私には、Greek to me!(aboutキナリ杯)
紫苑は激怒した。
必ず、かのキナリ杯に対しての『ご意見』へのもやもやを書き記さなければ除かなければならぬと決意した。紫苑には道理がわからぬ。紫苑は、キナリ杯をきっかけにnoteを始めたアラサーである。noteに気ままに投稿し、キナリ杯に投稿された文章を楽しんでいた。けれどもそこに対する邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
キナリ杯は、文筆家の岸田奈美さんが、特別定額給付金を、「おもしろい文章を読むことに使いたい」と、noteにて主催した、文章のコンクールである。テーマは「面白い文章」。1カ月の募集期間で約4200件の応募があり、岸田さんの10万円から始まった賞金もカンパで100万円もの金額のコンクールとなる、大変宴なイベントだ。
そんな楽しい企画を提案した岸田奈美さんが、こんなことをTwitterで呟いていらっしゃっていた。
(応募した文章にハートがついていないという言及に)ごめん…こんな応募あると思わなくて、スキ❤️の上限数を上回ることを想定してなかったんや…、スキすることはnoteの応募要項に書いてなくて、ほんまにごめん……。
ただ「読んでない、ウソつき」とか「失望しました」とかもきててマジで心にくるから送るの勘弁してくれえ😭泣いちゃう😭読んでるよ😭
なぜ運営で人を雇わなかったのか、一人でさばききれないなら開催すべきじゃなかった等々、15件くらいもらってますが、お気持ちごもっともです。でもわたしの「一人やからやりたかったんや」という気持ちもごもっともです。不正も嘘も誓ってやってませんので、その辺のゆるさも含めて楽しんで頂けると!」
……。束の間、言葉の理解が追い付かず、思考停止してしまった。
キナリ杯は、そもそも、岸田奈美さんに給付されたお金を使って、岸田奈美さんが楽しむために、岸田奈美さんによって、開催されたものだ。
その副次的作用として、一方で、その趣旨に賛同したかた方のカンパが多額になったり、一方で私含め色々な方が文章を書く契機になったりしたのだった。
それを、やれ、運営をやとえばよかっただの、一人でさばききれないんだったら開催しない方がよかっただの、貴方は、岸田奈美さんに貴方の村でも焼かれたんかという勢いで直接的な言葉をかけるのは、ナンセンスすぎる!
貴方はミュージシャンが楽しんで作った曲に、やれコード進行がいまいちだ、曲として成立していないと、文句を垂れるのか??? お金払って参加したライブでのつまらない演出はもちろん、意見を言う権利もあると思う。けれど、フリーライブをちょっと覗いて、知った気になって批判するのってどうなんだろう……、ともやもやして、勢いに任せて書いてしまった。
(私は彼女の文章は好きだけれど、マガジンを購読しているわけでもないし、もちろん、狂信的なファンでもない。)
本当はキナリ杯が終わってから、受賞作を見ながら、私的キナリ杯の感想をつらつらと書きたかったのだけれども、なんだか、もやもやしてしまったので、勢いに任せて書いてしまった。
キナリ杯、発表前だけれども、本当に楽しいイベントでした。岸田奈美さん、キナリ杯に関わった方々、楽しい気持ちをありがとうございました。
発表講評、受賞作共々、楽しませていただきます!