ありがとうございます💖『父親の昼食メニュー』なかじさん(黄赤青さん)
「食」は命を繋ぐ文化、「料理」は食する為の手法 の
これでも母です
『父親の昼食メニュー』
タイトルからして楽しそうな話の予感!
お父様が作る昼食メニューってなぁに~!? めっちゃ気になります!!
ちなみに、私の父は料理はてんでだめ。
母が手術で入院する前、味噌汁好きな父の命綱としてインスタント味噌汁を買い置きしたことがあったそうです。
初・インスタント味噌汁作りの父は、作り方などを一切読まないまま、袋に入った出汁や具を入れ忘れ、味噌だけをお湯に溶かして飲んだそうです。
そして、「インスタントは美味しくない。具も入ってない。(母の名前)の味噌汁じゃなきゃ飲めたもんじゃない。」って偉そうに、退院した母に向かって甘えん坊全開発言しやがったらしいです。母、私、妹で大いに呆れました。
そんな料理経験が壊滅的な私の父とは違って、
黄赤青(きせきせい)さんのお家では、お父様がお料理をするんだ!
素敵だなぁ~ってわくわくしながら読み進めました。
小学五年生の黄赤青さんは、お母様がパートを始めたことをきっかけに、午前授業の土曜日は鍵っ子生活となりました。
その日は妹さんを連れて帰り、宿題をしながらお父様の帰りを待つのがルーティンだったそうです。
やがて教育関係の仕事のお父様も午前出勤で帰宅となり、
昼食を購入して帰る為、家に着くのは午後一時前だったそうです。
お父様の準備する昼食のメニューは、
「うどん」、「餃子」、「焼きプリン」。
子どもが喜びそうなラインナップに私のテンションも上がりました。
そしてこの三大メニューは二年間毎週続いたそうです。
え?あれ?同じメニューを毎週?
ひとつひとつは馴染みがあるし、お子さんが好きなメニューだけど
毎週 ✕ にねんかん、、、?
お父様がシャワーを浴びてる間、黄赤青さんがうどんを茹で、
妹さんは食器と箸を並べて準備。
次にお父様がシャワーから出てきたらうどんを水にさらし、餃子を焼いて下さったそうです。
うどん8玉を三人で食べると書いてあって驚きました!
更に餃子を30個も焼いたうえに、お楽しみの焼きプリンもあるんですよね?
食べ盛りの小学生がいると食べれちゃう量なんでしょうか?
健啖家というか、フードファイターぶりにびっくり。
食事の準備をする家族の手際の良さ、連携の良さにもびっくり。
そしてふと思うのです。
毎週とはいえ、これは家族が楽しみにしている一大イベントなのだと。
黄赤青さんも、毎週土曜日が楽しかったと書かれています。
いくら美味しいメニューでも、
やはり毎週になると飽きてきてしまいますよね。
黄赤青さんは夏休みの終わり頃の金曜日に
「お父さん、明日のメニューで何か変えてほしい」
と切り出しました。
どれか一つでも変えてくれたらいいなっていう言い方が優しくて可愛くてほっこり。
翌日、「餃子」が「焼売」に!!
思わずくすっと笑っちゃいました。
子供心に、「そう来たかー!」と思ったもんである。餃子と焼売は全く違うものだが、僕とすれば、同じ【くくり】である。このメニューの姿勢を崩さない父親に感心したものである。
次は秋の終わりにもう一度言ってみたそうです。
今度は、「うどん」が「そば」に変わっていた!!
しかも、
更には、焼売が餃子に戻っている。
ある意味、変えてきたのである。
「ひとつ変えて欲しい」というリクエストから始まった、
お父様と息子さんの可愛いメニュー合戦が面白すぎます!!
焼きプリンは正直美味しかったし、変えたくはなかったが、今度はプリンが何に変わるのか知りたい意欲が僕を駆り立てたのである。
焼きプリンが何に変わるのか、三時間目のあたりからそわそわしていた黄赤青さんは妹さんを連れてダッシュで帰宅しました。
私も気になります!急いで!!
「お父さん、プリン美味しいんやけど、何か他に違うプリンとかあったりする?クリーム乗ってるやつがあったりするやん、プリンアラモードやっけ?あれまでとは言わないけど、プッチンプリンとか、ああ、あれは焼きプリンより損した感じやな。焼きプリンと互角な戦いするようなやつ、ライバルみたいなん、分かる?」
このリクエストにかなうデザートは!?
まさかの、、、
コーヒーゼリー!!!
小学生だった黄赤青さんのハートをがっつり鷲掴み!
ブラボー!!
そして妹さんにはまだ早いという理由でゼリーを買ってきていた配慮も素敵でした(^^♪
黄赤青さんはお父様のこの選択に、
その然り気無さ、いい意味での計画のなさが、父親のいいところでもあったりすることもある。
と愛情たっぷりの感想を綴られています。
お父様考案の昼食のメニューを通して、
お父様のいいところを発見されたくだりにほっこりしました。
何気ない行動に人の想いはみえるものですね。
それは二年間限定の楽しいイベントがある土曜日でした。
大人になってから、お父様にあのメニューを選んだ理由を聞くと、
"メニューのジャンルを満遍なくしたかったんや"
とのこと。
昼食ひとつで和洋中を揃えようとしてたなんて、全然思いつきませんでした!凄い発想力です。
そして、お父様なりの考えがあったことに気付き、
父親はかなり考えてくれてたんやと改めて思われたそうです。
(作品の中で確認して下さい)
そこにはお子さんを想うお父様が考え出した、
愛情溢れるメニューの組み立て術がありました。
毎週土曜日のお楽しみイベントだと思っていたのは、お父様も同じだったんだなぁと感じ、嬉しくなりました。
黄赤青さんが仰る通り、30年前はまだまだお料理は母親がするものという概念がありました。料理をしたことがない、私の父のような男性も沢山いらっしゃったと思います。
そんな時代に、お子さん二人を想って一生懸命頑張ってこられたお父様の愛情の深さに心が温かくなりました。
またお父様が料理をしている間に、出来る準備を手分けして頑張る黄赤青さんと妹さんの連係プレーも素敵でした。
毎週土曜日は、3人で楽しむ昼食イベントの日
私の父は料理しないので、とても羨まししく感じました!
楽しい食の思い出は、楽しい家族の思い出ですね。
きっとお父様も同じように、
毎週土曜日の昼食の思い出を大切にされてることでしょう。
心あたたまるお話をありがとうございました!
家族の居場所を作る これでも母 でした♬
優しいお気持はありがたく、ちゃっかり頂く方針にしました💖