こよみ薬膳 #夏至 「卯の花和え」
来週末くらいには梅雨が明けそうな気配。今年は暑い夏になりそうですね。夏のからだは熱がこもりやすいですが、余分な熱を上手に出せる状態にしておくことで暑さに対処しやすくなります。
今回はお通じに着目。老廃物だけでなく熱も一緒に排出するので、この時期に鈍っていると余計に暑く感じる一因になります。
お通じが鈍る原因は、滞った熱や水分・栄養分の不足による腸内の乾燥、自律神経の乱れやエネルギー不足、冷えによる腸の動きの不調などさまざまありますが、今回ご紹介するのは定期的なおなかのお掃除におすすめの一品、おから和えです。
きんぴらや塩ゆでしたお豆さんなど、たくさんのうまみ素材をお出汁を含ませたおからで和えているので、よく噛むほど味わい深く消化も良くなります。暑い時期は水っぽいものより少ーし油分がある方が食べやすくなりますが、今回は香ばしい胡麻油を使って食欲を高めながら腸のすべりを良くしてお通じをスムースにする効果も狙っています。
夏でも冷えを感じる方は冷やす力が強いこんにゃくは省いておきましょう。また、食物繊維は便をやわらかくしカサを増して出しやすくするものですが、おなかが張りやすいとき、からだが弱っていたり疲れていたりするときは控えめにしてくださいね。せっかく食べた栄養が食物繊維で絡めとられて排出されやすくなりますよ。
◎卯の花和え
【材料】つくりやすい分量
おから 100〜120g
ごぼう 太い部分で10cm
にんじん 3,4cm分
枝豆 さやごと1つかみ
絹さや 10本くらい
黒きくらげ(水で戻した状態で)60g
ちくわ 2本
こんにゃく 1/6丁
胡麻油 大さじ1/2
しょうゆ 大さじ1/2
みりん 大さじ1
塩 ひとつまみ+α
出汁 150cc
【つくり方】
①鍋で沸かした湯に塩を加えて、絹さやを湯通しする。続けて枝豆を柔らかめに茹でてザルにとり、冷めたら中の豆を出しておく。こんにゃくも薄切りにしてから細切りにして湯通しする。
②ごぼうは細めのささがき、にんじんは千切り、水で戻した黒きくらげはにんじんと同じ長さに切り、ちくわは縦に半分にして小口切りにする。
③鍋にごま油を入れて中火にかけ、ごぼう、にんじん、塩ひとつまみ(指3本でつまむ)を加えて炒める。ごぼうに十分火が通って柔らかさが出てきたらこんにゃくと黒きくらげを加えて炒め、全体に油が回ったらしょうゆとみりんを加えて少し火を弱めて味を含ませる。
④おからを軽くほぐしながら加えて出汁を注いで火を強める。くつくつしてきたらちくわを加え、しっとりさがある程度残るように手早く水分をとばす。
⑤火を止める直前に枝豆と絹さやを加えて混ぜ合わせ、具も一緒に食べてみて控えめに塩加減してできあがり。
具材に味をつけるので、おからはうす味に。その方が具やお出汁の旨味が美味しく味わえますよ。数日もつので常備菜にも向きます。
◎食材のはたらき
・胃腸の熱を冷まし腸を潤してお通じをつける
ごぼう、こんにゃく
・胃腸のはたらきを調えて消化吸収力を高め、からだのエネルギーや栄養をつくりやすくする
おから、枝豆、絹さや、にんじん、黒きくらげ、ちくわ(白身魚)、出汁(かつお)
・血を増やす(腸の潤いにつながる)
にんじん、枝豆、黒きくらげ
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