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恥ずかし飯 2 エビとイカと豚と卵を焼く お好みで

今を時めくっぽいフランス料理のシェフが自分でよく作る庶民的な料理のレシピ本を出版していた。だいぶファッション誌よりのモデルさんが下品にそれを食べているカットがはいってたり、写真があまりおいしそうではなかったりして、なかなかとがった本だった。ご本人もそれなりなのであろうと思った。しかし、彼の作るものは、一番最初の緊急事態宣言で軽く軟禁されている状態のときにお弁当を店の前で販売しているというので食べたらおいしかったので、本も買った。そこに掲載されているお好み焼きを何回か作った。

緊急事態宣言のときのお弁当。予約をして同僚にデリバリーもした。

冷凍庫をみてみたら、前回お好み焼きを作った時の、冷凍のイカとエビがのこっていたので、悪くならないうちにまたそのお好み焼きを作ろうと思って作り始めたが、もうすでに数回つくっているので、当然ながら慢心をしなんとなくで材料をまぜていったら別のお好み焼きができあがった。最初に豚肉を焼いて、山芋はなかったので、たこ焼き粉。使い切りたかったのでたぶんちょっと多い。卵が1個か2個かさだかじゃないけど、1個しかないのだから仕方がない。紅生姜はかろうじてあった。冷凍のニラとネギがぼちぼち消費したいところだから彩りだとおもってそれも放り込んだ。

なんか、たくさんできたのもレシピ通りではなかったからだと思う。とてもひっくり返しにくかった。夜に粉ものをたくさん食べても仕方がないので、3/4は冷凍した。おいしくないわけじゃないけど、レシピ通りに作ったほうがやっぱりおいしいので、レシピ本というのは価値があるものだとつくづく思った。おいしくないわけではないんだけど、なんかかなしくなったので、レシピにはないスライスチーズをのっけた。もう完全に別のものだ。別のものだけど、チーズをのせたことで抜群においしくなった。

箸でお好み焼きをちぎるのが得意ではないので、ナイフとフォークで食べた。なんか、紳士っぽい格好をした西洋の料理の神様にソースをぶっかけた気分になった。