TONE X ONE。良いとこ悪いとこ。製品レビュー。
TONEX ONEは出た時に、たまたまヘソクリがあったので、人柱的勢いで購入したTONEX ONE。
Mooerサイズでありながら、トーンキャプチャーならではの音の良さ(リアルさ)が素晴らしく、ipad直挿で音源を再生しながらギターの音を合わせてることができ、出力にヘドンホホが直挿できる。
これほどスマートな練習機材と来れば、需要は大アリでファーストロッド構わずすぐ買った。
しかしながら不満もあるわけで。
そもそもTONEXとは、
アンプヘッド+キャビを模したもの。
pod xtの様な、頑張って似せたシミュレーターではなく、本物を録音してAI的?処理をして、この小さいボディで同じ音を出すってんだから凄いよね。
俺はMooerのマイクロシリーズが使い勝手が良くて気に入ってたんだけど、小さい子どもがいて小さいアパート暮らしなので、ギターグッズ(PC含む)広げたら毎回片付ける必要があり、オケに合わせて練習出来て、良い音が出る手軽な機材が欲しくて購入に至った。
TONEXは、ネットから人様がキャプチャしたプリセットをダウンロードできるので、初期として入っている王道アンプから頑張る必要はなくKRANKだろうがFriedmanだろうが手に入る。
つまりほぼ無限大にアンプが手に入るわけだ。
使い勝手は△
いきなりマイナス面を書くわけだが、LINE6やらと比べると、UIはお世辞にも良いとは言えない。
これ系を使う人は、取説読むよりも触ったほうが早いと考える人が多いと思うが、取説読まんと分からん。
TONEX ONEは超小型なのでまだ理解できるが、PCに繋いでコイツの管理を行うTONEX SEの出来も分かりづらい。
ONEは、オーディオIFにもなるから、この辺が尚更分かりにくくしているんだろうとは思うけど、もう少しどうにかなっただろうよと思う。
音は普通に良いと思う。
Fender系、VOX系、マーシャルのクリーンなど、クランチ以下の音はとてもリアル。
ボリュームの追従性は良く、ギュリ、ジョリ感はかなり良い。
Fender系、VOX系のクリーンからクランチだと、シングルピックアップだと鈴々して気持ちが良い。
俺はメタルがメインで、マーシャル系、メサ系を使う事が多く、マーシャル系は輪郭の出るFriedmanを好む。
ピッキングした時の、キュッキュッいう生音に近いアタック音と、それが歪んだドライブ音のバランスが実に秀逸で気持ち良い。
ダレルの音も、zakkの音も、SRVの音も、達郎の音も出る。最高よ。
しかしだ。
TONEXのノイズゲートがクソ。
これが使えない。ないと困るのに使えない。
ハイゲイン系は、リアルアンプ同様ゲインを上げた際に、シャーシャーザーザーなる所はよく出来てるんだけど、キャプチャー系にノイズゲートをかけた時、デジタル特有らしいブチブチ系のノイズ減衰をする。これがすこぶる不快である。
スレッショルドを、弦アースしている時あたりに合わせると、ゲートが空いたり閉じたりブチブチブチブチ言うわけだ。
PC上でノイズゲートの減衰スピードや効き具合の調整は出来るが、触りたいのはそこじゃない。
ゴリゴリに掛ければ気にならないのかと思いきや、今度はボリュームを絞って歪みを落としたい時に効いてしまい、音が消失するわけで、やっぱりクソなのだ。
このブチブチをどうにかしやがれこの野郎!
と、出音が良い分、不満がデカい。
俺基準で言えば、オンはない。常時オフだ。
コンプや、リバーブも付いていて、これは普通に使える。問題ない。
問題はやりノイズゲート。不満だよ。
試行錯誤した。
結論から行くと、BOSSのNS-2を、ONEの直前に置いた。ブースター(TS)はNS-2のセンドリターンを回して繋いだ。たぶんこれが最も良い。
NS-2を後ろに置いてみたり前に置いてみたら色々したけれど、ONEにギター直結して、ギターのVolを0にした時では比較的静かである事。EMG載せたギターなら直結でもそれ程不満ない事から、入力直前で処理すべきと考えたわけだ。
ノイズゲートそんなに多く試したわけじゃないが、迷ってコロコロ変えるぐらいならBOSSを選ぶ。イングウェイのリアクション動画が好きすぎるからかもしれん。そもそもあれってBOSSだったかな?まぁどうでも良い。
まとめ
TONEXから話が逸れたが、ノイズゲートさえどうにかすれば、クリーンからハイゲインまで広く使える。
プレゼンス帯域が無駄にリアルで、Mooerなんかはローパス掛かった感じがあるんだけど、TONEXは空まで抜けているので、音作りは一癖あるが、その分より理想的な音が作れて面白い。
コツはEQは、全て5を基準として、あげても1までかなって印象。
1以上あげると、元のキャラクターがどっかいって魅力の無い音になってしまう。
もうこれしかないってプリセット探して微調整するのが良いと思っている。
ちなみに俺はOla氏と同様、ローは切らずに録って、DAW上で処理するので、depthが触れる点を高く評価してます。
何より、depth帯って、10インチとか12インチ鳴らした時の独特の厚に当たる帯域なので、ここをバッサリ切って弾いても楽しくないからな。
ブリッジミュートのウンッてなキャビ鳴り音は要るだろうよ。
俺的に、一昔前の所謂アンシミュとの大きな違いは、ここが大きいと思う。