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「おかんが死んたら俺も死ぬ」と言う人と結婚したら

これは現夫との話。
(わたしは再婚)

夫は自他ともに認めるマザコン。

夫は結婚するまで実家を出たことがなく、
わたしと出逢った当初「なごみさんは洗濯機使える?」っと聞いてきたぐらい、家事ができない箱入り息子だった。

※今は家事も育児もやる男!!

そんな夫と結婚する前の話。

(結婚する前の話だがややこしいので夫呼びする)夫は酔うと必ず泣く人で、「おかんが死んだらどうしよ〜俺一人になる」という母親の死を妄想して泣いていた。

ある時、友人らと飲んでいた時も
おかんが死んだら俺も死ぬ!と泣き始めた。
酔っぱらいの戯言なので、わたしはスルーしていたが、それを聞いていた周りの人達はドン引き。
マザコンにも程がある!
今すぐ別れた方が良い!

と夫がいない場所で言われたが、
わたしは夫が大好きだったので別れる気は更々なかった。
夫はマザコンだが、母親が嫌いな人よりはマザコンの方がマシだと思っていた。
そして、夫は口だけで実際には死なないと思っていた。

そんな夫と結婚前に映画「すずめの戸締まり」を見た時のこと、夫はシラフの状態でも「おかんが死んだらどうしよ〜俺も死ぬ」と泣いていた。
わたしは夫に
「生きろ」
「あなたには家族が必要」と伝えた。

夫は家族が母親しかおらず、母親の死は孤独で絶望で耐え難いことだと思う。
だからこそ、夫は自分の家族を持つべきだと思った。相手がわたしでなくとも。

それから月日が経ち、わたしはマザコン夫と結婚した。そして、息子が産まれた。
そう、夫にはわたしと息子という自分の家族ができたのである。

最近、Netflixで夫と2度目の「すずめの戸締まり」を見た。見終わった感想と前回との違いはあるかを夫に聞いてみた。
すると、夫は
「おかんが死んでも、俺は幼い息子を残して死ねない」と言った。
(そりゃそうですよねー。
 と思ったことは秘密。)

夫は自分の家族ができたことで
おかんが死んだら俺も死ぬ

おかんが死んでも俺は死ねない
に変化した。


もちろん、夫は今でもマザコンだ。
妻より母親を明らかに大事にしていたら、わたしは憤慨するが、夫はわたしと息子を大切にしてくれている。夫の中で母親と家族を平等に愛そうとしてくれている。
わたしの両親に対してもだ。自分の親のように大切にしてくれ、わたしの実家には新幹線で片道3時間かかるのだが、年に3回の帰省を計画してくれている。
だから、夫がマザコンだからどうこうは思わない。むしろ、わたしも息子を「お母さんが大好き」ということを、素直に言える子に育てたい。


まとめると

わたしの夫はマザコンだが素直で愛情深く、良い人だ。

わたしは
おかんが死んでも何も思わない
という人より
おかんが死んだらどうしよ〜
という人のほうが愛を感じる。 

だから
わたしは夫と結婚して良かったと思う。

マザコンばんざい!w


息子がもし
おかんが死んだらどうしよ〜と泣いたら
わたしは
自分の人生を楽しんで生きなさい。
おかんが死んでも孤独ではないよ。
と言いたいし、
自分の人生を謳歌する息子に育てたい。
そして、パートナーを心から愛せる人に育てたい。


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