伝わるムードボードを作ろう
こんにちは、塩です。抽象的なアイデアをより具体的に理解してもらうための手段として、ムードボードはとても有効だと思います。ムードボードについての詳細は、こちらのnoteでも実践形式で紹介しています。
テーマと目的
今回は言語コミュニケーションを図る際に、構造化しづらい要素をムードボードでビジュアル表現することに試みました。また、テーマは自身が感じる「かわいい」要素として統一しました。
写真
カラーパレット
テクスチャ
テキスト
パターン
上記の5つを使用してムードボードを制作するというのがデザトレの具体的な内容です。
可愛いの定義とは
いろんな国籍のメンバーが所属するデザインチームだからこそ、今回のテーマをデザトレとして実施するのは面白いと考えました。なぜなら、「かわいい」の意義は言語で変化するのはもちろんですが、そもそも人によって単語の捉え方自体が異なるため、デザインと同じで正解がないからです。
実際の制作物
みなさんの制作物がこちら。発表では画面をみせながら具体的にどの要素を「かわいい」と感じるのか言語化していただきました。
こちらの方は自己分析をした時に、ひらがなの丸みや、人体の口のまろやかさに魅力を感じると話していたのが印象的でした。ZEN丸ゴシックが好きと聞いていたので理解が深まりました。(筑紫A丸ゴシックも好きらしい)
共通認識に近い形での"かわいい”を考えていたこの方は、パステル寄りのポップな印象を持ちました。美味しそうな画面で、食欲をそそる可愛さです。
クールやシンプルに魅力を感じるというのが印象的でした。かわいいというテーマでも、自身の捉え方によって画面の印象がガラッと変わるのは面白いですね。ポケモンのキャラデザは、男女問わず"かわいい"と感じる要素があるように思います。
こちらの方は、いろんな視点からかわいいを考察されていた印象でした。
個人的に"遊ぶ"をかわいいと捉えているところにユーモアを感じて面白いです。80s~90sのアニメのキャラに今でも魅力的な"かわいい"を感じるのは、瞳が大きくてキラキラしているというのも理由の一つかもしれません。
こちらの方は、"かわいい"コンセプトカフェを想定したムードボードを制作されていました。テーマを決めてから、"かわいい"を考えるというプロセスはUIデザインのプロセスに近い気がします。
形ではなく、色から視覚情報を拾うことが多いとお話されていたのが印象的でした。パステルカラーなどの淡い色からは、"ゆめかわいい"を感じます。
こちらの方は、ターゲットをJKに絞ってかわいいを考察されていました。SNSにいる美容、スイーツなどのトレンドを追うユーザー層にも刺さりそうな"かわいい"ムードボードだと思いました。
筆者が作成したムードボードがこちら。コラージュのような創作技法にかわいいと感じたり、ドット絵の懐かしさに、思わず帰りたくなるような"かわいい"を感じます。私が取り上げた題材は、どちらもモチーフが密集しているので、もちゃっとしたものに惹かれる傾向があるのかもしれません。ちなみに秀英にじみ丸ゴシックが一番好きです。
最後に
今回はムードボードを活用して、いろんな視点からかわいいについて考察しました。次回もかわいい以外の抽象的な単語について考えるシリーズ化したデザトレにしようかなとぼんやり思っています。