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米大統領選の結果より思うこと

米大統領選は、トランプ氏が勝利宣言。
先ほど、ハリス氏も敗北宣言を行ったとニュースが伝えている。
個人的にはハリス氏寄りだったので、投票結果を咀嚼するに少し時間がかかってしまった。米国の51州のうち23州は共和党、17州は民主党で票がほぼ決まっていて、残りの10州が選挙のたびに票が揺れる激戦区。開票が始まって、その通りに開票が進む中、激戦区の幾つかで勝者がトランプ氏となった時点で、ハリス氏は”負け”を感じ取ったのだろう。最後の演説を辞めてしまった。

米国を二分する選挙の盛り上がりの決定打は何だったのだろう?
激戦区の票は、拮抗しながらも差は埋まらず、トランプ氏が制していった。これは、トランプ氏の政策や人柄というより、”バイデン政権を継承する”か”しないか”の差だったのかもしれないと思う。過去の流れを継承することへの不信感に対し、ハリス氏の演説では、新たな政策の具体性が欠けていたと言われている。それに対してトランプ氏の政策は、前回同様、奇抜で、ある意味とてもわかりやすく、”トランプ”というブランドに揺るぎはない。さらに、男性票の獲得が上手かったと解説するメディアが多かった。米国において、女性が台頭する難しさは変わらないようだ。

要するに、”強い経済”が、二分する米国民の最終決定打。
トランプ氏有利の開票結果と共にドル高が進み、円安は3円近く動き、米市場ではダウが3.58%、ナスダックは2.95%も上昇して引けた。これからしばらくは、マーケットの株式上昇が見込まれるかもしれない。でも、全てはこれから。結果はこれから歴史に刻まれてゆく。期待に対して失望すれば大きな下落を伴うし、もし、希望が持てるならば、米国の株式は引き続き右肩上がりの上昇気流を描いていくだろう。

今回の選挙では、米国大統領だけではなく、上院・下院ともに共和党が過半の議席を獲得するに至りつつある。トランプ氏の政策が通りやすくなるということだろう。問題は、奇抜な物言いのトランプ氏の政策が理に適っているかどうか。”国内の製造業を強くする”と、20世紀の米国回帰を宣言し、国民の求心を得たことが、果たして世界の国々の承認を得られるかどうか。これが、難を醸した場合に、むしろ米国の基軸通貨としての意義は計られることになるかもしれないし、これまでの自由貿易の流れを大きく変える可能性もありそう。20世紀は、ある意味、世界は米国中心に動いていた。でも、21世紀、情報化社会が世界に浸透しつつある今、世界は”米国中心に動く”ことを求めてはいないかもしれない。特に、台頭するアジアの大国は、米国から干渉されることを望んではいない向きもある。米国とアジアの思想はベースが根本的に違うと思うので、価値観の相違を知ることが先ず、大事だと思う。トランプ氏にそういう配慮があるかどうか?・・・想像し難いものがある。

風の時代は、土の時代とは価値観が異なると言われていて、なんとなく、感覚的に、私はそういうニュアンスを感じ取っている。情報化社会を推進してきたのは、紛れもなく米国の発想力にあるので、これから先の世界の変容は、ある意味、米国にとっては因果応報ともいえるかもしれない。でも、そもそも、情報化社会にある未来に希望を描いての発想からインターネット社会は生まれた訳で、その希望に世界の人々が同意した結果が新興国の台頭、成長へと繋がっていることを踏まえれば、米国発の希望は叶っているとも言える。すべてはより良い方向へと結果を受け止めることが、前進するモチベーションに繋がばよい。・・・というわけで、気になるのは、決まったばかりの米国大統領と新政権の行方について。”続くかどうか?”が気になるところ。奇しくも、少し前に日本の首相も石破さんでスタートしたばかり。こちらも”続くのか?”と世界では様子見されているという。

私は、風の時代は”移り変わり”が早いというイメージを感じ取っている。風が吹けば桶屋が儲かる・・・ではないけれど、吹く風によって様々な影響が及ぶことになり、その度に社会も大衆も揺れ動いてゆく。たまには凪もあるかもしれないけれど、風が吹くことで物事の捉え方が定まらなくなるのが”風の時代”。だからこそ、”あなたの本当に成し遂げたいことは何?””あなたが大事だと思っていることは何?”と、今月1日の新月では”自分との対話”を求めるメッセージがあちこちで見受けられたと思うのだ。周りがどう揺るごうとも、自らの願いや意識の軸がブレなければ、それは達成されやすくなる。それは、真の”強さ”でもある。

米大統領選は世界に影響を与えるがゆえに、全世界が注目していた。その結果をどう受け止めるかは、結局のところ、その人次第となってゆく。
さて、自分自身を改めて振り返ってみると、外で起きていることに気を取られながら、なかなか定まらずに揺れているのがわかる。大きく揺れるわけではないけれど、なんとなく、ぼんやりとしていて抽象的な脳内はまとまりがついていない。水瓶座の性質でいわれる”何が何でも達成するための破壊と創造力”が羨ましくもなるけれど、全ての人がそんなだったら、ハリケーンで地球上は本当に破壊され尽くしてしまうだろう。風の時代は始まったばかりなので慌てることはない。新月のスタートから早1週間が経ち、自身の本音にはなかなか到達しないもどかしさもある中、米大統領選という一つの節目を咀嚼反芻したことで、一歩前進が始まったような気がしている。



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