はじめてのときメモGS親友モード〜佐伯瑛編〜
突然ですが、告白します。
私は恥ずかしながら、GSシリーズ名物の親友モードをやったことがありません。
なぜなら私がGS4を機に参入した新規であり、皆さんご存知の通り4には親友モードがないからです。
そのようなストーリーモードがあるということを知ったのもGSのTwitterアカウントを作ってからでしたし、
4しかプレイしたことがないという方は案外そういう方が多いのではないでしょうか。
というわけで今回は、全シリーズをプレイしながらも親友モード未経験の女が、
佐伯瑛に初めての親友モードを捧げるプレイ記録を書き記していきます
親友モードの発動まで
今回は親友告白EDというのを目指していくので、
まずは親友モード発動のための以下の条件を満たすべくプレイしていきます。
佐伯と事故チューをする
6回以上デートして好感度を友好に。
2年目5月以降に他キャラ(友好)と8日以内に2回デートをする。
この「他キャラ(友好)」というのがポイントです。
好きな子がいるヒロインのために親友として恋愛相談役になるというこのモードのためには、
誰か別の『本命』を見立てて、彼ともデートを重ねていかなければなりません。
今回、私はその本命役にハリーを選びました。
なぜなら佐伯と仲が良いからです(デーモンLv100)
この上、事故チューをしないと親友になれないという鬼仕様
地獄の予感に震えながらもプレイングしていきます
好感度上げ
1年目はパラ上げとデートを重ね、ひたすら二人の好感度を上げることに費やします。
佐伯はなんと花火大会に一回行っただけで友好になってくれたのですが、ハリーはなかなかガードが堅いです。何度デートを重ねても塩対応が続きます。
これは恐らく、本当はあがり症な本心を隠すため自信ありげに『振る舞っている』彼の性格そのものを表しているのではないかと思えます。
一方で、幼い頃に一度恋に落ちている佐伯は、もう一度その恋を思い出すだけ。
だから好感度が上がりやすいのだと私は考えます。
そんなこんなで珊瑚礁でバイトしつつ、二人の好みの服を買い漁り、デート三昧の日々。
その甲斐あって、佐伯が好き状態、ハリーが友好状態となって2年目の5月を迎えました。
運命の鉢合わせ
全ての準備が整って、いよいよ初めての鉢合わせイベントに取り掛かります。
ハリーと二週連続デートをして、送ってもらった帰り道。日が暮れていない自宅前が不穏ですごくいいです。
そして、鉢合わせた親友二人。互いに黙したまま、佐伯は何かを察したかのように去っていきます。
「……おい。いいのか? ほっといて。スッゲエ深刻そうな顔してたぞ」
「う、うん……大丈夫だと思う……」
「……連絡先知ってんなら早めに連絡してやれよ。じゃあな」
いつも自信満々で尊大な態度のハリーが、珍しく深刻な表情と声色でそう諭すシーンにヒュッと声が出ました。
友達だからこそ、佐伯のただならぬ様子を察知するこの感じがたまりません。
この後の電話イベで「友達でいてほしい」を選択すると、友達以上恋人未満だった佐伯は、一方的に友達に降格させられてしまい、今後ハリーへの恋の相談を聞かされる羽目になります。
……文字に起こしてみると、改めて鬼のようなストーリーモードですね。
男子高校生が付き合う寸前の女の子から遠回しに「あなたは眼中にない」と言われてしまう辛さ……想像するだけで胸が苦しくなります。
それでも佐伯は
「ストップ、わかってる……好きなやつ、できたんだよな」
と慎重に話を切り出してくれます。
「スッとした。おまえ、ここんとこ、妙に俺に気使ってたろ? 俺も、内心モヤモヤして……」
「俺の方こそ、店のことばっかで、色々気づいてやれなくて」
「可愛い子分のためだ。なんかあったら、はね学のプリンスが相談に乗ってやる……な?」
いや……………………人生何百周目ですか????????
これまでのデートで、あかりは下の名前で呼ぶことを許したり何度もスキンシップしたり手を繋いだりやりたい放題してたんですよ。
普通なら、ほぼ付き合ったも同然だと思って然るべきなんです。
けれど、つっかえながらもその事実を飲み込んで、あまつさえ冗談混じりに背中を押してくれる優しさ………
大人と呼ぶにはまだ少し早いこの少年の、あまりにも美しすぎる愛の形に泣きそうになりました。
彼は普段自分をはね学のプリンスと呼んだりあかりを子分と呼んだりしません。
わざとおどけて、子分なんて言ってそこに恋愛感情なんてないかのように振る舞って……本当に健気すぎて泣けてきます。
親友・佐伯瑛の実像
親友モードの醍醐味は、各イベントのセリフやデート後・喫茶店での会話にあります。
通常モードでは聴けない、切ないセリフがてんこもりなので、基本的にはそれらを回収するのが目的になります。
私の場合、親友モードに突入した直後に修学旅行となったため、
あえて本命であるハリーとの観光を断って佐伯を誘いました。
すると、
「おまえはなにしてんだ。……奴は?」
「おまえな……修学旅行は、カップル成立デーだろ? 俺といてどうすんだよ……」
と、ハリーと行動しないあかりを叱りつつ励ましてくれます。
このように、一途ルートでは聴けない台詞がてんこもりなのです。
親友としての佐伯は、一途に交際に向けて愛を含めていく『恋人未満』の関係とは全く違った顔を見せてくれます。
少し子供っぽくてキザなところがあって、良いところも悪いところもひっくるめて「等身大」な男子高校生である佐伯が、
募る思いを懸命に飲み込んで『親友であろう』『大人であろう』と自らを奮い立たせる様が、台詞の節々から伝わってくるのです。
以下、それらが伝わってくる最高会話をダイジェストでどうぞ。
「男の人って、いつもどんなこと考えてるの?」という質問に対して
→「あの子にああしたいとか、こうしたいとか、そんなことばっかり」
「でも、好きな子に嫌われたくないって、たぶん一番考えてる」
「片思いって辛いんだね」というセリフに対して
→「じゃ、さっさと相手に気持ち伝えればいい」
「(でも)ふられるのは怖いと。じゃあ、やっぱそこが居心地いいんだろ?」
「わかるから言ってるんだ。自分にも」
「おまえのこんな顔見ることになるって知ってたら、俺は引かなかったんだ」
…………いや、十七歳の子供にどんな地獄見せてんねん
back numberの歌詞すぎるだろ
しかしこれで、親友モード未経験の方は、
このルートがいかにしんどくて楽しいものなのかご理解いただけたでしょうか。
あかりのことが大好きだけど、嫌われたくないし、ふられて今の関係が壊れてしまうくらいなら、親友の位置に収まっていたい。
親友ルートというのは、そういった佐伯の「ずるさ」を垣間見ることができるのが醍醐味なのです。
(擬似)本命相手という無限の可能性
これは感想ではなく私個人の勝手な妄想なのですが、
この親友ルートというものを初めて経験してみて
「本命相手の選択には無限の可能性がある」と感じました。
私は今回、佐伯と仲が良いからという理由でハリーを本命に選びましたが、
例えば学年一の秀才氷上が本命だったとしたら
「良い奴だからこそ『やめておけ』と言えない葛藤」や
「自身より成績上位であるという劣等感」
という要素が良いエッセンスを与えてくれると思います。
今回のハリールートも
「猫を被らず本性を曝け出せる数少ない友人であり、彼の長所を沢山知っているからこそお似合いだと思ってしまう」というジレンマや、
「自分と違って何も取り繕わず、気持ちがいいくらい真っ直ぐに生きる彼の方が、自分よりもあかりに相応しい」という自己否定を抱いてしまうのではないか……などと妄想が止まりません。
あくまで私個人の妄想なのですが、要するにそれだけ二次創作が捗るということなのです!!!すごいぞ親友ルート!!!!
『親友』の終わり
様々な爆弾発言や切ない台詞を拾い上げながら、親友告白EDを目指してひた走っていると、3年目の終わり、突如佐伯から一本の電話が。
「いろいろ考えたんだけどさ、俺、実家に戻ることにした」
「元気でな。それと……奴とうまくいくといいな。俺、応援してるから。……それじゃ」
えぐすぎて本気の咆哮が出ました。この世界線の佐伯はいったいどんな思いで発信ボタンを押したのでしょうか。
夢だった珊瑚礁が閉店して、初恋は実らなくて、何もかもを放り投げて町を去るしかなくなって……
まだ18歳の男の子がそんな状況において「応援してるから」と嘘でも言ってくれる健気さに胸を突き刺される思いです。
きっと、「うまくいくといいな」なんて、
そんな正反対の気持ちを口にしないと胸を破って飛び出してきてしまいそうなほど、
その恋心は大きなものだったに違いありません。
二つの告白
佐伯と別れて心にぽっかりと穴が空いたまま時は流れ、あっという間に卒業式に。
ハリーが灯台に現れて驚きましたが、親友ルートは擬似本命の彼の告白を断らなければなりません。
これで正しいのだと気を取り直し、すでに見たことのあるハリーの告白にNOを突きつけます。
そんなあかりに、ハリーは少しの間を置いて、
「オマエと会えてよかった」
「マジでサンキュ。オレを縛ってた……いろんなものから解放してくれて」
「すぐ後悔させてやるからな」「将来有望なオトコを振っちゃったなーってよ」
いい男すぎてこの時点で泣きました。
失恋してすぐにありがとうの気持ちを示してくれる18歳なんてそうそういません。
夢も目指すべき場所も、それに向かってやるべきこともわかっているのに、あがり症で思った通りの成果が出せない。
そんな苦しみから救い出してくれた恋に出会えたのだから、その恋が成就しようとしまいと、伝えるべき言葉は感謝しかないということですね。
ハリーと別れた後、灯台を出て呆然と浜辺を歩くあかり。
すると「やっと見つけた」と恋しかった声が降りかかります。佐伯くんでした。
彼は優しい声で想いを語ります。
「俺さ……逃げ出したんだ。この街から。離れて、忘れようと思った」
「珊瑚礁もおまえも。俺の欲しいものはもう、手に入らないって思ったから」
ここなんですよね……(崩れ落ちる)
一途ルートの佐伯ならば、クリスマスに突然珊瑚礁が閉店しても、あかりがそばにいてくれて膝を貸してくれるんです。
けれど、親友ルートはそうじゃない。
夢だった店を失って、あかりは本命の男の子とクリスマスを過ごしていて、誰もそばにいない。
絶望して塞ぎ込んで、すべてを投げ出すには十分すぎる理由です。
けれど、佐伯は戻ってきてくれました。
「でも、間違いだった。離れたら、前よりずっと……どんどん、おまえでいっぱいになって、どうしようもなくて……このまま、何もしないなんて」
「だから、戻ってきたんだ。もう逃げないし、諦めない。手に入れるって、決めたから」
この台詞で顔面が男梅になりました。BBAの頬を伝う一筋の涙。
この世界線では、佐伯に膝を貸してくれるあかりはいませんが、
彼女がいなくとも、佐伯は一人で立ち上がる力を持っているということなんですね。
告白に頷くと、佐伯は「俺の方が先に好きだった」と言って、人魚の伝説を語って聞かせてくれます。
このルートの場合、ここで二人の過去が明らかになるんですね。
このシーンが、伝説の灯台ではなくただの浜辺で、しかも2nd kissのタイトルに反してキスをせずに終わるのがとても良い。
心が揺れ動いてしまったあかりには、伝説の御伽話のような結末は訪れないけれど、ずっと昔に二人は恋に落ちていたことを知ることができる。
一方で佐伯は、人魚を待ち続けた若者のように水平線を見つめながら、ようやく戻ってきた人魚に思いの丈を打ち明ける。
伝説のような一途な恋ではなかったからこそ、御伽話のお決まりのようなキスはせずに手を握り合ってお話の答え合わせをするんですね
一途ルートとの対比があまりにも素晴らしく、これ以上言語化できない自分の語彙力が憎いくらいです。
長いあいだ親友としてすれ違い続けてきた二人には、キスよりも多くの言葉が必要ということなんですね。
総評
佐伯瑛の親友モードはやばいって教えてくれたフォロワーのみんな〜〜〜〜〜〜!!!!!!
ありがとう〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
みんなに5000兆円あたりますように〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
もう大半のキャラを攻略して色んなEDを見てきたと思っていた私ですが、
こんなにも素晴らしいモードが一人一人に備わっているなんてまるで知らなかったです。
まだまだGSを遊び倒せる気がしてきました。
いつも以上に語彙力皆無な駄文を読んでくださってありがとうございました。