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〇〇〇男子、短編小説入門。(1杯目)

はじめに

こんにちは、拗らせ男子です。(即タイトル回収)

ENTPのようなので、ちゃらんぽらんさに特化した高尚な記事を載せておくね(丸投げ)

あくまで診断結果は参考程度なので、モラトリアム絶頂期の私が個人的な見解で拗らせ男子の特徴をまとめてみました。これでも真剣に考えてマッチングアプリの自己紹介欄にそのまんま載せたものです。

  • 話すわりに静かでいたい

  • 落ち着いているわりにテキトー

  • 真面目なわりに自由奔放

  • 気を遣えるけどあまり遣いたくない

    はい、誤解されたくない面倒なやつ。「わりに」「けど」って...拗らせっぷりにも程があるが、まあギャップてんこ盛りと捉えておこう(ゼブラパンチ待機中)。


    短編小説を読むまでの経緯

    さて、なぜ短編小説ときたか消去法でまとめてみました。ジャンルを全く網羅していないことは一先ず無視してください。

    • 新書1冊分も読む根気がない

    • 啓発本は性格上1ミリも役に立たない(なんせ拗らせてるんで)

    • SFは刺激的だけど元からぶっ飛んでるから着地できない

    はい、ということでちょこっと創造的だけど現実に戻れる程度の短編小説になりました。(補足量...)

    では本題へ、どうぞ。



    『月とコーヒー』吉田篤弘

    (無理やり)出会った経緯

    ともかく選ぶ基準がないし閉まりゆく書店には申し訳ないが、足を運んで吟味するよりは気になった本をさっと買ってさっと読み始めるというスピーディさが求められる(直感)。今までの経験に則り、さっと出てきたキーワードは「短編で刺激的な本」だ(なんとも捻りのない検索エンジンの無駄遣い...だが仕方ない)。そして、Chromeの検索上位にAmazonから真っ先にレコメンドされたのがこの本だ。内容と1篇の物語のページ数をざっと把握し「読めそう(たぶん)。」と全く根拠のない感想からKindle版を即購入。

    こんなもんです。こうでもしないと一瞬でまたどこか遠い宇宙へ旅立ってしまうのです。

    因みに全24篇。では、読んでいこう。

    甘くないケーキ

    人里離れた土地に永く店を構える喫茶店「ゴーゴリ」。活版印刷所の廃業で仕事をなくした主人公である無口な彼は、亡き祖母の書いていた長い物語を読むためにその喫茶店に通い始める。亡き祖父から意図せずこの喫茶店を引き継いだもうひとりの主人公である無口な彼女は、寂しさからかこの店をやめてしまいたいけれども決心がつかない。彼女は、お腹の空いた彼を気遣い祖父のレシピの束から気にはなっていた「甘くないケーキ」を作ってみようと冒険を始める。ケーキを食べた彼は、その複雑な味と祖母の書いた物語を重ね合わせ、途中で息絶えた物語の続きを書くと決心する。一方、彼女もそのケーキを通じて祖父の模索していた新しいメニューに感化され密かに改良を決心する。

    直接的な表現はないが、便乗するならばモラトリアムな若き男女の出会いは意図せず各々の心に密かに情熱を生んだらしい。続きはご想像にお任せしますってか。でもこれくらいで終わってくれるのが確かに丁度いい。無口な二人と沸き上がった心の熱量の対比が心地いい。

    という小ボケは置いといて冒頭を抜粋。

     いや、もうひとつありました。このような何もないところへ、空から落ちてきた星のように〈ゴーゴリ〉という名の喫茶店があるのです。---中略--- 空の上から眺めてみると、周辺にはかろうじて人家が点在し、そうした家に住む人たちが自転車に乗って、〈ゴーゴリ〉へコーヒーを飲みにくるのです。

    そして、末尾。

     彼は自分のノートをひらきました。
     月の光に照らされて、それは途方もない予感に充ちてどこまでも真っ白でした。
    「完成するまで、すごく時間がかかると思う──」
     祖母の声がどこからか聞こえてきました。

    そう、これは「月」視点の物語でもあるのだと。


    (真剣な)お遊び

    さあここからが本題(2回目)。喫茶といえばマイホーム。私の脳裏に焼きついたお店を想起してしまったからには紹介せざるを得ないのです。いざっ!!

    珈琲館 珈香(長野市西鶴賀町)

    残念ながら昨年閉業してしまったが、明るい70代のマスターが46年も営業していた老若男女が通う老舗喫茶。私はとかく平日のお客の少ない時間帯を選んでソファで読み物、調べ物。ぶっ飛んだ厚切りトースト、昭和な玉ねぎダクダクの甘辛カレー、練乳のかかった甘ーいデザートトースト「カリスマ」、幻のモカフロートなど挙げたらキリがないよお!!歴史の一端にしか触れてはいないが、帰りに珈琲券をもぎって貰い大きな「さとし(本名)、行ってらっしゃい!」を背中に浴びるのが妙に癖になった。本当にお疲れさまでした。

    珈琲倶楽部 寛(長野市南千歳町)

    研究者でもある魚大好き50代後半のマスターが、お父様から受け継いだ老舗珈琲倶楽部。店内は水槽だらけで圧巻。水槽と魚に心を奪われた少年心を忘れない同志たちの隠れ家となっている。コーヒーカップを選ぶところから手間を惜しまないマスターの人生観にいつも処方箋を頂いています。

    のわのわカフェ(神戸市加納町)

    いきなりぶっ飛んだここは神戸三宮駅から徒歩圏内、女性がひとり深夜も営業してくれているインコの巣窟カフェ。手作りケーキからオムライスと深夜には堪らない贅沢メニュー。当時出張で三宮を歩き疲れて入店した瞬間、(私の家系が関西方面なせいか)心地よいインコたちの囁きと実家のような暖かさにカウンターで爆睡。寝起きに美味しいデザート、満足。自称、実家をお洒落にしたらこんな店ナンバーワン(平常運転)。


    終わりに

    いい意味でも悪い意味でも色々と露呈したところで、収拾がつかなくなる前に連想ゲームは終了。こんなにもセピア色な喫茶勢と化してしまった私は、実家に戻ろうとも片道1時間を平気で一杯のコーヒーのために往復する。やはり街に住んだ方がいいよと悪魔が囁く。そんな午前5時、就寝。(反省しろ)

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