令和の虎 496人目「マッチングアプリ『トュープドュック』で趣味嗜好が合う人たちを繋げたい」レポート
1.動画概要
独力でアプリ開発を勉強してきた浅香紘(33)による「動画プラットフォームSNS*マッチングアプリを世の中に広めたい」融資or投資、300万円中、300万円で完全ALL。
2.動画考察
・志願者の経歴から見るポテンシャル
志願者は、大学卒業後にフリーターを経て、現在はシステムエンジニアとして勤務。怪我により4ヶ月の入院生活を送り、その間にアプリ開発を独学で学んだ。退院後もアプリ開発を学び続け、会社勤務のかたわら、マッチングアプリ「トュープデュック」を一人で開発し、事業化を目指している。
・志願内容と、その評価
本プランは「ユーザーの趣味や嗜好を動画視聴を通じて分析し、適切な相手を自動でマッチングするアプリの認知度向上」出資形態は投資or融資、希望金額は300万。資金はアプリの広告宣伝費に用いる。
「トュープデュック」は、プロフィールの入力は不要で、動画を視聴するだけで相手が見つかるという特徴を持つマッチングアプリ。最初から出会いを目的とするコンセプトが、TikTokやインスタグラムなどの動画プラットフォームSNSと異なる。収益モデルは動画の合間に広告を挟む方式を採用している。
岩井氏は、このアプリ名が難読で利用者が馴染めないことから、冒頭からNothingを宣言した。志願者もこの問題については自覚しており、すでに考えていた「ポップコーン」という名称に変更する意向を示した。
志願者はこのアプリの集客に、著名人やインフルエンサーの動画を活用する計画を立てていた。しかし、Tinderのようなマッチングアプリや、TikTokやインスタグラムといった動画プラットフォームと競合するため、300万円の広告費では十分な効果が期待できない。トモハッピー氏は、300万円を賞金として使い、コンテストを開催してクリエイターやそのファンを巻き込みニュース性を高める方が効果的だと提案し、志願者もこれに同意した。
・志願者の人間性
志願者は、広告費用に関する知識不足を認める素直さを持っている。5か月をかけて独力でアプリを開発し、1か月前にリリースした実績からは、その行動力がうかがえる。27歳という若さで独立経験はないものの、プランを具体的に進めてきた点からアプリに対する強い熱意が感じられる。また、自分の考えに固執せず、虎からの提案を受け入れる柔軟さも備えている。
・虎が出資する意義、メリット
毎月の利益の30%を配当、かつ出資額の5倍を上限とし、上限に達した時点で返済は完了する。ただし、その後の月にも利益の30%が一度だけ追加で支払われる。
本アプリは、マッチングアプリと動画プラットフォームSNSを融合させた新しい試みであり、これまでになかったサービス内容を提供する。そのため、マッチングアプリ市場に新たに参入する可能性がある。
3.まとめ
300万円の広告予算でどれほどの認知を得られるかは不透明であるものの、志願者が5か月間独自にアプリを開発し、リリースした実績からその熱意が評価された。また、虎の意見を柔軟に受け入れ、より良いサービスを提供しようとする志願者の姿勢が、応援を引き寄せる要因となり、4人の虎から出資が決定した。