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【動物園水族館訪問記】その6 クイナの森(ヤンバルクイナ生態展示学習施設)~国内唯一、ヤンバルクイナの「クー太」に会いに行く~

皆様、こんにちは!連日の猛暑の中、いかがお過ごしでしょうか?9月は3連休が2回あって絶賛の旅行日和ですね。私は9月14日~16日の3日間を利用して、広島の動物園水族館遠征に行ってきました。訪問する園館は全て初訪問だったので、ワクワクドキドキとても新鮮な気持ちで楽しんできました!広島遠征のレポートもこちらのnoteにまとめる予定なので、読者の皆様はまた長い目で見て待ってていただけると幸いです。

さて、今回は沖縄遠征の第5回目です。訪れた施設は『(クイナの森)ヤンバルクイナ生態展示学習施設』。沖縄本島北部、「やんばる」と呼ばれている地域にのみ唯一生息する「ヤンバルクイナ」。国の天然記念物にも指定されている彼らの生体を日本で唯一、一般公開している施設が『クイナの森(ヤンバルクイナ生態展示学習施設)』です。とても小さな施設でしたがヤンバルクイナの生態や野生下の現状、さらにはやんばるの森での保全活動等、「やんばるの森」を楽しく深く学べる展示がたくさんありました!
沖縄遠征のその他の記事は以下のリンクにまとめてあります。まだ見てないよーという方がいらっしゃいましたら、是非こちらもご一読下さい。

☆DMMかりゆし水族館

☆ネオパークオキナワ

☆沖縄美ら海水族館

☆沖縄こどもの国


1.クイナの森(ヤンバルクイナ生態展示学習施設)とは?

クイナの森は沖縄県国頭郡国頭村にある「ヤンバルクイナ」の生態や「やんばるの森」の保全を学ぶことのできる学習施設です。やんばる国立公園内にあり、施設周辺は自然がいっぱい。野生のヤンバルクイナも実際に生息している場所にこの施設はあるんです!

クイナの森への入り口。受付で入館料を払ってから奥にあるヤンバルクイナの飼育施設に入ることができる。
やんばる国立公園内にあるクイナの森。施設すぐ横の森林中にも野生のヤンバルクイナが生息しているという。
受付横にはヤンバルクイナややんばるの生き物をモチーフにしたグッズが売られていた。
施設外観。右手上部に見えるのがヤンバルクイナの飼育施設。屋外から直接日光が入り込むような作りになっている。
クイナの森の壁面に描かれているイラストはイラストレーターの「pokke104」さんによる作品。色鮮やかで南国を感じるデザインが目を引く。
施設の見取り図。半分以上が生体展示用のケージで占めている。
やんばるの森が再現された飼育エリア。この中で広い縄張りをもつヤンバルクイナが単独飼育されている。
晴れの日はケージ内に心地よい日光が差し込む。

2.ヤンバルクイナの「クー太」

この施設で飼育されているヤンバルクイナ「クー太」。7歳(2024年9月現在)のオスで、現在一般のお客様に公開されている唯一の個体です。野生下のヤンバルクイナは警戒心が強く、人間の前には滅多に姿を現さないそうです。クー太は人工保育で育った個体のため、人間にとても慣れています。

ヤンバルクイナの「クー太♂」。
「クー太」はヤンバルクイナの中でも特に人懐っこく、時折ガラス前に来てくれることもある。
来館者のスマホに興味を示す「クー太」。
枯葉を運ぶ「クー太」。繁殖期になると室内でも巣材を運ぶ行動が見られるという。
水辺に入る「クー太」。運が良ければ水浴びする姿も見られるという。
クー太のエサについての掲示。この施設ではヤンバルクイナのために配合されたペレットを1日8回、決まった時間に給餌している。
ヤンバルクイナ用ペレットを食べる「クー太」。エサの時間になると給餌器の周りをソワソワし始める。

3.ヤンバルクイナ野生下の現状とやんばるの森を守る取り組み

さてそんなヤンバルクイナですが、彼らの野生下の現状は厳しいものとなっています。交通事故ノネコ、マングース等による捕食が原因で昭和61年に約1800羽と推定されていた個体数が平成17年の調査では約720羽と減少。現在は分布域及び生息数が回復傾向にありますが、それでも約1500羽。希少種であることには変わりありません。絶滅危惧種であるヤンバルクイナと彼らの住むやんばるの森をこれからも維持していくために、クイナの森では普及啓発活動を継続的に行っています。

館内には今年のヤンバルクイナ交通事故確認の記録も掲示されている。ちなみに「クー太」の左にある写真は先代飼育されていた「キョンキョン」。(キョンキョンは高齢のため、現在は「施設名入れる」で余生を過ごしている。)
館内にはヤンバルクイナの貴重な標本や幼鳥の写真も飾られている。彼らの生態を知ることも保全活動には欠かせない。
館内壁面のいたるところにヤンバルクイナややんばるの森に関する掲示物が張り巡らされている。
ヤンバルクイナが絶滅危惧種となった原因について解説しているポスター。大半の理由において人間の活動が関係している。
館内の観覧ベンチ付近にはやんばるの森の生き物たちの写真パネルが飾られている。ヤンバルクイナ以外にも世界的に希少な生き物が数多く生息している。

4.まとめ

クイナの森、いかがだったでしょうか?沖縄本島北部にしか生息していない「ヤンバルクイナ」。そんな希少種のヤンバルクイナが常設で飼育展示されている施設があるということをそもそも知らなかったという方もいらっしゃったのではないでしょうか?

「ヤンバルクイナ」は日本人なら誰でも知っているくらいに有名な生き物です。しかし彼らが沖縄の森の生態系を支える重要な固有種であり、人間によって近年生息数が減少しているという現状を知る人はそこまで多くはありません。

この記事を通じてクイナの森(ヤンバルクイナ生態展示学習施設)で暮らすクー太や施設の普及啓発活動について少しでも知っていただけたら幸いです。やんばる国立公園内にありアクセス難易度はかなり高いですが、ここで貴重な経験を得られることは間違いありません!

最後までお読みいただきありがとうございました!次回で沖縄遠征編、ラストとなりますのでもう少々お付き合いくださいませ。

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