シオコレエピソードvol.4「シオコレ紙袋と手彫りのハンコ」
シオコレには、おもしろくてたまにグッとくるエピソードが店内のそこかしこにあります。
店を訪れた方とスタッフの間で、そんな話で盛り上がることもしばしば。
せっかく豊富なネタがあるので、それを共有していく不定期SNSコラム企画 #シオコレエピソード を始めました。
▽過去のエピソードはこちら
商品持ち帰り用の紙袋・ビニール袋を有料化する店舗が増え、多くの方がマイバッグを持ち歩くようになって、シオコレでも「袋要らないです〜」と言っていただくことが増えました。
これはとてもいいことです。
でも、特に冬服はかさばるし、手持ちのバッグにはすでにお野菜なんかが入っていておさまらない、なんてこともありますから、そんなときは、シオコレ紙袋を使っていただいています。
シオコレはお洋服だけでなく紙袋も、主に近所の方々から家にたくさんあるから使ってと、提供していただいたリサイクル品(現在のところ十分に足りております、ありがとうございます)。
いろんなお店のいろんなサイズの紙袋に、なんなら大手の会社やデパートや有名ブランドのロゴの上に、シオコレのロゴハンコを迷いなくどんっと押して(私たちはこれを勝手にコラボ、あるいは乗っ取っていると言っている)、シオコレ紙袋はできます。
そう、このハンコが重要です。
この10㎝×10㎝の大きなシオコレロゴのハンコを作ってくれたのは、秘密結社ゲロゲロ団を名乗る、澤井の京都に住んでいた頃からの友人で、なにしろ、手彫りの消しゴムハンコ作りをなりわいにしています。プライベートなことなので、友人の生活について詳しく書くことはできないけれど、実につましく、しかし穏やかに、生きている。
ゲロゲロ団は、自分より大丈夫(社会に適合できる人)やと思うけどなぁーと言いながら、悩み多き澤井をよく励ましてくれました。2人とも、子どもの頃から周りの人と感覚が違うと思うことが多く、ゲロゲロ団が小学生のときに運動会の何が楽しいのかがわからなくて困った話や、ついに消しゴムハンコ以外の経済活動をしないことにする報告をしてくれたことなんかを思い出します。
シオコレのオープン準備をしていた澤井は、このでっかいハンコをゲロゲロ団に依頼することにしました。ケータイなし、メールなし、ファックスなし(澤井のまわりにはそういう人があと3人いたりする)。手紙でサイズやデザインを伝えると、ある日突然出来上がったハンコの包みがポストに入っている。確認とかは無いんです。それでいいんです。
でっかいと言っても、シオコレロゴは非常に細かいのです。これを、ゲロゲロ団は普通のカッターで、彫ります。色々試した結果、ダイソーの消しゴムハンコ用消しゴムと、一般的なオルファなんかのカッターが一番よかったらしいのですが、これで、驚くべき細い線も正確に再現してしまう。京都にいた頃はその作品の数々を実際に見せてもらって唸ったり、ため息をついたりしたものです。
コロナ禍で、それまで出店していた手作り市や幼稚園などでのイベントが無くなり、姿をくらましていたゲロゲロ団ですが、現在は、京都で開催される手作り市[→百万遍知恩寺(毎月15日)や梅小路公園(第1土)、上賀茂神社(第4日)、平安神宮(時々行くとのこと)]に行くと会えるようです。
それからシオコレで
アクセサリーなどの小物や、dough doughさんのお菓子を入れるのに使っている小袋は、塩屋に住むえっちゃん(ミュージシャン/シオコレサポーターさん)が、古くなってしまったシオコレチラシで、時々不意に作って持ってきてくれるもので、これもまたたいへん重宝しています。隅々までいろんな方の気持ちに支えられているとしみじみと思います。
(この記事は2023年12月7日にシオヤコレクションのInstagramに投稿した記事を転載しています)