母乳育児の困ったサイン:赤ちゃんの首振りと泣きへの理解
赤ちゃんが母乳を嫌がる?お母さんの気持ちと成功のカギ
母乳育児の初期段階で、赤ちゃんが授乳を嫌がるように見える状況に戸惑うお母さんは少なくありません。特に、赤ちゃんが頭を左右に振りながら泣いたり、乳首に吸い付かないとき、「自分のおっぱいが嫌いなのでは?」と不安になるお母さんも多いでしょう。しかし、この行動の背景には、赤ちゃんの自然な反射やお母さんの授乳技術の未熟さが関係しています。ここでは、その理由と対策をお伝えします。
赤ちゃんが頭を振る理由:「探索反射」
赤ちゃんが頭を左右に振る行動は、「探索反射」という生理的な動きです。これは赤ちゃんが母乳のにおいや存在を探すための本能的な反応です。
「どこにおっぱいがあるの?」と探している状態
乳首の位置を探そうとしているだけで、おっぱいを嫌がっているわけではありません。赤ちゃんはにおいを感じ、乳首に口が触れることで吸い出します。目で見て求めるわけではありません。うまく吸えないと泣いてしまう
頭を振るうちに乳首にたどり着けず、吸い付けないまま泣いてしまうことがあります。この泣き声に焦るお母さんが、授乳を続けるのをためらう場合もあります。
母乳を吸うためのサポートポイント
赤ちゃんがスムーズに母乳を吸えるよう、以下の方法を試してみてください:
赤ちゃんをしっかり引き寄せる
赤ちゃんの頭が後ろに反らないよう、首と体をお母さんの体に密着させて引き寄せます。クロスアームホールドやフットボール抱きなど、首を安定させやすい抱き方を取り入れると良いでしょう。乳首を赤ちゃんの上唇に軽く触れる
赤ちゃんの口を開かせるために、乳首を赤ちゃんの上唇に軽く触れさせて「アヒル口」に誘導します。口が十分に開いてから乳輪を深く含ませるのがコツです。乳輪の上ではなく下に赤ちゃんの歯茎が入るように意識します。専門家の支援を受ける
産後1~2週間は母乳育児の基礎を築く大切な時期です。助産師や母乳外来の専門家に相談し、ポジションや抱き方を直接指導してもらうことで、自信を持って授乳を続けられます。
乳房や乳首の形状の影響
乳首の形や大きさが気になるお母さんもいるかもしれませんが、基本的に母乳育児には影響しません。ただし、以下の点に注意が必要です:
乳首の硬さが授乳に影響することがある
乳首が硬いと、赤ちゃんが吸い付きにくく、乳管が開きにくい場合があります。この場合、事前に乳首をマッサージで柔らかくするか、助産師のアドバイスを受けると良いでしょう。赤ちゃんの吸い付きに時間がかかることも
母乳の分泌が始まるまでの時間を根気よくサポートすることが大切です。また長さの関係で何度も始めは外れやすい場合もありますが、トライしていることで赤ちゃんが吸い出してきてくれるケースも多くあります。
お母さんへの励ましの言葉
母乳育児は最初は試行錯誤の連続です。「赤ちゃんがおっぱいを嫌いだ」という思い込みにとらわれる必要はありません。赤ちゃんが泣いたり頭を振るのは、お母さんと一緒に母乳育児を学んでいる証拠です。
もしうまくいかないと感じたときは、一人で悩まず専門家や家族に相談してください。一歩一歩進むことで、赤ちゃんとお母さんのペースが必ず見つかります。母乳育児は愛情を伝える特別な時間です。焦らず、楽しむ心を忘れないでくださいね。