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絶望の底から 《Σリーグファイナル最終戦自戦記》
9/22(日)Σリーグファイナル最終日がやってきました。
ドラフトエントリーをしてから早5か月ほど。
この日を迎えて、「終わりたくないなあ」と思うくらいには、Luna de esperanza の皆と、Σリーグが好きになっていました。
チーム首位で迎えた最終日、第1試合には我らがリーダー銀貨先生が登板。
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途中リードを築き、これはトップか、というところまで行ったのですが、RIDECAT所属の育成枠詐欺(褒め言葉)ことひょ選手に捲られ、この時点でRIDECATに逆転を許してしまいます。
2戦目を戦う僕に残された条件は、32.9ptの差を埋めること。
つまり
・トップなら無条件で優勝
・2着順差(2着ー4着)も優勝
・1着順差(2-3や3-4)なら12900差以上。
基本的には、トップをとれば優勝。一旦はそれだけ考えて、試合へと向かいました。
ドラフトを思い出せば、最後まで残っていた僕をこんな大事な場面で使ってくれるという、銀貨先生には感謝しかないし、それを快く承諾してくれたチームメンバーにも感謝しかありません。
優勝のかかる場面を任せてもらえたことに感謝しつつ、開局の瞬間を待つことにしました。
東1局
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え~っと……これはもうアガリってことで良いですカネ?
とても良い配牌です。ドラを使い切れれば、4000オールから6000オールまで見える好配牌。真っすぐに手を進めます。
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しかし待てど暮らせど有効牌が来ることがなく。
手を目一杯に広げてたどり着いたテンパイは赤5sもドラの7mも出ていくテンパイ。リーチするも、直後、既にリーチを入れていたまろちょふ選手にカン2p待ちの一気通貫をツモられ、5000点の失点。
嫌な汗が、背中を伝うのが分かりました。
東4局2本場
なかなかアガリに辿り着けないまま、じりじりと点棒を減らす展開。
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そんな中、またしても好配牌が入りました。役牌2つ対子で、ピンズのホンイツか、赤5mを使っての3900がくっきりと見えます。
南と8pが鳴けて、打9p。5pはホンイツへの渡りの牌として残します。
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ホンイツの広いイーシャンテンに辿り着いていたところで、ライバルであるRIDECATの主力選手、てんぽいんと選手からリーチが入ります。8sのトイツ落としリーチであることから良形率が上がっており、対子落とし完了リーチは、普段よりも先に切っている中張牌の跨ぎの放銃率が上がっている(3対子からリャンメンを先に固定するケースが増えている)ため、この1sは普段よりも危ない牌です。ですが、自分も勝負手のイーシャンテン。こんな牌でオリている余裕はもうありません。
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苦しい一発放銃。
一度深呼吸して「落ち着け」と言葉にするも、嫌な胸騒ぎが止まってくれることはありませんでした。
南1局
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迎えた親番、必死に手を組むも、現状トップ目のまろちょふ選手からリーチが入ります。その宣言牌5mを合わせる形で、牌のまにまにリーダー日菜むい選手から赤5mが。自分はこれをチーしてテンパイをとれば、片アガリではあるものの5800のテンパイ。相手がリーチともなれば、行った方が得であると考えました。まろちょふ選手は5m切りリーチで3mが通っているので、578と持っているケースは少なく、6mの放銃率自体は然程高くない印象です。
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これが通らない。
8000の放銃で、僕は絶望の底に叩き落されました。
南3局
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ドラ赤はありますが、お世辞にも良いとはいえない配牌がやってきます。
彼我の点差は30600。見ている人達の、「決まったか」という声が、聞こえてくるようでした。
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それでも絶対に、僕は諦めちゃいけない。任せてくれたるなすぺのみんなのためにも。Σリーグに出たくても、出られなかった人のためにも。
国士にはいかない。ジュンチャンや789の三色を見て、1枚切れの西から。
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形が少しだけ良くなって、ドラ3になったものの、白は鳴かない。白を鳴いて8000をアガリにいくよりも、少しでもある跳満ツモの抽選を受けたい。
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テンパイ。当然のリーチだ。2枚切れの7pだろうが関係ない。
1枚だけでも良いから、あってくれ……!
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執念のハネツモ。
あれ、三元牌の順番って発→白→中ですよね?これウラウラで倍満の間違いじゃないです?
南4局
オーラス。ライバルチームとの点差は12600。が、跳満をツモると日菜むい選手とてんぽいんと選手の着順が入れ替わってしまうため、2着順差の条件を満たせない。
ツモは三倍満でトップなので、三倍満から。
出アガリは、まろちょふ選手か、てんぽいんと選手からの倍満。
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なので、このダブ南は鳴けません。
鳴いても倍満のケースは無くはないけれど、ツモだけになってしまうことも多く、条件を満たせない。
ドラを引いてのメンホンチートイツを目指します。
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最終盤、トップを目指し懸命に腕を振る日菜むい選手からの親リーチが飛んできた直後、テンパイ。
ドラの4s単騎。僕は南家で、仕掛けが入っていないので、次の手番はハイテイの手番。
リーチ、一発、ツモ、ハイテイ、メンホンチートイツ、ドラドラ。11翻。
唯一、この瞬間のリーチだけが、三倍満条件を満たせる……!
正直、ほとんど4sは山に残っていないかもしれないとは思いながら、懸命に条件を整理し、リーチのボタンへ手をかけました。
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が、実はこの時、山に4sが1枚残っていました。
「曲げたれ曲げたれ!」
「ツモったら優勝!」
「10なんとか分の1で優勝だよ?!」
「あるよあるよ!」
るなすぺの楽屋から期待に満ちた声が響いて――
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そう簡単に、奇跡は成らない。
最後の4sは王牌に吸い込まれ、流局。
南4局1本場
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しかし日菜むい選手が決死のテンパイを入れたことにより、条件が変わります。
跳満をツモっても、てんぽいんと選手と日菜むい選手の着順が入れ替わらなくなったため、跳満ツモ優勝。
そしてこの配牌。
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しかしここで痛恨のミス。興奮からか手が震えてしまい、本来白から切るはずのところを西から切ってしまいました。跳満ツモ条件で欲しいのはピンフ。
白と西の重なりは大違いで、一気に背筋が凍りました。
もう一度、気を引き締め直します。もう一縷の望みではなくなった。現実的な優勝が、見えているんだから。
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優勝に導かれているかのように、順調に手が進んでくれます。
6sを引いて打8p。リーチツモ一気通貫ドラドラは無条件の跳満。逃せません。
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僥倖の赤5mを引いてテンパイ……!
これでリーチツモドラ赤2まで確定。ドラの9sツモは無条件。6sツモは裏1条件。
これがおそらく最後のリーチ。
「ツモってくれ! 」
年甲斐もなく、PCの前で声を荒げました。
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もう半期、このチームでやりたい。麻雀を打っていたい。だから、どうか――!
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手を伸ばした先にあった『優勝』は、指先を掠めて。
第3期Σリーグ優勝は、RIDECATに決まりました。
終わりに
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Σリーグに応募した時は、「ネット麻雀強い人の思考を吸収したい!」という少し軽めの気持ちでした。
しかし、ドラフトに応募した人達の想いに触れて、僕がどれだけ浅はかな気持ちで応募したのかを思い知り。
それでも拾ってもらったからには、自分の全力を出さなければならないと思い、戦ってきました。
戦っていくうちに、チームが大好きになって。
るなすぺで、このメンバーでもう半期戦いたいと強く思い、優勝への気持ちが大きくなり。
最後の瞬間まで諦めずに戦えたことは、良かったかなと思います。
運営してくださった方々、参加した方々、そして応援してくださった方々、最高の環境を、本当にありがとうございました。
最後に、チームメンバーに感謝を!
不思議な縁で、昔からの知り合いだったカモメさん。
初顔合わせの時に「こーたろさん……!」と第一声に喜んでくれた瞬間のことを、忘れてません。
あすにゃむは、関わりが無く、な、仲良くなれるかな……って思っていたのですが、最終的には「でるかねしかし」って煽ってもらえるくらいの信頼を関係を築けたのが、嬉しかったです()。
げんぶ君は、育成枠として一番牌譜検討や何切るをチームに提出してくれていました。どんどん吸収して、強くなっていく姿は、末恐ろしさすら感じます。バイトはほどほどにね。
最後に銀貨先生。
おそらく銀貨先生だけが、僕をドラフト候補に入れてくださっていたんじゃないかなと思っています。
ネット麻雀を全然しておらず、実力すら不明瞭な僕を、ここまで大事な場面で使ってくださったこと、本当に感謝しかありません。
チームの雰囲気もすこぶるよく、このチームを作ってくれたことに、最大限の感謝を。
これにて、第3期Σリーグは閉幕!
応援来てくださった方々、本当にありがとうございました!
Σリーグ関連でご縁ができた方々、これからも、気軽に絡んでくれたら嬉しいです!
ありがとう、Σリーグ!