低価格ワンオフフィギュア作成サービス『ぷちのこ』復活しました
こんにちは!「しおりも」といいます。創作系webサービスの開発・運営を個人的にしています。
私が運営しているサービスがTwitterで少し話題になったので、改めて紹介のような記事を書こうと思います。
ご存知ない方のために説明すると、『ぷちのこ』は「1枚のイラストから、オーダーメイドフィギュアが1点から安価につくれる」webサービスです(webサービスといっても、提供価値はシステムではなく役務提供というモデルです)。
私は以前から『うちのこまとめ』というキャラクターにフォーカスしたサービスをやっていました。その延長線上でフィギュアを作成できるサービスを発案し、「ぷちサイズのうちのこ」ということで「ぷちのこ」と名付けたのでした(自創作キャラを「うちのこ」と呼ぶことへの強烈な賛否はこの際置いておきます🤔)
高価格帯のサービスながらリピーターさんも多く、制作を1, 2ヶ月程度お待ち頂くこともあるくらい人気のサービスでした。
エンジニア出身経営者には見えづらい、アーティスト特有の工数管理の難しさ
『ぷちのこ』は3ヶ月ほど受注を一時的に停止していました。表面的な理由は、キャパシティを超えたご注文を頂いたこと(とてもありがたいことです)なのですが、実際にはもう少し根深い理由がありました。
というのも、キャパシティを超えるタイミングが思ったよりもずっと早かったのでした。『ぷちのこ』は私・エンジニア・3Dモデラーのチームで運営しているので、特に3Dモデラーさんの話をよく聞いてみると、一体あたりの工数(作業にかける延べ時間)が当初の想定よりも長くかかっていることがわかりました。
私は10年くらいソフトウェアエンジニアとして活動する中で、工程管理や納期・工数バランスを(痛い目を見ながら)学んできたので、定量化できないプロセスを見積もることの難しさを知っていますし、それをある程度制御するコツも心得ています。純粋に工数から算定すれば、十分継続可能なモデルを整えた上で『ぷちのこ』をリリースしました。
ただ、アーティストとしては私は素人です。そこで見落としていたのが、依頼者の要望を可能な限り(ある場合にはその「可能な」範囲を越えて)叶えたい、という3Dモデラーさんの想いの強さでした。オーダーメイドフィギュアという商材の特性上、ご依頼いただく方には表現したいディテールに強いこだわりがあることが多く、3Dモデラーも、その気持ちに応えたいと感じるのは自然なことでした。
アーティストとしては私は素人ですが、趣味人としては熱心な一次創作者でもあるので、価格に比べてずっと良いものを提供できていたという意味で誇らしい気持ちもありました。
でも、このままではビジネスとしての継続が難しくなり、結果として多くの人にサービスを提供することができなくなる、ということも懸念でした。
そこで、一旦サービスを停止し、3Dモデラーさんとの熱く長い議論を経て、どのような場合には追加の工数(オプション料金)が発生し、どのような場合には発生しないのか、の基準をより明確にすることにしました。
そうした話し合いと試行錯誤の末、ここに基準を設け、こういう確認のステップを踏めば、依頼者のニーズと状況に合わせたちょうど良いバランスのディテールを見積もることができそうだね、というラインを見つけることができました。
私はゴリゴリの工学サイドの人間なので、決してアーティストさんとの話し合いがとても上手というわけではありません。かなり白熱した(悪い意味でも)議論になったと思います。3Dモデラーさんたちが付き合ってくれたことに本当に感謝しています。
新ぷちのこ
そのような経緯があって、晴れて『ぷちのこ』のサービスを再開するに至りました🥳
自分の愛をたくさん込めたキャラクターが立体になるのはなかなか感慨深いものがあります!
もちろん、立体化にはアクリルフィギュアやスケールフィギュア、あみぐるみなど色々な方法があります。それぞれにそれぞれの良さがありますが、『ぷちのこ』は、「ディテール、実在感」と「価格のお手頃さ」のバランスが特に優れていると思っています。
ちなみに、それなりの金額ということでクラウドファンディングで費用の一部を調達された事例もあります。ひとつの方法としてご参考にしていただければと思います。
匿名通販『ぷちのこストア』
さらに、『ぷちのこ』で作成したフィギュアは、作者は匿名のままで通販することができます!
デフォルトではオフですが、オンにすると、次のようなショップページが作成されます。
(言うまでもないですが、画像は開発中のものです😉)
その売上は作者の方にも還元されるので、キャラクターのフィギュアも手に入り、作者の活動の応援にもなる…というモデルになっています。
この機能は以前から存在したのですが、ちょうど良い機会にデザインをリニューアルしました! 突貫工事で作ったままになっていたのですが、みなさまの大切なキャラのフィギュアを販売する場所にふさわしいデザインに生まれ変わりました。
創作活動のひとつの選択肢として、ぜひ覚えておいてくださいね。
おわりに
今回は『ぷちのこ』を紹介しましたが、私は他にもいくつかの創作系webサービスを運営しています。
ご興味のある方はぜひこちらのサイトをご覧になってくださいね。
サポートで応援してくださる方、ありがとうございます!創作系webサービス開発・運営の費用として大切に使わせていただきます。