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いちばんかわいいカクテル

何年かぶりにバーに行ってカクテルなんぞを飲んじゃって。友だちがちょっと前に表参道で見つけて詳細を聞いておいたという、ニッカがやっている期間限定のバーに行ったのだ。交番の後ろの神社の脇に、「BAR」と書いてある看板が出ている。やはりバーの看板は「BAR」と出ていなくては。おでんやには墨跡鮮かに提灯にでかでかと「おでん」と書いておいてほしいのと同様だ。種を明示する看板が出ている店は安心ができる。それがたとえ「無国籍料理」であってもだ。なんかふらっと入ってみたら思ってたのと違うよりいいし、覚悟が決まる。

看板の正しい姿

それはさておき、以前何が入ってたかはさっぱりわからないけど、天井高があってゆったりしていて表参道の駅すぐというすばらしさで、カクテルが2000円に収まるのは、やっぱデカ企業の期間限定ならではのラブリーさ。ウイスキーベースだけではなく、ジンやウォッカベースもあるヨ。ウイスキー飲むのと、炙った板舐めて焼酎飲むのとあんま変わらんのではくらいに、ウイスキーの味はわからんという人(そんな奴いるのかと思うだろうが、わたしのことだ。殴ってもらっても構わない)でも大丈夫。

お酒をたくさん飲めるわけではないので、やはりここはその店で一番ファンシーなカクテルを頼んだ。だってそうだろう? 少ないキャパシティーなんだから、自分でも作れそうなカクテルを頼んでる場合じゃないんだ。南の国にいってプールサイドのバーで、モスコミュールを頼んでる場合じゃないだろう? そこは、椰子の実に花がもられたピニャコラーダを頼むだろう? だから、ここのバーでだって、メニューの写真でいちばんかわいいやつを一丁もってきてくれ! かわいいだろう? フランボワーズのやつ。

いちばんかわいい

お店は12月25日まで。今はまだ、はしゃぐ若人も発音上ひそひそ話にむいていない言語を話す外国人にも発見されておらず、地味なおじさんや、イノベーションイノベーション言いそうなスーツの若者などしかいなかったので、早めにいったほうがいいと思う。季節が進んであの道が華やかになる頃には足を踏み入れられなくなる気配があった。

ところで、誕生日のメッセージをいろいろな手段で伝えてくれて、どうもありがとうございます。この年も前年にもまして、ゆかいにたのしく暮らしていく所存ですので、よろしかったらまたぜひ。

今日のAI:
「南国のホテルのプールサイドのバーで出てくるのにふさわしい、お前が描ける一番ゴージャスなカクテル」といって描いてもらった。すでにAIのことは「お前」と呼ぶようになった。私の人間性の下落。