帰る場所があるということ
家の近くにあるのは、海・山・田んぼ・畑
家の近くにあって行きやすいコンビニでさえ車で行くのだ。もちろんスタバなんてないし、ドン・キホーテもない。24時間営業の店もない。電車やバスも一時間に一本だ。
夏はセミの鳴き声で起きて、海へ泳ぎに行く。冬の朝は雪かきから始まり、かまくらを作ったり ソリで山の頂上から滑ったり 雪遊びをした。
そんな田舎で育った私は、高校生の頃には「私も都会に生まれたかった。」そんなことを考えたものだ。初めて都会に行ったとき、ビルの高さや人の多さに圧倒された。歩いてる人みんなオシャレに見えた。
『隣の芝生は青い』という言葉の通り、高校生の時は自分の置かれている環境と違う世界がとても魅力的に感じ、憧れたのだ。
そんな私も上京し、都会で1人暮らしをして4年が経つ。家から徒歩5分以内でコンビニに行けるし、買いたい物もすぐに買える。電車にもすぐに乗れる。とても便利で快適に楽しく暮らしている。
だがしかし、辛いことがあった時や疲れた時に帰りたいと思う場所はやはり生まれ育った田舎なのだ。もちろん、実家に帰ったら親に会えるから ということも理由の1つだが、虫の鳴き声やそよ風を感じながら自然いっぱいの中でゆったりとした時間を過ごせる環境が私を知らぬ間に癒してくれていたのだろう。
辛いことや嫌なことがあっても「いざとなれば、私には帰る場所があるのだからもう少し頑張ろう」そう思えるのだ。これは田舎生まれの特権かもしれない。
あなたにとっての『帰る場所』はどこですか?