ベトナム鍋図鑑/『Lẩu Phátのタイ風牛肉鍋』
ハノイでは先々週に2度目の寒波が来て25℃以下の曇りの日が続いたかと思ったら、先週後半からド快晴で昼過ぎには30℃まで上がり、今はまたじめじめ蒸し温いキモチ悪い日々が続いています。
夕方になるとそれなりに涼しいので道端鍋も風情がありますが、ニッポン同様年末で道路工事が増え、アスファルト剥がしてすぐにやり直さずしばらく放置したり、それで埃モクモク視界不良になるほど。この日は仕方なくエアコン効き過ぎ店内での鍋大会と相成りました。
この店はハノイ中心部を南北に貫くBà Triệu通り沿いにあり鍋の専門店として長く続いています。夕方になると近所の路上にテーブルを並べる店がいくつかあり、埃さえなければさながら鍋ストリートとしてそこはかとない相乗効果を生み出しています。
ここは路上に比べると高級ですがそれでも1人前200k.ドン≒1,200円前後。ウマいマズいに拘らずニッポン料理屋に行くと500k.ドンくらい取られるので安いっちゃあ安いでしょう。
注文したのはメニューにThaiとあったので辛いだろうと思いつつ、それの牛肉と〆にラーメン付きのです。
スープは赤っぽくてトムヤムクンっていうんでしょうか、レモングラスの強い香りがしました。木に生る細長い豆のタマリンドも入っているのか若干酸っぱくて、ひと言でいえば酸っぱ辛い。そこに初めから唐辛子、玉葱、小さなキノコと何かの葉っぱが浮かんでいます。
野菜はビヤクの原料dọc mùng/蓮芋の茎と白菜。それにシメジ、豆腐、トウモロコシ、半冷凍薄切り牛肉くるくる巻きが標準装備で、途中勢いでエビを追加発注しました。
蓮芋は特殊加工しない限りは特殊効果は現われ出ません。
肉はしゃぶしゃぶ風にスープの中を2,3度往復させる程度で食べます。ベトナム人が一緒だと、カレ等用心深く長い時間スープに浸けるので、そうすると肉が硬くなってウマくありません。
この日はニッポン人同士の阿吽の呼吸でササっと素早く食べました。
途中で追加した海老は熱くてなかなか殻をむけません。皿に出してしばらく置いてから食べます。
これもまたベトナム人が一緒だとカレ等猫舌なので海老はおろか野菜まで冷ましてから食べようとするので、それはやめれ、と思わず叫びたくなります。越えられないブンカの溝です。
〆のインスタントラーメンは鍋用の一番安いやつで麺がツルツルチリチリでゴム的弾力もありNot badでした。今度スーパーで買ってこれだけで食べてみたかったり。
若干辛過ぎでしたがまあまあウマいです。鍋料理は野菜をたくさん食べられるのでいいワケですが、タイ料理独特の硬い小さな竹みたいなの、あれがレモングラス? トムヤムクンの場合、スープの上澄みだけを飲んだ後にお椀に半分くらい残ったりします。それで硬くて食べれなーい
同じようなモノにベトナム人が好んで食後に齧るサトウキビの茎があります。歯の掃除用?
タイ料理のアレも口の中でむしゃむしゃ噛めば味が染み出してくるのか、今度一度試してみましょう。