでも応えなくてはなりません。しかもこれは他人の発表に憑依してやってるのでまったくの無傷無害です!やらない手はない。
以上が講評会で選ばれなかったときの極意です。
発表者より、実は聴衆のほうが利があるように思いませんか?選ばれなかった機会を利用してどんどんシミュレーションしましょう。そして次こそは君が選ばれるのです!唇を噛み締めてしっかりと発表を聴きましょう。
それではまた。