茶園の管理 ~中刈り~
6月に入って3日かけて『中刈り』という作業を行いました。
タイトル画像のように茶葉の層を刈り落として、枝の部分だけにしていきます。
全部の畑で行うのではなく、今年順番が回ってきた約2.5反分です。
実施時期は新茶を摘んだ直後にやるのが良いとされています。
来年の新茶への影響を考えれば、遅くても6月中旬までには終わらせたい作業です。
5月中にやる予定でしたが、新茶が終わって工場の後片付けやたまっていた荒茶の仕上げや何やら忙しくて少し遅れました。
『中刈り』は茶葉の層ごと20cm~30cmくらい下まで刈り落とします。
茶園の高さが下がるのでこっちでは『台下げ』と言ったりもします。
メリットは茶樹の若返り、病気害虫リスクの低減、茶葉品質の向上、作業効率アップ、でしょうか。
毎年摘採する茶園の茶樹は1年で約5cm伸びます。茶樹があまりに高いと、2人用茶刈機でのお茶刈りの場合、とてもやりにくい。
また、中刈りをやらずに何度も摘採を繰り返していると、刈面あたりで細かい枝が密になって、だんだん茶葉が小さく細かくなっていきます。
お茶の枝も密はよくない模様です。。。
当店は高品質の茶葉を作るために5年に1回中刈りをやっています。
中刈りをしてから2~3年目の茶葉が高品質といわれます。
デメリットは翌年の収穫量が減ることくらいです。
そのため大体の順番は決まっていますが、茶園の状態を見てどの畑でやるかを考え、計画的に実施しています。
中刈機 KAWASAKI SMⅡ
直径2㎝くらいの太い枝まで切れるので、通常のお茶刈機より刃が厚くて重い!
あと高さの調節がシビア。持ち手を、腕や腰があまり疲れない位置に調節するのが難しいんです。作業をする畑によっていろいろ設定が違うのですが、1年経つと設定忘れてしまいがち。
ブログ写真が調度良い備忘録になりますね(笑)
半分ずつ刈ります。往路。
復路。
往復で一列刈り終りかと思いきや、もう一回行きます。
理由は刈面を整えるためです。
∧ → ︵
往復しただけでは 茶の列は ↑ の ∧ 山型です。
もう1回、中刈機をなるべく低く水平に持って通り、茶の列を見慣れた ︵ 弧型に整えます。エッジの部分を削ぎ落としていきます。
エッジ削ぎ画像は撮り忘れました。スミマセン。
往路動画
畝間に葉や枝を落としてその上を通るので、足場も悪くて歩きにくいし切った枝も顔面に飛んでくるし機械も重いし腰も痛くて大変です。
ストレスフル!
作業をした日は気温も高く、体が持たないので少しずつ刈りました。
マスクも着けてると苦しくなってくるし、まるで高地トレーニングでもしてるようでした。したことないけど。
ちなみに落とした太い枝は2年くらいで土に還っていきます。
と文句ばかり言いつつも何とか予定通りに終了!
荒涼としてしまいましたが大丈夫です。
毎年通りすがりの近所の方々に、畑やめちゃうの?とか聞かれますが、来年になれば普通に茶畑になってますからご安心ください。
当店は新茶しか摘まないので、茶園は来年新茶まで管理作業に突入です。
メインは草取り、蔓取りです。家族総出です。
それと、静岡産も含めて新茶がほぼ出揃いました。
その都度紹介していくつもりだったんですが、早い時期の鹿児島産新茶を少し紹介できただけで、ご当地静岡の新茶をタイムリーにあまり紹介できていないという・・・
こっちが本格的に忙しくなってくると、ちょっと手が回りませんでした。
すみませんです。
HPの新茶コーナーに展開していますので、よろしければご覧になって下さい。
時間的余裕が出てきたので、これから新茶に切り替わった定番商品のレビューなどをHPに加筆したり、インスタでも紹介していこうと思います!