大人のための絵本の巨匠『エドワード・ゴーリー』氏の作品に触れる※ホラー苦手な方は閲覧注意を
★独特な世界観を描いた絵本作家
どうもおはこんにちこんばんは、ホラーが好きな夏目である。
さて、みなさんは「エドワード・ゴーリー」氏の名前を聞いたことがあるだろうか?
私の「エドワード・ゴーリー」氏への印象は「ホラー絵本作家」様だと思っていた。
何故か?
絵本の表紙を一目見て「ホラー系」だと、私のセンサーが反応したからだ。
髑髏に黒い服、まるで喪服だ。それに黒い傘、表情は心なしか笑っている。
雨も降っていないのに何故傘をさす?
沢山の子供達の表情には生気が感じられず、子供達の地面には、彼ら彼女を飲み込むほどの大きな影がくっついている。
・・・まさか、あの傘の影?
色々推測は尽きなかった。
そして、どんな絵本なのかコンテンツを見てみた。
トドメがこれだ。
衝撃的だった。
この作品に触れる勇気のあるものだけが「購入せよ」という警告にもとれる。
購読すると、さらに衝撃的だった。
本当に、A~Zの名前の頭文字の子供達が、韻を踏み、リズムに乗って歌うように・・・、いろんな形で命を落としていく。
26回。
それが至極当然のように。
挿絵はヴィクトリア朝のモノクロの細かい線で描かれており、「モノクロ」であることも彼の世界観を作る要素になっているようだ。
何故子供達はそんなひどい目に遭うのか?
何故アルファベット順なのか?
何故みな、死ぬのか?
この作品にオチなどない。
在るのは虚無と狂気(カルト)だけ。
なるほど。
「ホラー」という枠組みでくくることのできる単純なものではなかったのだ。
私の「ホラー」に対する見解は、
①呪い、都市伝説なる災いの存在
②①を冒涜する、興味本位での人間のいたずら等、「ホラー」となる要因・起因
③「ホラー」が発生
④「ホラー」の解決策思案
⑤「ホラー」解決(live or die)「ホラー未解決」分岐
と、きちんとどうしてホラーが起きてどう解決するかときちんと構成された物語がある。(全部ではないが)
「エドワード・ゴーリー」氏の作品は、
もう、それすら存在しない。
これは、彼の世界だと思ったのである。
「ホラー」という俗世の言葉に当てはまらないのである。
もう1冊、作品を紹介しよう。
★『蟲の神』
こちらも独特な韻を踏み、テンポが生まれ、彼の紡いだ文章を口ずさむ。
なるほど、今回は商品説明が無いらしい。
皆様のために、ここで大体なあらすじを語ろう。
とある町か村か。そこで子供が行方不明になる。
その子供の行く末と結末は?
ここで絵本の表紙とタイトル「蟲の神」を見て、想像して欲しい。
そもそもこの「蟲」は何か?
この「蟲」は「神」なのか?
「蟲」の「神」がいるのか?
・・・子供は一体どうなったのか?
そして、是非訳者あとがきを読んで欲しい。
訳者あとがきには色々な思いが綴られている。
何故夏目がこの作品にも触れたのか。
それはフロムソフトウェアというゲーム会社が出した
ELDEN RING(エルデンリング)
という本格的なダークファンタジーの世界を舞台にしたアクションRPGであるのだが、その登場する物語の1つが、この本が元ネタであるという情報を得て、入手したのだ。
このフロムソフトウェア会社は「Bloodbome」(ブラッドボーン)や「DARK SOULS」(ダークソウル)シリーズを手掛けた、ゲームでダークファンタジーを作り出し、その独特な世界観や物語に「ゲーム」好きが知らない人はいないであろう名作を生み出している。
その「元ネタ」になっているのであれば、読むしかなかったのである。
とまぁ、話は脱線したが、ゲームにまでもリスペクトされた作品ということである。
それだけ「知る人ぞ知る」、他者に影響を与える世界だ。
★最後に
いかがだっただろうか。
まだまだ「エドワード・ゴーリー」氏の作品は沢山ある。
どれもこれも評価が高い。
・・・みんな、すごいな・・・。
貴方は、彼の本を読む勇気と世界を受け入れられる覚悟はあるか?
夏目は?
・・・正直、ビビってい・・・っていないないさ。
ここまで読んでくれてありがとう。