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「最後の」をつけたくなるものは、きっと自分にとって大切なもの
引越しシーズンですね。
お金がないのに、こんな繁忙期に引越しを考えている人です。
引っ越しとなると、何だか急に寂しくなるよね。
住んでいた街や家の前の道がやけにキラキラしてみえたり、「ああ、あのお店はあの日行ったのが最後になっちゃったな」とか考えたり。
この土地を離れるその日まで、
行けなくなる前に、会えなくなる前に、
あの場所に行こう。
あの人に会いに行こう。
そういう気持ちで、みんな
「最後の美容室」
「最後のカフェ」
って、最後ってつけて足を運ぶ。
でも、「最後」で修飾されたその場所や人って、きっとあなたにとって大切なものなんだと思う。
私たちはいつこの世からいなくなるかわからないし、そういう意味では毎日「最後」かもしれない行動の繰り返し。
例えば、3ヶ月前に鎌倉に行ったとする。
「ああ、鎌倉って良い街だったな」って
帰ってきてすぐにその時の思い出を友達に話す。
すると友達、
「このお店おすすめ!次行った時行ってみて」
私、
「知らなかった!行ってみるね」
すぐに行ける場所ではないけれど、
いつくるかわからないその日に想いを馳せて、
鎌倉で遊ぶ自分の未来を想像したりする。
そんな会話があったことなんて忘れてる3ヶ月後、この街を引っ越すことになったとして。
こんな会話あったなって思い出して、もう一度鎌倉に行くかどうか。
これは人次第だけど、私はきっと、行かない。
鎌倉は、私にとって
「最後」の修飾子をつけてまで行くところではなかったということだ。
実質、私の「最後の」鎌倉は、
3ヶ月前に終わっていたのである。
あの街が好きだから、と、
「最後」の修飾子をつけてまでいきたくなる場所は、
きっと私にとって、あなたにとって、
心が動かされたり、癒されたり、落ち着いたり、名残惜しかったり、単純に大好きだったり、
そういう大切な場所だからだと思う。
意識して初めて「最後」になる。
最後を想えるのは大切な場所だから。
私も「最後の」をつけておきたい場所に
これから少しずつ足を運んでいく。
寂しくない「最後」になるように、
「最後」の数は、大切なものの数だと
胸を張って言いたい。
この街を離れるそのときまで
「大切」を取りこぼさないように丁寧に、
「最後」を積み重ねよう。