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shiou_kiyomi
2019年9月15日 15:08
おかしなクラスメイトがいたんだ、と青年は語りだした。 黒の詰襟を着て、落ち着かない顔でポケットの蓋をいじっている。「左手が動かないやつと、そいつにいつもくっついてるやつ」 それが揃って、数か月前にいなくなったのだという。 大して深く付き合いがあったわけでもなかったが、それでも同じハコに詰めて並べられた、友人、というくくりの存在が妙なことになって、気持ちの整理がつかない様子だ。***