なんか変だぞ

順調に腹膜透析を続けていたのですが、どうも左下腹部の皮下トンネルあたりが赤く熱を持ってきました。痛みは特になかったので主治医には相談せず放置していました。

突然、腹膜透析の排液が濁ってきたのです。ちょうどPET検査(腹膜平衡試験)の予約があったので、その時に相談してみようと思い、通院しました。

PET検査では、前夜から貯留していた透析液を排液するところからスタートします。この時も排液が濁っていたので、看護師さん大慌て。これは腹膜炎だろうということで、検査どころではなく緊急入院になりました。職場には入院したのでしばらく休むと連絡を入れました。また、当然のことながら、透析クリニックにも連絡しておきました。

PET検査では、いろいろな検査を受けます。それら、腹膜炎の診断に生かすため、予約通りにこなしていきます。特に腹部CTは、左下腹部の皮下トンネルが膿瘍になっている有様を把握することができました。

皮下トンネルが膿瘍になっていることから、腎臓外科によるカテーテル抜去手術が予約されました。それまで、抗生剤入りの透析液で腹膜透析を続けることになり、腹腔内の細菌をたたく作戦です。

入院するまでは平気だったのですが、入院したらすぐに激しい腹痛が襲ってきました。

カテーテル抜去の手術が行われ、ドレンが2本入れられていました。片方は皮下トンネル、他方は腹腔からです。腹膜透析は続けられなくなったので、抗生剤は点滴で入れています。また、週3回の血液透析に切り替わりました。週イチで5時間の透析でしたが、週3なら4時間です。今回はすでにシャントができていますので、首にカテーテルを入れる必要もありません。

皮下トンネルのドレンは数日で抜けたのですが、腹腔からのドレンは止まらず、抜けません。さらに高熱が続いているのです。あとから分かったのですが、抗生剤が合わなかったようで、最高40.6度まで熱がでました。抗生剤の組み合わせを変更して、微熱になりました。

腹腔からのドレンを抜いた後も、水が出続けていたのですが、ある日突然、止まったのです。おそらく何かが詰まって穴が塞がったんだろうとのことでしたが、それまでパジャマのズボンを何枚も濡らして履き替えていたので、とても楽になりました。

CTでは皮下トンネルに膿瘍の痕跡が残っていたのですが、CRP値が正常に戻ったので、一カ月半の入院から解放されました。長い入院でかなり体力が落ちていたようで、退院手続きを行った際に椅子から立ち上がれず、ころんでしまいました。

これから3カ月ごとに皮下トンネルの状態をみるため大学病院に通院を続けましたが、2020年3月のCT検査で膿瘍の痕跡がなくなったので、通院終了となりました。腹膜透析のアフターフォローも終了したので、大学病院への通院はなくなり、以降は透析クリニックの通院のみになりました。

自宅に山と残っていた腹膜透析の消耗品は、ちまちまと捨てていきました。処方済みのものなので、メーカーに戻すことはできないのです。メーカーからレンタルしていた接続装置は、営業の方が回収に来ました。

透析クリニックでも週3回、4時間の透析に切り替わりました。長い入院で、ドライウエイトはかなり軽くなりました。

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