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08 Anki カスタム学習するメリットと活用法

Ankiは、SRSという学習間隔システムにより最適な復習日に学習できるようになっています。しかし、そのシステムはあくまでも、システムに応じて演習している状況で非常に有用です。

毎日Ankiを回すのは難しく、なかなかやるべき日の通りに演習するのは難しいかもしれません。また、学習の合間に試験があると、伸びていく復習間隔が上手く試験と噛み合わない経験をしたことがある人もいるかもしれません。

そのような状況を改善する方法の1つとしてカスタム学習があります。カード作成を無作為に行い、システムを信じて演習を行っている状況に、ある一定の指向性を加えることにより、より効果的に学習することができます。

本noteでは、カスタム学習やフィルターデッキについて説明します。なお、前提知識としてブラウザやAnkiのアルゴリズムについての知識を必要としますので、その章を読んでいない人は先にご確認ください。

Ankiでカスタム学習する場合とは?

Ankiでカスタム学習をする場合には、下記のような場合があります。

  • 学習が追いついていない場合

  • テストなどの目標に向けて集中的に学習したい場合

  • 特定の条件に合致するカードを選んで学習する場合

  • 🔥 Ankiを中断するなどして古い復習情報が増えた場合

学習が追いついていない場合

特にこの中でも学習が追いついていないことによって演習すべきカードが大量にあるという状況はAnkiを使っていたら誰でも経験したことがあると思います。

学習が追いつかないことの要因としては、カードの情報など作り方が工夫できていない。そもそもAnkiを回すルーティーンができていない…などといったものも考えられます。このため、これらを工夫することでかなり演習しやすくなるのですが…それでも解決しない場合、忙しくてそもそもどうしようもなかった場合などには、カスタム学習が役立ちます。

また、特定の条件に合致するカードを選んで学習することもでき、デッキ横断的な学習をする、復習したいものだけテスト直前に確認することが可能になります。苦手なカードリストや画像問題などの特殊問題リストを作ることができます。

テストなどの目標に向けて集中的に学習したい場合

試験は学習間隔に合わせてやってくるわけではありません。時には、大量のカードの期日をテストの翌日に迎えながらテストに挑むこともあるかもしれません。

そのような場合、カード情報的に覚えていない、学習するべきである確率の高いものはテスト前に演習していましょう。

特定の条件に合致するカードを選んで学習する場合

Ankiにはカードを区分する方法としてデッキ以外にもタグという機能があります。タグでカード区分をデッキ横断的に分けている場合には、カスタム学習を使用して、その種類のものだけを演習することもできます。

🔥 Ankiを中断するなどして古い復習情報が増えた場合

Ankiを長期間学習しないとカードがたくさん溜まってしまい、その間に学習したものなどがあれば、復習間隔と理解度に乖離が生じてしまいます。また、その期間に復習するカードが全て入ってしまい、復習対象のカードが膨大になります。

それらのカードの解消方法として、カスタム学習を行い、古いカードだけ分別する方法もあります。

上記のような4つの場合にカスタム学習は非常に有用です。

カスタム学習とは?

Ankiのカスタム学習には、以下の2つがあります。

  • カスタム学習を行う

  • フィルターデッキを作成する

それぞれ下記の方法でアクセスできます。

  • カスタム学習:デッキのトップ画面の下部の「カスタム学習を行う」

  • フィルターデッキを作成:ツール(PC)のフィルターデッキを作成

カスタム学習の種類

この2つの共通点・相違点は下記の通りです。

要は、どちらもカスタム学習であり、フィルターデッキを作成するのには違いないのですが、初心者にも扱いやすくしたものがカスタム学習というわけです。

このため、2つの共通のフィルターデッキの仕組みを先に説明した後、それぞれの作成の方法について説明、その後におすすめの方法について説明していきます。

細かい動作はいいからとりあえずおすすめの設定がいいという人は読み飛ばしてわからなくなったら細かい説明を見ていくという形で活用してください。

カスタム学習の仕様

カスタム学習では、通常のとあるデッキにあるカードを演習するという形ではなく、条件に合ったカードをカスタム演習用のデッキに移してそのデッキのオプションを変更するという形で運用されます。

このカスタム演習が終わると元のデッキへカードが戻りますが、終わるまでは元のデッキにはカスタム演習しているカードは表示されません。

カスタム学習の演習画面

カスタムデッキでは下記のコマンドが使用できます。

  • 再構築

  • 白紙に戻す

カスタム演習をしていて、途中で再度演習したくなった場合や、やっぱりやめて、元のデッキでの学習に戻りたい場合には、白紙に戻すことができます。

(再度学習したい場合や、テスト前に演習していたけどテストが終わって必要なくなった…ということはありますよね)

また、もう一度同じ条件でデッキを作成したい場合には、再構築をすることで、既に演習して元のデッキに戻ったカードも改めてカスタムデッキに加えることができます。

カスタム学習の方法

では、実際に、カスタム学習をしてみましょう。カードを作成した後の操作は同じですが、カードを作成するまでの操作は少し異なります。

「カスタム学習」のやり方

各デッキの演習画面の「カスタム学習をする」を選択し、カスタム学習のための条件を指定できます。

条件は大きく分けて下記の4個(5個)があります。

  • カードの上限を上げる

  • 忘却したカードを復習する

  • 先取りして復習

  • カードの状態やタグを選んで学習する

わかりやすく書かれすぎてて特に説明が必要なさそうですが……項目を選択すると下に出てくる内容が選べ、そこで詳細な設定を行います。

「カードの状態やタグを選んで学習する」だけは、少し異なっており、「新規カード」「復習期日に達したカード」「すべてに復習カードを無作為に並べる」…というカードの状態を選んだ後に、個別にタグを指定します。

また、構築した後のオプション画面から、カードの出題方法を変えることもできます。

演習の優先度を変えることができるので、例えば復習が追いついていないカードを集中的に演習する…時は、「復習期日に達したカード」-->オプションで「復習期日が古い順」。

テスト前に特定のないようだけ復習したい時は、タグを指定して選ぶか、全部選択して「忘却回数が多い順」を選択することで苦手なカードから演習することができます。

カスタム学習では、「カスタム学習セッション」という名前でデッキが作成されるので、新しく他のものを作ろうとすると上書きされてしまいます。しかし、作成したカスタムデッキの名前を変更することで、次別の条件で作成したデッキが上書きせずに別途作成されます。

🔥 フィルターデッキ

カスタム学習は、Ankiで演習しているデッキから条件を変えて演習することのできる非常に便利な機能です。しかし、実際にもっと詳しい条件を絞りこんで演習したい場合にはフィルターデッキの作成が必要となります。

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