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【R18小説】薔薇のために②

小説説明


このお話は
白井の漫画「新・究極のM」の登場人物、古寺大樹が主人公です
(各電子書店様にて配信中)

[ご注意!]この小説は今回では完結していません、まだ続きます

前回①はこちらです↓

基本的には、漫画「新・究極のM」を読んでいただいた読者様への感謝のために書いた小説です
漫画を読んでいなくても大丈夫な内容ですが、読んでいただけるとよりお楽しみいただけると思います(^人^)

なお、性的表現が含まれておりますのでご注意下さい


【登場人物】
古寺 大樹(ふるでら たいき)
 姉の暴行事件をきっかけに引きこもりになっていたが、大企業の社長の孫娘、りらに拾われて才能を開花させる
現在は会社のセキュリティー部門を一手に任されていて、その界隈では有名人
人妻、千原千代に強い想いを抱き続けている

千原 千代(ちはら ちよ)
 モンスター級のエリート、千原極の18歳の幼妻
小さくて子供のような容姿だが、不思議な魅力で男たちを惹きつける
夫の支配下にあり、モラハラを受けているように見えるが…


大樹は鳴り響くホテルの内線の電話を、一瞬どうしたものか悩んだ

腕の中には、夢にまで見た千代がいるー…半裸で…

「はい」
しかし、大樹は電話に出た
あのホテルマンが、今このロイヤルスイートルームに電話をしてくるということは、
尋常でない要件があるのだろうと思ったからだ

「古寺様、申し訳ありません、おくつろぎのところお電話を…まことに申し訳ありません!
ご迷惑であることは重々承知しているのですが、古寺様に助けていただきたいことがございます
無理にとは申しません、もし…もし可能でしたら、お力沿いをいただけませんでしょうか…」
少し震えた、振り絞るような声

後ろで他のスタッフがザワザワ、バタバタしている音が漏れ聞こえてくる

「分かりました、まずはお話を伺います
3分後にフロントに行きます」
「ありがとうございます!」

大樹は少し乱れたスーツを正しながら千代を見た

千代はニコリと笑ってくれている

ああ、この決断は正しかったんだと大樹は思った

「あの…千代さん、オレ行かなきゃならないみたいで…
どんな用事でいつまでかかるか分からないから、
か、帰っててもらってても…」
カッコよく言おうと思っていたのに、また吃ってしまって赤くなる大樹

「待ってます」
「えっ」
千代は大樹の手を取った
「ここで大樹さんが帰ってくるのを待ってます」

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