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無痛分娩のその先で 〜育児スタートに悩むママたちへ〜
無痛分娩の後、頑張るママたちへ
こんにちは、助産師のしふらです。今日は、ある30代のママとの出会いを通して感じたことをお話しします。
このママは大学病院で無痛分娩を選択されました。でも、出産後に出血が多く、用手剥離の処置を受けたそうです。その時の激痛は忘れられないと話してくださいました。入院中もめまいがひどく、体力も限界。わずか4日で退院することになり、育児のスタートを切るどころか、家に帰るだけで精一杯だったとのことです。
退院後、ショートステイを3泊4日利用されましたが、そこでも「何を教えてもらったら良いのか分からないまま、ただ休むだけだった」と感じられていたそうです。赤ちゃんは直接母乳を飲んでくれず、搾乳機で対応していましたが、夜中に搾乳するのがどんどん大変になり、YouTubeを頼りに直接母乳を試してみることに。赤ちゃんが吸えるようにはなったものの、「これで合っているのか分からない」と悩み続け、私のところに来られました。
来所されたときのママは少しピリピリしていて、「あまり干渉されたくない」という雰囲気でした。でも、お話を聞きながら、授乳に寄り添い、赤ちゃんの仰け反りやすさを軽減するマッサージや抱っこのコツをお伝えすると、徐々に笑顔が見えてきました。母乳の詰まり気味な状態をケアすることで、胸もふっくら柔らかくなり、授乳がスムーズに。最後には、「必要なことを教えてもらえて、やっとホッとしました」と、嬉しそうに話してくれました。
こうしたケースは珍しくありません。産後すぐに十分なケアが受けられず、授乳がうまくいかないことで悩むママたちはたくさんいます。特に病院の選び方やケアの充実度については、ネットの情報だけでは分かりにくいものです。
もし産後ケアで授乳のことを教えてもらいたい場合は、助産院や開業している助産師さんに相談してみるのがおすすめです。事前に電話で「こんなケアが必要です」とニーズを伝えてみてください。その際、相手の声やトーンからも、その施設や助産師さんの雰囲気が感じ取れると思います。
産後のスタートがうまく切れるように、良い助産師やケア施設とつながることが、ママたちにとっての大きな支えになります。もし、何か困っていることがあれば、ぜひご相談くださいね。あなたと赤ちゃんに寄り添うケアを、一緒に考えていきましょう。