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日本美、ジャズ、独身。
ジャズの造形が浅い独身の主観美がビビッときた。
最近「主観美」言いたい期なのです。
今のところ私の記憶に残っているジャズと言えば、偶然知り合いになった陽気な50代占い師から一方的に伝わったBill Evans(ビル・エヴァンス)の「Waltz for Debby」くらいでこの話はまたいつか。
あとは古い喫茶に行ってなんか枯葉が流れてるなぁ程度。
そんなある日。
Yussef Dayes(ユセフ デイズ)
先週YouTubeで約47分の来日動画が配信され釘付けになった。
ユセフというUKジャズ新時代ドラマーにも魅力と尊敬を感じたのだけれど、こんなに美しい絵を、音を、そして、日本の文化の一片を魅せてくれたことに感謝という言葉が尽きない。初めてYouTubeというサービスに感謝すらした。なによりサックスで演奏しているユセフの父が異様にカッコいい。こんなオジサンが世の中に溢れて欲しいと思ったがわりと地元にいた気がする。
正直自宅での基礎、フレーズなどギター練習にもう一歩モチベーションが上がらない状況だった。というのもロックやブルースのようなアドリブにおける激しいギターサウンドが最近あまり受け付けない。また街中のBGMになっているような指引きのスムースジャズはちょっと身の丈に合わないオシャレさが溢れ出ていて気持ちが乗らない。
とわいえスムースジャズと一括りに言ってもそれはあくまで街中での話なので、案外調べてみると自分好みの程よいオシャレさを感じるものもあるなと反省。特にギターのピッキングアドリブからサックスが掛け合って最後はサックスがフィニッシュするようなやつ。
例えるなら「スタバなんて論外、程よい甘さ男子(和菓子も可)」。つまり、何も例えていない。
以前住んでいた街のマンションから60歩先の豆腐の居酒屋の常連さんのことを思い出した。バツイチ50代東京出身のオジサンで河野太郎に似ていることをネタにして話しかけてきてくれたのだが、私が大学時代よくお喋りしていた教授にも出立ちや雰囲気が似ていてすぐ仲良くなった。豆腐の居酒屋からお互い気に入っているスナックを回っては、私が不器用な生き方をしていることをよく気に掛けてくれてとてもお世話になった。そう言えば、私が実家に戻る際に送りぎわサックスを始めたのだと嬉しそうに話していた。
そうして私はニヤリと思った。「この陽気なオジサンをもっと陽気にしてやろう」と。
作詞作曲なんて大それたことは端から頭にない。私が心地よいと思える土俵に陽気なオジサンを誘い込む。それくらいが丁度いいし、何より面白い。
「喋るわりに静かでいたい」という拗らせ要素が落ち着く音楽との関わり方。音楽理論かかってこいやと強気でいよう。もちろん舐めてはいない。こんなスタンスが実は転職時の動機になるような予感は被害妄想だと受け止めたいが、あながち無視はできない。
そんな感じでユセフ熱を夕食時になって発散すべく、以前住んでいた街へ車を走らせ、ジャズレコードの回る夜カフェでマスターとビル・エヴァンスのベスト盤を聴くのであった。
そして、翌日この頃の雪掻きで風邪を引いて寝込んだ。あーあ。