EGPA闘病の記録⑥/エンドキサン

私は2つの治療法のうち、EGPAのスタンダードな治療であるエンドキサンの投与を選択した。

私の場合、副作用は今のところ現れてはいない。
ただ、年齢的にほぼ確実に閉経すると医師から説明を受けている。こちらについてはまだ判断できないが、医師からの説明の通り閉経するだろう。
私には小1の娘がいる。EGPAの状態や今までの喘息や慢性副鼻腔炎などの投薬状況もあるが、2人目を産むよりは、小1の娘のほうが大事と判断した。まずは入院中にできるだけ自分の身体を回復させ、主人や娘と過ごせるようにしたい。

以下、当時の流れとなる。
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ステロイドパルス療法にて点滴を行い、紫斑の進行が止まり発熱も落ち着いた頃、医師から次の治療の方針について説明を受けた。
医師との面談という事で、個室に医師、私、主人、義母(車で3〜4時間の距離から主人と娘の面倒をみるためにヘルプに来てくださっていた)が集まった。

次の治療は2つのパターンが存在するとの事。
1つはスタンダードな治療であるエンドキサンの投与。もう1つはエンドキサンを何らかの理由で使えない場合に実施する治療との事だった。

スタンダードな治療であるエンドキサンは、抗がん剤を薄めたものを点滴で投与する事で免疫を抑制する作用を得られるとの事。
エンドキサンの副作用について説明を受けた。
副作用は、吐気、頭痛、脱毛、血球減少、出血性膀胱炎など。
吐気は事前に吐き気どめの点滴を入れて対処可能。頭痛は頭痛薬。脱毛は看護師さんいわく、妊娠した時に発生する脱毛レベルで髪がごそっと抜けることはないとの事。出血性膀胱炎は水分を多く摂る事で回避可能という事だった。

医師が主に心配してくださったのはセンシティブな部分。
具体的には「閉経してしまうこと」だった。
医師の話によると、若い人ほど閉経する確率は低くなるという事だったが、私の年齢は37歳。使用すればほぼ間違いなく閉経するだろうとの事。
卵子保存してからエンドキサンを投与する事もできるという事だった。
ただ、入院した病院では卵子保存は行われていないため、一旦転院して排卵期を待ってから卵子保存し、元の病院へ戻ってきてからエンドキサンを投与することになるそうだ。
「閉経してしまうこと」の副作用が受け入れられない場合は、もう1つの治療を選ぶ人もいるという事だった。

医師から説明を受けた後、有難いことに面談していた個室でそのまま家族と話し合う機会を頂いた。
私としては、自分の身体がEGPAであること、そうでなくても喘息、慢性副鼻腔炎などで薬を長年、多数使用しており、その状態で2人目を産むことに抵抗があった。2人目を産んだとしても、私の両親も主人の両親も車で3〜4時間の遠方に住んでいる。今の身体では育てられる自信がない。また、EGPAを寛解させたとしても高齢出産の域に入る。
2人目よりも小学1年生の娘を育てるほうが私には大事に思えた。まずは私の身体をしっかり治療して、早く退院して家に帰り、娘とまた過ごすことの方が大事だと思った。(コロナが5類に移行されて面会の制限緩和があったが、面会可能なのは成人2名。娘には会うことができない)
義母は私と主人の意向を大切にしてくれると仰った。
主人は副作用について心配していたが、最終的には私と同じスタンダードな治療であるエンドキサン投与の方針で納得してくれた。

家族で話し合った結果を医師に伝え、点滴によるエンドキサン投与を受けた。

私の場合は副作用と思われる吐き気や頭痛は現れなかった。閉経についてはまだ不明ではあるが、医師からはほぼ確実と言われているので、そうなるだろう。
閉経してしばらくするとホルモンバランスが崩れて更年期障害の症状がみられるとの事だった。入院中は症状が出た場合に産婦人科の先生が診察に来てくれるとの事で安心だ。

後に看護師さんから、もう1つの治療法の場合は副作用の発生率がエンドキサン投与時と比べて出やすいと伺った。看護師さんの感覚値ではあるが、副作用がないほうがこちらも安心できるので、エンドキサンを選択して良かったと思った。

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