見出し画像

ポンコツ勉強会〜地球温暖化編〜

みなさんこんばんは、さいとぅーです。

現在会社を退職して絶賛ニート中。

今まで馬車馬のように働いていた身としては、毎日起きる時間が決まっておらず、何をしても、何をしなくても良いという初めての環境に戸惑いを覚えつつ、自分の中にあった規律という言葉を塩酸に漬け込んだかのように、ドロドロとダメ人間に向かって日夜邁進しております。


何をしても、何をしなくても良い、ということで、仕事に関係がなく、毒にも薬にもならない事でもやりたいなと思い、最近はキーボード(音楽の方)をちらほら練習をしながら、自分の音感の無さと不器用さに打ちのめされております。


今回は、ついでに今までやってみたいと思っていたけどもやっていなかった勉強に手を出したいとおもいます。

時事ネタに触れつつ、長期的に追いかけて、最初に調べたときはこうだったけれど、しばらくしたらこんな感じになった。みたいな調べ物です。


例えば、人事をやっていたときは有効求人倍率が右肩上がりで、これからどうなるだろうかという予測を立てたときは採用費が上がってしまうなぁとか考えていましたが、コロナ一つでひっくり返りました。

でも、過去の景気循環を考えたときに、オイルショックやリーマンショックなど、大規模に経済が後退する波が10年おきに来ているという事を知っていたらもしかしたら予測は建てられたかも。。。?とか。


仕事でやるとどうしても狭い領域であったり、自分にとって都合が良い情報を中心に集めたりすることが多く(上司へのプレゼンってマジ無駄ですよね)好奇心だけのために調べ物をすることってここ数年無かったなぁと思います。


というわけで、newspicksを見ていたら、地球温暖化と、それに対する政府や企業の動き系の記事をちらほら見かけたので、初回はこの辺を調べていこうと思います。

画像1

◇地球温暖化って?◇

皆さんご存知、二酸化炭素を中心とした温室効果ガスと言われるものが大気中に増えることで、太陽から入ってくる熱量は同じでも、宇宙に出ていく熱量が減ってしまうため、地球全体がだんだん暖かくなって、色々困ってしまう現象の事です。


◇政府の動きは?◇

政府は、低温室効果ガス社会を目指した戦略を発表。細かいことはこちらを見ていただくとして、調べながら気になった事をざっくりまとめます。

画像2

正直今まで地球温暖化に関して興味を持っていなかったんですが、その理由が、二酸化炭素を出したところで良い製品を安く作った企業が生き残る。という産業構造があったためです。

囚人のジレンマのように、世界的に自粛をしていたとしても、我関せずで温室効果出しまくりながら製造している国家や企業が勝ってしまうだけになり、結局前に進まないんじゃない?という風に考えていたからです。

しかし、最近大企業が温室効果ガス削減に動いたりと、動きが変わったと感じました。

今回の2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(長い)を見て、政府の意思と世界の変化を感じた部分がこちら。

画像3


ここから感じたのが、

①低炭素産業に対する出資と税制優遇を行い、産業を拡大する。

②世界的にその動きがあるため、低炭素技術・製品がそのままニーズとなり、先進国を中心に技術革新が進む。

③最新の技術開発は低炭素が前提となるため、高炭素で製品を作るより、低炭素の方が経済的に合理的になる。

ここまで来ることが出来れば、営利企業のトレンドが十分変わり得ると、あくまで所感ですが感じました。

これらに伴い政府の取り組みはこんな感じ。

画像4

多い。

個別には資料に方に細かく書いてあるので、興味を持ったら読んで頂くとして、ウルトラ簡単に勝手にまとめると、水素発電とか新しい発電方法を試しつつ、電化とか効率化で必要エネルギーの量も下げていこうぜ。

みたいな感じです。

ただ、それぞれ個別で簡単に調べていたところ、地味に大きな問題が。

画像5

まずアンモニアと水素。

僕は化け学は詳しく無いので調べててもだいぶちんぷんかんぷんだったのですが、例えば水素発電に使われる水素の製造方法。

工場の副産物的に出るものもあるみたいなんですが、一番メインとなりそうなのが水の電気分解


水ってH2Oだから、これ分解すればH2になるよねって事なんですが、あれ?

水素を作るのに電気が必要

そう、電気不足に対する手段としての発電にもかかわらず、電気が必要となるとちょっと意味がわからない。

そして、他にも化石燃料から取り出す方法もあるみたいなんですが、例えばメタン(CH4)

これも結局CO2+H2×2になるだけなので、二酸化炭素が発生。

こんな感じで、化石燃料から水素を取り出そうとすると二酸化炭素が発生してしまう。


つまり、水素を製造するためには、電気を使うか、二酸化炭素の排出が必要という、本来の温室効果ガスの削減に対して直接的な効果が見られないということです。残念!


ただ、自動車など、燃料を直接燃やして動かしている機構に関しては一定の効果が見られます。発電所とかと比べて、どうしてもエネルギー効率が悪いみたいですからね。

こういう場面で求められているのが電化です。

電気で動かすのがやはり一番エネルギー効率が良いようなので、エンジンから電化をどんどん進めていきたいよということのようです。


しかしこの電化、やはり弱点があります。

一つが充電に時間がかかること。

自動車を例に挙げると、ガソリンであれば、スタンドで給油をすれば大体2〜3分あれば給油は完了しますが、電気自動車の場合は急速充電でも30分(これでも満タンにはならない)。

通勤利用で、家で充電がすべて完了するようであれば違和感が無いでしょうが、長距離移動時にこれが毎回挟まると、多少のストレスになりそうです。

また、もう一つが、バッテリーの重量です。

車種によって様々ですが、例えばこちら。

・バッテリー重量は310kgから440kgに増加した。

めちゃくちゃ重い!!

ということで、自動車の中でも長距離トラックであったり、船舶であったり、飛行機であったり、このあたりに必要十分な電気を積もうとすると、相当な重量になってしまい、それがエネルギー効率を下げてしまうこともあります。


しかし、水素は原子の中で一番軽いというのは僕の薄っぺらい化学知識でもわかる事であるように、一旦水素で運べばこの辺の問題も解決できるかも!といった感じみたいです。


そして次にアンモニア。

アンモニアは燃やしても二酸化炭素が出ない素敵燃料として注目されているようです。

せっかくなのでアンモニアの元素記号についても触れるとNH3。

確かに、C(炭素)が入っていないから、燃えても二酸化炭素が出ない!

ということで、火力発電時にアンモニアを混ぜ込んで、二酸化炭素の排出量を減らす。という取り組みが研究されているようです。


じゃあこちらの製造方法は?と調べてみました。

現在、アンモニアの合成は、天然ガス、水蒸気と空気の反応から得られる水素と窒素を高温・高圧の触媒反応でアンモニアに転換する「ハーバー・ボッシュ法」によって行われている。この方法では天然ガスを用いて水素を製造するために大量のCO2を排出する。

結局水素が必要!!

こちらでは化石燃料から水素を引っ張ってきて、空気中の窒素に混ぜ込み、アンモニアを生み出すため、一緒にCO2が出てしまうみたいですね。


現在の技術を維持するためには、どこをどう通っても出てくる温室効果ガス。半端ナス。


ただ、この辺りはまだ研究途中なので、技術が進展することによって別の手法での水素やアンモニア生成ができる可能性や、二酸化炭素が出てしまったとしても、従来の火力発電をするよりは削減できる可能性はまだあるかもしれませんし、水素の方で触れた、燃料をそのまま使う部分を代替することでエネルギー効率を上げて、必要電力を下げる方に活躍してくれるかもしれません。

ここに関してはもう、科学者頑張って!


画像6

そして続いて自然エネルギー。

種類は様々ありますが、例えば、水力、風力、太陽光、波力、地熱などが挙げられます。

要するに、地球が太陽の周りを回っていると自然に出てくるエネルギーを上手いこと使おう。というエネルギーですね。


それぞれのエネルギーには特徴がありますが、大まかに弱点と言われている物は3点。

・出力が弱い

・発電量にばらつきがある

・費用が高い


出力の弱さと発電量のばらつきに関しては、大量設置と、そのまま使うのではなく一回蓄電することによって安定供給させる事である程度の対処が可能そうです。

最近あちこちで太陽光パネルを見かけると思いますが、それもその取組の一環ですね。

これらは、蓄電技術の向上によって出来た技術でもあるようです。

画像7

バッテリー領域で最も有名なテスラの株価も今えらい事になっています。

ビットコインかよ。

画像8


しかし、一番厄介な問題が残っています。

・費用が高い

ちょっとごちゃごちゃしていますがこちら。


画像9

【発電コスト 円/kwh】

・原子力 10.1〜

・石炭火力 12.3〜

・LNG(天然ガス)13.7〜

・風力 21.9〜

・太陽光 24.3〜


自然エネルギーのメインどころが火力と比べて倍近いお値段。

ちなみに水力はエネルギー効率がいいんですが、ダムを設置できる高所の山間にしか置けないので、大量生産が難しいです。

画像10

そして2019年段階では発電比率はこんな感じみたいです。

余談ですが、勝手に発電といえば石油だと思っていましたが、石炭と天然ガスがほとんどみたいですね。


これらを踏まえると、構成比があるのでそんなシンプルな計算にはならないんですが、火力発電を止めて風力と太陽光にすべて変えると、電気代は二倍になるということですね。

ちなみに、10年前学生だった頃にもこの辺りを調べる機会があってここにたどり着いたため、当時の僕の結論は、自然エネルギーは大きく普及しない。というものでした。

しかし、なぜ燃費が悪いのか。

上記のサイトで言及されていました。

画像11

構成比として建設費がとても高い。

ここが、維持運転費ではないということは、技術革新であったり大規模資本の投入で十分コストカットは出来るということのようです。

画像12

そして2030年の想定がこちら。

・風力 13.9〜21.9

・太陽光 12.7〜15.5

未来のことなので幅がありますが、この辺りまでコストが下がれば十分コスト感としては代替可能な水準が見えてくるかと思います。

この辺りは10年前には見通しが立っていなかったので、やはり時間軸を持って調べ物をすると面白いですね。当時の常識が現在の常識とは限らない。


とはいえ、産みの苦しみとして、その間の期間は自然エネルギーを拡大するのに伴い電気代が上がりそうなのが心配ですね。

画像13

そしてもう一つが原子力。


上の表でも原子力は電気代が安いという事からわかるように、低炭素かつ低価格を考える上では相当大きな選択肢となってきます。

しかし、東日本大震災で色々あった日本としては、よし!原子力だ!と大きな声で言うのは微妙なところ。ちなみに僕が以前調べていた時もこの辺がネックだなぁと。


この辺に関してももちろん進展はあるようで、より小型でより安全な原子炉が開発されている模様。

ただ、今回期待したいのはもうもう一点、核融合発電です。


我々の認識として、原子力というのは核分裂発電を指します。

ものすごく荒く説明すると、

ウランという重たい原子に中性子線という粒をぶつけると、原子が壊れて2つに割れます。同時に中性子線がまた飛び交うので、あっちこっちでウランが割れて、大爆発。いっぱい熱が出るよ。

みたいな感じです。


この時に生み出されるのが放射性物質というものです。

延々と熱と放射線を吐き出し続けるので、平たく言うと危険。しかもある程度安全と言って良い程になるまでに8,000年〜数万年かかると言われています。

発電時も危なければ廃棄物も危ない。そりゃ使うかどうか議論が分かれるよねというものです。


それに対して現在研究が進められているのが核融合です

ウランをバーン!って分裂させるのに対して、核融合は水素をギュッと融合します(雑)

原子力発電の原理は核分裂です。ウランやプルトニウムなどの重たくて分裂しやすい物質に中性子をぶつけ、ウランやプルトニウムが分裂する際に発生する大量の熱エネルギーを利用して蒸気を発生させ、タービンを回して電気を作り出します。
一方、核融合は分裂ではなく融合です。重水素と三重水素という軽い元素の原子核同士を熱した状態で衝突させ、その際に発生するエネルギーを利用します。元素を分裂させる原子力発電とは逆の原理です。

何やら少し難しいですね。

小学生向けにまとめられているこちらで見てみましょう。

画像14

太陽は3/4が水素(記号:H)からできています。太陽の中心では、高い温度(1500万度)、高い密度(鉄の20倍:りゅう子の数がものすごく多い)のなかで、水素がかくゆう合反応を起こしてヘリウム(記号:He)となり、すごく大きなエネルギー(熱や光)を出しています。太陽は地球の約33万倍もの質量をもつきょ大なガスのかたまりです。とても大きいので、かくゆう合反応で水素がなくなるまで50億年もかかるといわれています。地球は、太陽より小さく、太陽のような高い密度を作ることができないので、水素(記号:H)でかくゆう合反応を起こすことはむつかしいのです。そこでもっとかくゆう合反応が起きやすい重水素(記号:D)や三重水素(記号:T)、ヘリウム3(記号:3He・ヘリウムの同位体)を使います。その中でも最も反応しやすいのは重水素と三重水素です。これをD-T反応といって、近い将来のかくゆう合発電でもこの反応を使います。


平仮名になることでより読みにくくなりました


画像15

いや、小学生にD-T反応とか無理あるだろ。


とりあえず簡単にまとめると、

ウランという重たい原子をもう少し小さい原子2つに分裂させるのが核分裂。

水素という最も軽い原子をぶつけてヘリウムという少しだけ重たい原子にくっつけるのが核融合。


だから何なのという点ですが、ウランの核分裂は制御しないとどんどん爆発してしまうのに対して、核融合は1億度という高温状態で水素同士をぶつけたら一回だけ起こる反応で、連鎖をしない。というのが大きな違いです。

平たく言うと、爆弾にはすることができません。

ついでに、放射性廃棄物も出ますが、数十年程で人体に影響が出ない程度まで安全になるため、安全のレベルが違います。

そして、兵器化出来ないという点が生んだ副産物として、各国が協力しながら技術開発を行うことが出来るようです。

一度技術開発が完了すれば世界的に広まることも期待できそうです。

そして、原料は水素なので、実用化すれば温室効果ガスは発生しません。

そんな、温室効果ガス問題に対しての特効薬みたいなこちらの技術、まだまだ難易度は高いらしく、実現可能になるのは2040年だとも2050年だとも言われています。

結構先ですが、僕の予定ではまだ僕は死んでいないはずなので、十分生きている間に拝める技術っぽくなってきました。


【まとめ】

その他細かい点に関しても政府資料では触れられていましたが、一番影響が大きそうなのは、以上の電化、水素燃料、発電方式の転換です。

この辺に関しては、またしばらくしたらその時の情報でまとめ直したいなと思います。

未来にこちらの内容に触れて再度まとめ直すので、せっかくなので未来予想もおいておきましょう。外れたら外れたで面白いかなとも思いますし。


①自然エネルギー利用比率の増大に合わせて電気代の増加

▶安くなるのはまだまだ先なので、過渡期には電気代上がりそうだなと。


②水素・蓄電関連企業の株価上昇。特にテスラ。

▶テスラの上がり幅やばかったですが、世界的に一気に動くのここからなので、市場はもっと大きくなるぞと。

---------------------------------------------------------------------

一旦こんな感じでしょうか。

もっと雑にさっくりまとめるつもりが初回から妙に長くなってしまいましたが、初回のポンコツ勉強会は地球温暖化でした。

私は学者でも専門家でもなく、ましてや理系ですら無いので、詳しいことに関しては間違っている部分もいっぱいあるかもしれません。

それでも、ポンコツ勉強会では、未来の僕が過去の僕を開き直ってボロクソに言うことも出来るという特徴もありますので、今の自分で調べられる範囲で調べながらやっていきたいと思います。


次回の内容はなんにも決めていませんが、ニュース記事とかでちらほら目に入るものがあったらまたまとめていこうかなと思います。

この辺調べてみてほしいとか、リクエストがあったらコメントやらツイッターやらでご連絡いただけたらと思います。

それではまた!



ご相談・ご質問・ちょっと話をしてみたい。 何かありましたら、お気軽にコメントか、クリエイターへのお問い合わせか、メールでご連絡くださーい!