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私もレッテルを貼られた側だった!?健診で感じたこと

母子支援の立場から感じた、3歳児健診での出来事

今日は、先日手伝った3歳児健診での経験についてお話しします。

3歳児健診といえば、子どもの成長や発達を確認する大切な場ですが、待ち時間が多かったり、検査や問診が続いたりと、親子ともに試練のように感じる場面もあります。私が手伝った健診でも、待つことに退屈してしまうお子さんや、お母さんが困っている姿をたくさん目にしました。

そんな中で驚いたのが、「おもちゃや絵本を持参するお母さんは、自己中心的で集団に適応できない人だと見られることがある」という専門家の話でした。健診の場では、子どもや親が集団行動を取れるかどうかが見られています。子どもが長時間じっとしていられるのか、親がその場に応じた対応ができているのか、そういった観点で評価されることがあるのだとか。

私自身、母親として小さな子どもを連れて外出するとき、子どもが飽きないように絵本やおもちゃを持って行った経験があります。今振り返ると、もしかしたら私も「レッテルを貼られていた側」だったのかもしれません。私も少し感傷的になりました。でも、あの頃は何よりも「我が子を守ること」が最優先でした。お母さんが子どものために工夫したことが、誤解されるなんて悲しいことです。

また、偏食や子どもの生活習慣について相談されるお母さんが、十分な対応ができていないと指摘される場面もありました。でも、そういった指摘の中には、具体的な解決策が不足しているものや、お母さんの状況に寄り添えていないものもありました。「お母さんができていない」とレッテルを貼るようなアプローチが、どれだけお母さんの心に負担を与えるのかを改めて考えさせられました。

もちろん、全ての健診に関わる他業種の人がこのような考え方をしているわけではありません。ただ、一部そういった対応をされる方がいることで、その影響を受けた親子の一生に関わるような影響を及ぼすこともあるのではないかと思うのです。専門家には「支援者」としての立場を大切にし、相手の立場に立ちながら目の梁を取って働いていただきたいと願います。

親として、子どもを守る使命

子育ては、家庭の中で行うものです。そして、子どもを本当に守れるのは親だけなのだと、私自身感じています。社会の中で理不尽さを覚えることもありますが、そういったことも含めて親は境界線を引きつつ、強くならなければなりません。それは決して孤独に戦うという意味ではなく、親としての役割をしっかり受け止めながら、成長する我が子を健やかに育てていくという使命です。

健診の場で集団行動がどの程度取れるのかを確認するのも確かに大切かもしれません。ただ、それだけではなく、個々の親子の努力や工夫を認め、褒めてあげる視点も必要だと思うのです。

母子支援の在り方を考える

多くのお母さんたちは、初めての子育てに戸惑いながら、日々一生懸命に向き合っています。それでも、育児経験が浅いことや、支援をどこに求めていいのかわからないことから、結果的に「諦め」に近い状況に陥ることもあります。そんなお母さんたちに必要なのは、批判ではなく、具体的なアドバイスや温かい応援だと強く思います。

健診での出来事を通じて、改めて私は「母子支援に熱い」自分自身に気づきました。助産師としての専門性を改めて感じました。どんなときも、母子の味方でありたい。お母さんたちが「母として」強く立っていけるよう、一緒に悩み、支え、見守る存在でありたいと強く思います。

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