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情報の波に迷わないで:育児の自信を取り戻すために
産後ケア施設で出会った一人のママ
今日、産後ケア施設に30代後半のママさんが訪れました。抱っこされていたのは、もうすぐ2か月になる可愛い女の子。お母さんは少し疲れた表情をしていましたが、施設のドアをくぐると同時に、まるで溜まっていたものが溢れ出すように話し始めました。
「これもあれも、どうしたらいいか分からなくて…。YouTubeやインスタでいろんな情報を見るけど、正解が分からないんです。母乳育児をしたいと思ってるけど、それってわがままなのかな…。」
お母さんはとても一生懸命で、次々と不安や悩みを口にしていました。
初めての育児と情報の多さに戸惑い
お母さんの話は尽きることがありません。ネントレ(寝るトレーニング)はいつから始めるべきか、夫が手伝ってくれるのはありがたいけど、リズムが崩れて平日は大変…。自分の育児がこれでいいのか不安になり、誰にも相談できない孤独感に悩んでいる様子でした。
「家族に聞いても『分からない』って言われてしまうし、近くに相談できる人もいないんです…。」と話すお母さんの表情には、どこか悲しさや焦りも見えました。
話すことで見えてきた「できていること」
まずはお母さんの思いをしっかり傾聴することから始めました。一方的に話す中で、お母さん自身も少しずつ落ち着きを取り戻していったように見えました。
赤ちゃんの様子や体重の増え具合を確認すると、順調そのもの。赤ちゃんはお母さんの顔をよく見て、目で追いかける姿も見られました。
「赤ちゃん、ちゃんとお母さんのサインに応えてますよ。」
そうお伝えすると、お母さんは少し驚いた表情を浮かべたあと、ほっとしたような笑顔を見せてくれました。
さらに、「お母さんも、赤ちゃんのことをよく見て、感じ取れてますね」と言うと、「本当ですか?」と少しずつ自信を取り戻していく様子が感じられました。
他のママとの交流で笑顔に
その後、お母さんは施設で他の利用者さんともお話する機会がありました。同じくらいの月齢の赤ちゃんを連れたママと話し、育児のリアルを共有する中で、自然と笑顔が増えていきました。
「赤ちゃん、可愛いね。」
「ほんとだね!」
お互いの赤ちゃんを見ながらニコニコと微笑むその姿は、とても温かく、安心感に包まれていました。
最後には、「話せてスッキリしました!また来たいです!」と明るい笑顔で帰っていかれました。来た時の混乱の様子はすっかり消えていました。
情報に振り回されるより、母としての感覚を信じて
今は育児情報があふれる時代ですが、一番大切なのは赤ちゃんを見て、自分自身の感じていることを信じること。また、悩んだときは、一人で抱え込まず、助産師や専門家の手を借り、客観的に知識のある人にみてもらい、新しい気づきや安心感を得られることもあります。また、同じペースのママの仲間もできることで、共同認知が進み、安心を得られることにつながってゆきます。
私は、情報が多く困っているプレママやご家族の力になれたらと願っています!