産業廃棄物のお姫様 あやめ外伝 中学生活 7
あやめに謝ってから龍一はこの場所が丁度誰からも見えていないことに気が付いてチャンスだと思った。あやめとピッタリとくっついている。今しかない。
『あやめ…。』
龍一はあやめにそっとキスをした。
今度はおでこではなく唇に。あやめは恥ずかしくて両手で顔を覆うように隠した。
「…」
急だったから恥ずかしくて皆がいるビーチパラソルが立ててある場所まで走って逃げた。
『あやめちゃんもこっちおいでよ!』
と浅瀬で遊んでいた明菜に呼ばれたのでパーカーを羽織って皆とビーチボールでバレーをした。
蓮二は皆の中に龍一が居ないことに気付いたので探した。すると岩の間で龍一が寝転んでいるのを見つけた。
『こんな所で何してんの?』
『あやめにキスしたら逃げられた。』
『こんな誰に遭遇するかわからないような場所でキスなんかしたら逃げるに決まってるだろ!初めてなのに外で迫るなよ。』
蓮二は龍一の行動にやや呆れ気味になった。
『はぁ…かわいいんだよなぁ…あやめ…』
龍一はぽろっと口から出た。
『完全に陶酔してるなお前…まぁ一人で浸ってないで海に来たんだからそのかわいいあやめちゃんと一緒に楽しまないと!行こうぜ!』
蓮二は龍一を起こして皆の集まる場所に連れて行って一緒になってビーチボールで遊んだ。
その間下積みの数人が海の家の前でバーベキューを用意し始めた。彩菜と瑠衣は海の家でお弁当を広げた。皆と談笑しながら食べるバーベキューは美味しい。それから家から持って来たかき氷機でかき氷を作った。その為の氷も沢山持って来ていた。食べるより作るのを楽しんでいた。皆で遊ぶのは楽しい。
その後少し海で遊んで14:30くらいになって全員で片付けを始めた。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
バーベキューで使った炭などは決まった場所に捨てるようになっている。下積みが率先してその辺りはやってくれた。
持って来た物は台車に乗せて直ぐに運べるようにして海の家でシャワーして着替えて帰るだけになった。
来た時と同じく女性陣は少ないので一度にシャワールームを使えるが男性陣は分けないと入れないのでバスに荷物を片づけに行くチームとシャワールームチームに分かれていた。
―女性陣ー
シャワールームの中は区切りがないので隣同志の者が丸見えだけど同性なので誰も気にしてなかったがあやめは初めてだったので少し恥ずかしかったのでコソコソ着替えていたが彩菜の背中が目に入って来た。
「お母さん…背中の模様キレイ…。」
刺青を初めて見たあやめは感動した。
『本当?嬉しいわ。これは龍と蓮なの。子供が生まれた後で入れたものなの。2人の子供の事を思ってこの模様にしたの。でもあまり女の子が憧れるものじゃないわね。前にホテル泊まった時一緒に大浴場に行けなかったのはこれのせいなのよ。』
「龍と蓮!龍一と蓮二だね!素敵!」
あやめはますます【お母さん】である彩菜を尊敬した。
「そう言えばあの時お風呂入らなかったね。刺青の人はダメなの?」
『刺青の人は基本大浴場や温泉や海やプールに行けないの。隠してても着替える時見えるしね。だからこうやって貸し切りの場所を借りると気を遣わずに済むの。見て嫌な気分になる人がいるからね。』
「嫌な気分になる人なんているんだぁ…。変なの。」
『皆があやめちゃんみたいな考えだったらいいんだけどね。ワンポイントのタトゥ入れてる人もダメなのよー。』
刺青談義をしながらシャンプーしたり身体洗ったりしてタオルで髪を乾かしながらゆっくり着替えていく女性陣とは逆に流れ作業のようにシャワールームを短時間で慌しく出てくる男性陣。海の家に設置されてある業務用扇風機を使って髪を皆で乾かしながら賑やかに楽しんでいたらあっという間に16時になった。
片付けとシャワーだけで1時間半も経っていた。
忘れ物がないか全員揃ってるか確認してから海から去ることに。
帰りは予約なしでも入れるバイキングで食事をとってから戻ったので家に着いたのが20時頃だった。
海は陽に当たるし疲れやすい。
慶一家と優一家はいつも一緒だが今日は別々に自宅に戻った。あやめも母屋に寄らずまっすぐ自分の部屋に戻った。
あやめはベッドの上でゴロっと寝ていたら携帯のメールで蓮二からちょっとだけモンペしない?という内容が届いたのであやめはレベルを上げたかったからレベルの高い蓮二に誘われたのでノリノリでゲームをしていたけど今日の疲れが急に襲って来ていつの間にか寝てしまっていた。
翌朝10:30頃に目が覚めてお風呂に入らずに寝た事に気付いたのでシャワーを浴びたら日焼けの痕がピリピリした。
「やだぁ…いたぁ~い…」
昨日明菜から風呂上がりにこれを塗ったらいいと言われてたローションを塗ったらスースーしてピリピリ感が無くなって気持ちよくなった。明菜のような美容に詳しいお姉さんに自分もなれるといいなぁ…と明菜に憧れを抱いた。
変な時間に起きたので朝とも昼とも言えない時間に部屋に置いてあったレーズンパンとインスタントコーヒーで済ませたので一応内線で彩菜に食事を済ませた事を知らせた。
「あ!昨日ゲームしたまま寝ちゃった!」
ゲーム画面を見たら蓮二も止まってたので蓮二も途中で寝たみたいだった。
昨日の疲れのせいでみんな起きるのが遅い。
龍一が起きてたらメールよこしそうだけど何もない。
あやめは退屈なので宿題をすることにした。いい感じに進めてたのでお盆までに終わりそうな勢いだった。龍一や蓮二の言うサッサと済ませて後楽したい気持ちがなんとなくわかった。
(お盆までに終わったらモンペハンターのレベル上げれそう!)
宿題をサッサと済ませたい理由にはゲームがしたいからというものもあった。
この日は皆疲れていて全員がダラダラ過ごした1日だった。
長期休暇は親以外は皆起きるのが遅い。
それはあやめも同じだった。海の翌日だけでなく度々朝とも昼とも言えないような時間に食事を摂る事があった。
特に宿題をサッサと済ませた龍一と蓮二はダラダラした日々を過ごしていた。
ーー数日後ーー
この日はお昼を食べた時に秋乃から新たに借りて来た漫画を読んで恋愛に浸っていた。
漫画に夢中になっているとインターホンが鳴ったのでモニターを見たら龍一が映っていたので部屋に入れた。
「どうしたの?こんな時間に急に来るのは珍しいね。」
あやめは龍一が部屋に来てくれた事が嬉しかった。
『漫画…読んでたの?』
あやめの部屋のリビングのテーブルの上に置いている漫画をパラパラと興味なさげに手に取りあやめの横に座った。
「うん。面白いよ?」
『そうなの?』
「今日はどうしたの?」
『え…顔が見たかったから…』
龍一は顔を赤らめた。
「やだぁ…嬉しい」
あやめも顔を赤らめた。
『かわいい…キスしてもいい?』
「…ん…うん…。」
前回は人目があるところで突然されて驚いたけど今は嬉しい気持ちだったのでOKした。
『ぎゅってしたい』
龍一は既にあやめの身体に抱き着いていた。
「え⁉︎」
急に抱き着かれたので驚いた。
『…この前のあやめの水着可愛かった…髪型も可愛かった。俺から見たあやめは全部可愛いくて…ずっとこうしたかった。あやめ…大好き。』
龍一は完全に全力甘えモードになっていた。
「あやめもリュウのこと好きだよ…。」
龍一に抱き着かれていることが心地好くなって龍一にぐっと寄り添った。
『…あやめの事こんなに好きなのに…これ以上ダメなの辛いなぁ…』
龍一がぼやくようにつぶやいた。
「…これ以上って何?何が辛いの?あたし凄く嬉しいよ?」
あやめにはこれ以上ない幸せな時間だったので龍一が何に対して辛いのかわからなかった。
「そう言えば今日のリュウはダメダメ言わないんだね。」
『だって俺と2人きりでしょ?もしパンツが見えても俺しか見てないから…じっくり見れるもん。』
あやめのスカートを少し捲って甘える龍一。
「やん!だめぇ。リュウのえっち!」
『だってあやめは俺の彼女でしょ?パンツくらい見たっていいじゃん。』
さっきより強い力でぎゅっと抱きしめた。
「なんか今日のリュウえっちだよ?」
『男はエッチな生き物なの。だから俺はあやめが他の男にそういう目で見られてないか気になるの。』
「そんなの知らない。あやめはリュウにしか興味ないもん。」
『うー‼︎かわいい!もっとぎゅってしていい?』
「苦しいよぉ。」
完全に龍一のペースに乗せられているがあやめは龍一とイチャイチャしてる事が嬉しかった。
『…俺やっぱりこれだけじゃヤダよ。足りない…』
龍一は服の上からあやめの胸を触った。あやめは何が起こっているのかがわかっていない。
「きゃっ…」
『…。』
龍一はあやめを抱き上げてそのまま寝室に連れて入った。ベッドの上にあやめを寝かせ自分は上半身裸になってあやめに覆いかぶさり服の上からあやめの胸や尻を触り始めた。
「…リュウ…待って…恥ずかしい…。」
あやめは恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
龍一の脳内はしたい気持ちでいっぱいだった。よくわかっていないとは言えあやめでもこれ以上は踏み込んだらイケナイ気がするけれど龍一に嫌われたくなかったので強く拒むことが出来なかった。
『…無理…待てない…。』
龍一は本能の赴くままに突っ走った。
「リュウ…待って……。」
あやめは今起きている事にまだ心の準備が出来ていない。
龍一は夢中になり過ぎてあやめの声が聞こえていない。
あやめはワンピース姿だったので下から上に引っ張り上げたら直ぐに服は脱げた。かなり強引な脱がせ方だとは思ったが龍一はいっぱいいっぱいだった。その後ぎこちなく下着も脱がせたがあやめは恥ずかしくて速攻でタオルケットを纏ったが龍一はそのタオルケットの中に潜り込んで来た。
「リュウ…待って…」
龍一はあやめというあやかしに操られているかのように夢中になっていた。初めて見る女の子の身体はとても美しいものだった。そしてとても柔らかかった。
『待てない…。』
「…うぅ…。」
『あやめ…。』
「…ぅ…。」
『あやめ……んっ…。』
「や…ぁ…痛っ……」
あやめに激痛が走った。
龍一はあやめの声が届かないくらい夢中になっていたのかあやめに酔いしれているのか魅了されているのか…いや、全てが混同している状態となっていた。