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30歳アイドルヲタク、久しぶりの片想いと失恋と。


タイトル通り、失恋しました。
本日はアイドルの話も俳優の話も一切関係ありません。
が、今日は私が失恋した話をしたいと思います(大切なことなので二回言いました)
まあ失恋にすら至っていないのだけど。
燃え始めた火が炎になる前に消えちゃった感じ。

そもそもな話、私は恐らく恋愛に向いていない。
細々ながら5年以上続けた水商売のせいで男性と過ごす時間は時給換算してしまうし、相手への褒め言葉が良くも悪くもすらすらと出てくる。
パーソナルスペースもあってないようなもんだから他人に触られようが抱きしめられようなあまり何も思わない。
みんながおじさんとぶつかったウェ〜とかあの冗談きつーとかいう中感覚が鈍りまくっているせいで無で愛想笑いで乗り切れる。
が、逆に誰に対してもそんな感じだからこの人だけは気持ち悪くない。この人とだけは楽しい。そんな感情もない。
おまけにアイドルヲタクときた。
自分の理想の男性を自分の理想通りに当てはめ、妄想し、自分の都合の悪いところは目を瞑る。
なんと都合のいい相手。
アイドルって絶対私を裏切らないし、どんな時もなんらかの形で私を癒してくれるし、かといってこちらが構わないからといって何か言ってくる訳でもない。
恋愛感情の上澄みだけをとったようなもんだから楽しい。

とまあ周囲がまともに恋愛、結婚していく中お金を稼ぎ妄想に走り30歳を迎えた私は自分が恋愛不適合者だという自覚も、今後まともに恋愛出来る日が来るのだろうかと不安もあったのだけど、ちゃんと恋愛感情があったみたいです。安心。

ことの始まりは5月のこと。
体調面で問題がありしばらく労働から離れてたのだけどBTOBのコンサートでミニョクに「働かざる者食うべからず」といわれたことに心を打たれすぐに職探し。(結局私の原動力はアイドルなのだよ)
とはいえ久しぶりの労働なもんで不安もあり、正社員ではなく派遣社員としてとあるホテルで雇ってもらうことに。
で、その面接担当をしてくれたのが韓国人のKさん(仮)
派遣仲介の人から事前に面接官が韓国人だということは聞いた時点でヲタク全開の期待と妄想を膨らませていたのだけど、もうね、ほんとかっこよくって!
ドアを開けて入ってきた時のシーンは今でも忘れない。
あの瞬間に世界がスローモーションになってスーツでパキッと決めた韓国人おにいやんが入ってきて鳴り始めるlove so sweet(そこはK-POPじゃないんかい)
Kさんはイケメンというよりもいかにも王道塩顔韓国人って感じの顔立ちで適度にポチャっとした体型でもう私の好みどストライク。初対面でノックアウト。
私の愛してやまないアンボヒョンとか最近ハマってるYoungKとかあんな感じ。


けどとりわけイケメンなわけではなく、背もそんな高くなくて現実世界ではそんなにモテなさそうな感じがさらに刺さった。
おまけにホテルマン特有の所作の美しさとアジア人が英語ペラペラなのが個人的に萌えるのでもう心をガッチリと掴まれた1日目。
あと日本語も英語も流暢なのに私の住んでる地名が分からなくて漢字とアルファベット確認してきたのも可愛かった。恋は盲目。

と、初対面で完全に持ってかれた私はそこからことあるごとにKさんに声をかけるようになり、名前も覚えてもらい、結構気にかけてもらってるなあという自覚があるほどには仲良くなったと思う。
日本の好きな場所、これから行きたい国、将来やりたいこと、夏のイベント、いろいろ話したは話したんだけど、逆に韓国好きはアピール出来なかった。
なんかそれを言うと逆に韓国人だからKさんが好きってなっちゃうかなって思って。
警戒されるのも嫌だし。
私が逆だったら嫌だし。
アニメ好きで日本大好きー!って外国人に言われるとなんかイメージと違ったらごめんね?ってなるもん。
そんな謎の気遣いから韓国に関する話題は一切なく、当たり障りのない話をし、私は彼に遭遇するのを毎日の楽しみに仕事に励み、仕事でクタクタにも関わらず退勤後に彼に遭遇する確率が高いからとその一瞬のためにバッチリ化粧直しをしその一瞬に全てをかけて1日を終えていた。恋の力ってすごいな。
彼の発する言葉は基本的に楽観的かつ前向きで話していると元気が出たし、仕事に関して悩むこともやっぱり多かったんだけど彼と話す時は辛い話よりも楽しい話がしたくなったし、彼の顔を見ると全てが和らいだ。恋の力ってすごいわ。
私はかなり懐っこい方だから誰にでも尻尾振るタイプで部署問わず喋る人が多かったし、Kさん自身も通りすがりに洗い場のおばちゃんたちから声をかけられる愛されキャラで、2人で話していても誰かに何かを勘ぐられるようなことはないだろうし、逆に2人で歩いていても何か起こるとも思えなかった。
けれど逆に緊張しちゃってよく2人で喋る割には彼が結婚しているのか、パートナーがいるのか、そんな話は全く聞けなかった。
時たま「2人で入れたら楽しいねぇ」「もっとたくさん話そうねぇ」なんていわれて「お?これは勘違いしていいのか?」と思うような瞬間もあったけど、片思いの時の妄想ってさ、なんかすごいじゃん。
冷静になるとよくそんな思考回路になったなって感じの暴走をしてるじゃん。
そこは大人だからさ、一応。
ちょっと勘違いしそうになっても冷静に冷静にと自分を押さえてたんだけど、この冷静さがアラサーの面倒なとこだよなあと思ったり。
妄想したままぶっ飛ばしてたらまた違う結果になったかもなーなんてね。

Kさんのさ、好きだったというか胸キュンポイントとしてはやっぱり女性として扱ってくれるところかな。
たまに一緒に仕事をすることがあって、そんな時にドリンクケースとか重いものを持ってるとすぐ助けてくれるし、というか全部持ってくれるし、マヨネーズの蓋とかは必ずあのシルバーの内蓋まで開けてくれるんだよね。
アルミ缶のドリンクも全部開けてから渡してくれるし瓶の蓋も絶対開けてからくれるし。
すごい韓国男子っぽいな〜と開けてくれる姿を見ながら内心拍手大喝采だったんだけど、あぁいう細やかな女の子扱いってやっぱいいよね。
そして貧弱代表なので無茶苦茶助かる。
そうやって基本的に手伝おう精神の強い人だから、重い台車とか運んでるといつも助けてくれて、その時にたまたま手が触れてその時にセロトニンがパーっとね。
広がったせいで満面の笑みで彼を見てしまったことがあって、そんな気持ち悪い私の笑みにもニコッと返してくれてもう好きいいいいって(ただの変態じゃん)
その時は彼の優しさよりも自分の心にびっくりした。
あれだけ誰に触れられても〜とか、ハグぐらい日常〜とか言ってるくせにたまたま手が当たっただけであれだけにやけちゃうの。
そのあと何回も思い出してまた「うわーやばっ」とか1人で言ってんの。
やばいのは私の頭だよ。とかツッコミながらルンルンで仕事してんのね。
恋って最高だな。
こういう手が触れてドキドキするなんて10代の特権とか思ってたけど、30代になったらもっとスマートな恋愛をすると思ってたけど、案外そうでもないんだな〜。
あとやっぱり所作と言葉遣いが美しい。
ホテルマンならではなんだろうけど佇まいが美しい。
清潔感のある見た目なんだけどあのヨーロッパ人のゴテゴテキラキラの美しさじゃなくて、韓国人という割と近い血筋のまた妙に親しみやすい見た目の人がそれをしてくるっていうのがね、萌なんだよね。

この時ずっとDAY6のwelcome to the showって曲を聞いてて、この歌詞がもう最高なのよ。
もう1人じゃなくなった僕は君を幸せにすることを誓うよ的な歌なんだけど、もうなにこれプロポーズじゃん!みたいなね。
これ2人で聞いてもう結婚しちゃおうよ!ってね。
"후회 없게 하는 건 이제 나의 몫이야"
"後悔させないことがこれからの僕の役目さ"
っていう部分がいちばんのお気に入りなんだけど、もうこれは私からのプロポーズソングでよろしい?幸せにするよ?って強気の(もはや狂気の)片想いソングとして毎日爆音で聴きながら通勤し、
"밤하늘의 별을"というスーパースイートな歌を聴きながら、私もKさんじゃないとダメだと叫びたいよー!一緒に綺麗な星を見に行こうよー!と心の中でジタバタ暴れながら毎日ジェットコースターのような感情で仕事に向かっておりました。はい。仕事もちゃんとしましたよ。
この曲ほんっっっっとに甘いから恋してるみんな是非聴いて。

まあそんな絶好調片想いは突然終わりを迎えまして、なにがって仕事を辞めました。
入った当初から人間関係トラブルがあったんだけど、誰に相談していいのかどうしたら解決するのか分からずひたすら耐えて耐えて耐えてたらある日突然心が悲鳴をあげて終了。
働き始めからまあ辛くて1週間に1キロペースで痩せて、160cmちょっとで30kg台に危うく突入するところだった。
これが片想いの悪いところでさ、痩せたから制服がダボダボになっちゃって変えてほしいって話をしたんだけど、1ヶ月ちょっとで5キロ痩せるってまあやばいじゃん。
しかも元々そんな太ってたわけじゃないのに。
で、担当がKさんだったから制服の交換をお願いしたら「大丈夫?」って聞いてくれたのに、良く思われたい精神発動して「おかげでダイエットせずに済みました〜アハハハハ」とか言ってんの私。
アホなん?素直に言えばまた話は変わってたかもしれないのに。
まあ私がそんな返答するもんだから向こうも「おめでとう」って返してきて平和な会話が終了。
ここでさーストレスで痩せたって素直に言えば心配してくれてご飯でもってなったかもしれないじゃん。
素直に辛いって言えば話聞こうか?ってなってまた話が変わってきたかもしれないじゃん。
謎の自分美化作戦をしてしまったせいで、ただ制服変えてもらった迷惑野郎になりましたね。
そんなふうに自分で大丈夫風を取り繕っといてなんだけど、1週間ぐらい体調不良と言って休んでる間心配して連絡くれないかなーとか、業務連絡でもいいから個人的に連絡こないかなーとか期待してしまって、でももちろん来るわけもなく、
最後の挨拶の時に会えるかな?会ったら連絡先聞かれたりしないかな?とか思ってたんだけどそもそも会うこともなく、終わった。
最後の手続きをしてくれた人がKさんがすごく残念がってたという話をしてくれたんだけど、残念がってはくれてたみたいなんだけど連絡先も知らないし聞けないしもう用事もないし・・・
そんなこんなで久しぶりの片思いは3ヶ月ほどであっけなく終了。

でもね、30歳になっても恋の魔法にかかるんだね。
という学びを得たよ。ありがとうね。
とりあえず次会った時は韓国好き人間だって打ち明けてもいいかな?

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