モンスター園長に「辞めたい」と言えなかった話
短大卒業後に勤めた幼稚園は、想像を絶する重労働でした。地元では有名なマンモス幼稚園。
しかし職員の数は少なく、新卒から大忙しで走り回る日々。毎日の残業仕事と持ち帰り。休日は友人と遊ぶ時間を割いて仕事。
一人で24人の子どもたちを担当していたので、連絡帳も成長記録も週案も・・毎日大量の資料を持ち帰っていました。そんなに大量のファイルが入るカバンなんてない!と思い、100均で買った洗濯カゴを使用。笑
同僚の先生たちもカゴを担いで退勤。必死に仕事を終わらせて朝を迎える、そんな幼稚園でした。
その業務過多に加えて、モンスター園長。
今まで出会ったことのない強烈な方でした。何度も大声でお叱りを受け、嫌味もたくさん言われました。理不尽なことも多く、「あ〜これが社会人か」と、勉強の毎日でした。
次第に慣れてくる自分もいましたが、短大時代の友人や企業に勤めている友人に話すと「それはやばい」と言われるような出来事ばかり。
子どもたちの前で叱られた時はさすがに涙が出ました。
退職を意識
正直、入社して半年で辞めたかった。
イメージと違う、理想と現実のギャップが大き過ぎる、体調は崩すしもう嫌だ・・と思う日々。
ですが、念願の先生になれたこと、子どもたちや保護者の方たちの温かさや同僚の先生たちに支えがあること、良いことを必死に考えて何とか続けていました。
続けることが「当たり前」だとも思っていたからです。
あとは「辞めたい」と伝える勇気がなかったこと。
辞めてどうする?
地元を離れる?
何ができる?
「このままでいいのか」と自問自答しながら、この環境に染まる恐怖や将来への不安を感じていました。
しかし、言えない。「辞めたい」ということが。
ここで辞めては無責任だ、自分には何もできない、と
辞めたい気持ちとは裏腹に「辞めない方が良い理由」がどんどん頭の中から湧いてくるのです。
考えれば考えるほど、「やっぱりもう少し続けよう」に落ち着いていました。
子どもたちは可愛いし、保護者の人と良好な関係を築けてる、仕事ってそうゆうもの、と気持ちを押し殺して。
しかしこれらは全て、行動を起こさない言い訳です。
「辞めたい」と言えなかった
「辞めたい」と伝えられないことは、本当に勇気が出なかったからでしょうか。
この過酷な状況は今思い出しても、決して良い思い出ではないです。(人生において、貴重な経験はできたと思いますが、)戻りたくはありません。
客観的に見たら、「すぐ辞めなよ」と言いたくなります。
しかし、人間は環境に慣れると、新しい動きがどんどんできなくなっていくんです。嫌だと思っていても、環境を変えることの方が「不安」だから。
私も結局、幼稚園の先生を3年も続けてしまいました。
勤めて半年で、「辞めたい」と思っていたのに。
少しの希望はもっていたものの、無理やり良いところを探して、気持ちを繋ぎ止めるようにしながら働いていました。
では、なぜ辞めることができたのか?
「辞めます」と言えたのは、突然勇気が湧いたわけでも、モンスター園長が気持ちを感じ取ってくれたわけでもありません。
一番大きな要因は、周りの存在です。
自分の意志だけで、行動は起こせません。
新しい選択を拒む自分と前に進みたい自分では、前者が勝つからです。そこに一押ししてくれる存在が必要。
人生の変化がある時は、必ず、外的要因が影響しています。
進学も進級も、留学も旅行も。
自分ではない「誰か」がいるから動けるんです。
新しい地に足を運ぼうと思っても、無意識にその土地に行ったことのある人の情報を探しますよね。
いつも「誰か」を頼って生きています。
なので、不安に押しつぶされそうになったり、行動したくてもできない時は、自分がこれから進みたいと思っている道を既に歩いたことのある人に、相談したら良いと思います。
大事なのは、横並びで同じ世界を見ている人ではなく、自分より視点が高く、先を行ってる「先輩」のような人です。
すると、自分の悩みはちっぽけだった、変えていこう、と動き出せます。
一回の相談で足りないなら、何度も相談したら良いです。
当時の私は「先輩」に(今もですが・・)相談することが苦手で、友人や家族へ愚痴を吐いて終わっていました。それでは解決しないんです。
「不安」の免疫が弱い時は特に、たくさん頼って前に進んでいきたいですね。
今の私は?
不安に慣れました。笑
フリーランスになって、刺激のあることをしようと思い過ぎるあまり、様々なことに挑戦して、不安を感じても「まあいっか、とりあえず動こう」と、一歩踏み出すスピードが速くなったと思います。
筋トレと同じように、トレーニングなのかもしれないですね。笑
心や自分の意志が少しずつ強度を増して、徐々に大きな不安もひょいっと乗り越えられるようになるのかもしれないです。
それだけ人生は挑戦だと思っています。
嫌なことはやらない。
やりたいことはやってみる。
不安なことほど、後に得られるものは大きいです。
結局、知らないから否定し、分からないから反対する。
経験や知識を積まないと真実なんてわかりません。
フリーランスになる時も「怪しい仕事をしている」など、言われたこともありました。
未知なものに対して、拒否したくなる気持ちはわかります。
脳の反応として仕方のないことですが、だったら否定する前にやってみなよと言いたい。
だからこそ、私はもっと世の中にある全てのことを「知りたい」と思っています。
経験には不安はつきもの。
不安を感じた数だけ、経験(=人生)の貯金ができると思えば、少しは気持ちが前に進むでしょうか。
少しでも皆さんの背中を押せたら嬉しいです。
今回は、インスタグラムのフォロワーさんより、「不安の対処法を教えてください!」と多くの要望をいただき、記事を書きました。
皆さんそれほど、「不安」=悪いもの。抵抗があるんだなと感じました。
ですが、怖がることはないと思います。
私もモンスター園長に「辞めます!」と言えたのですから。
きっと大丈夫です🌿
経験の貯金を積んで、「不安」なんて怖くないマインドを身につけていけると、人生がもっと楽しくなりますよ!
勇気を出したくなったら、ぜひこの記事を読み返してみてくださいね!
記事の感想は、インスタグラムのDMで待っています◎
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