令和の虎 505人目「瀬戸内・しまなみ海道の観光客に楽しいクルージングだったと思ってもらいたい」レポート

1.動画概要

 リクルートMVP獲得者・柏原悠(32)による「瀬戸内しまなみ海道でクルージング事業をはじめたい」投資300万円中、820万円でEXCEED。

2.動画考察

・志願者の経歴から見るポテンシャル

 志願者は因島出身で広島在住。2児の母。大学を卒業後、株式会社リクルートで契約社員として勤務し、リクナビNEXT担当として3ヶ月間に4,000万円の売上を達成、MVPを獲得している。
 その後29歳で結婚し、現在は夫が経営する自動車販売・整備会社で勤務。本事業を進めるにあたり、新たに法人の立ち上げ準備を進めている。
 志願者は初期から番組を視聴している「令和の虎」のファンであり、事業を立ち上げる決意をした日に出演応募を行った。さらに林氏が公開している事業計画書を参考に、想定問答集を資料に組み込むなど、番組内容を研究している。
 志願者が用意した資料には、クルージング船やしまなみ海道の画像も含まれ、トモハッピー氏は「この資料を読むだけで全てが分かる」と評価した。

・志願内容と、その評価

  本プランは「瀬戸内しまなみ海道でクルージング事業を行うための集客」を行う内容。出資形態は投資で、希望金額は300万円。
 志願者は、夫が所有するプライベートクルージング用の船を月10万円でリースし、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ海道を巡る観光事業を計画している。尾道の観光客データを参考にして計画を立て、8月のピーク時には月60回の稼働、冬季はオフシーズンにあたるため月6回の稼働を見込んでいる。
 船の定員は操船者を含めて10名、船の定員は操船者を含めて10名で、広い室内にエアコン完備、300馬力で時速50~60kmでの運行が可能。船体の低さから波の心地よさやスピード感を楽しめることが特徴で、要望に応じて釣り船としても活用できる。
 納船は2024年6月を予定しており、集客の準備を進めている。主な集客手段は提携ホテルからの案内とし、YouTubeやInstagramでの船内や景観の発信も行う。
 集客計画について、虎からは提携ホテルからの案内に依存するのではなく、インターネット予約や旅行業者、同業他社との連携も検討すべきと指摘そ、志願者は改善意向を示した。また、ホテルのパンフレット制作費用として200万円を見込んでいた点もコスト過大とされ、費用配分の見直しを進めることとなった。
 さらに、船舶が夫の所有物であるため、離婚等のリスクに備えて夫と契約書を交わすことが提案され、志願者もこれを受け入れた。
 志願者は、しまなみ海道周辺に点在する20以上の島々が近距離に密集しているため、クルージング観光は瀬戸内海の豊かな自然美を存分に楽しめると、スポットの一つ一つを丁寧に、熱意を込めて語った。その様子に唐沢氏は「まるでクルージングに参加しているようだ」と評し、ゆくゆくは船舶を増やしてこの事業が拡大する可能性もあると期待を寄せた。

・志願者の人間性

 志願者は、しまなみ海道や瀬戸内海は幼少期から親しんできた、特別で美しい場所であるとしている。他の場所を訪れてもなお「故郷が一番」と感じるほど愛着を持っていることが語られた。
 また、因島を含むこの地域への貢献を強く望んでおり、訪れる人々に「きれいだ」と感じてもらえることに喜びを感じるという。この美しい景色を仕事にできれば、とても幸せだと語っており、故郷への深い愛情とこの事業への熱い思いが溢れている。

・虎が出資する意義、メリット

 既に志願者の持ち出しで船舶を確保し事業の基盤が整っている。さらに、志願者の営業力や準備力、虎たちの助言を受け入れ柔軟に改善を図る姿勢から、事業の成長が期待できる。
虎による広告活動や紹介予約に対して売上の20%を還元する仕組みによって、虎側にもリターンが見込める。

3.まとめ

 志願者の実績が示す高い営業力と入念な準備に加え、故郷をアピールする事業への情熱から、虎たち全員が出資を表明した。
 集客に関しては課題を抱えているものの、志願者はそれを乗り越えられる力があると判断され、また志願者を支える夫の存在も信頼性を高め、事業の安定した成長が期待できる要因となったと考えられる。


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