青野くんに触りたいから死にたい 10巻 感想
しんど過ぎた。
本当にしんどい。
発売日に買って、気合い入れて3日後くらいに読んだけど、それから思い出す度にしんどくなってる。
以下ネタバレ注意です
明らかになっていく青野くんの過去。そして家庭環境。
青野くん母の描き方がえぐくてリアルだった
セクハラされても理不尽な目にあっても、ハッキリとものが言えず愛想笑いをするだけ。
自分じゃない誰かに自己評価をさせているから、誰かに求められると断れない。
嫌いな相手でも『もういいよ』と言われると、見放されるのが怖くて『そんな事言わないで』ってビクビクする。
そして1人の男性を愛したことを誇りに思っていて、ここぞとばかりに『あなたの事なんて好きじゃない。愛したのは夫だけ』と言う。
まるで自分は綺麗な心を持ってるとばかりに。
穏やかで自分を優しく扱ってくれる青野くんには優しくて、拒んでも拒んでも求めてくる鉄平くんには、自分に酷いことをしてくる『男性の性の部分』を感じてゾワゾワする。
描写がエグすぎる……
母、クソやん…って思ったし、そうかもしれないけど、性犯罪を共感出来るかそうじゃないかで見てしまうのは本当に気をつけないといけないなと思った。
なんでそうしたの?こう出来たよね?とか言ってたらセカンドレイプする側と同じになってしまう
本当に気をつけないと…。
どこかに誰かに助けを求められたら、と思ったけど、コミュニケーションが苦手な人が新しい地で助けを求めるってめちゃくちゃ難しい事だと思う。
こういうシーンで助けを求められる場がきっとあるはずだから、もっとメジャーになって欲しいと思う。
1番はそんな助けを求める必要性もなくなる事だけど…。
そして優里ちゃん…
これって本当ですか…?
優里ちゃんがいなくなって、本当にママになっちゃったの…?
嘘だと思いたい。
嘘だと思いたいけど、
椎名うみ先生のこのツイートを見るに、優里ちゃんのあの結果ってもう今後どうにもならないって事…?って思ってしまう。
でも、読まなきゃよかったとは思わない
漫画を1度読んだらしばらく読み返さない私が、気持ちが暗くなっても何度も読み返す漫画です。
読む度に新しい気付きがある。
あと文化祭の王子様モードの藤本くんかっこよかったね。
『優里に会えるのが嬉しいから学校に行きたくない』
って…切なすぎる…
藤本くん、叶わない恋だけどその切なさも胸にグサグサ刺さって見ていて楽しい。ごめんね。
藤本くん、一生叶わない恋してそうだな
青野くんに触りたいから死にたい、何度読んでも感情の表現が上手すぎる。
生きていて言葉に出来ない胸の中のモヤモヤを漫画に乗せるのが上手すぎる。
女性だったら尚更そう感じるシーンいっぱいあると思う。
もっと色んな人に読んで欲しい。
こんなにすごい漫画に出会えて私は幸せだよ。