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そばかすなんて 気にしないわ! でも、シミは…

私の顔には子どもの頃からそばかすがある。そばかす顔を見慣れすぎて鏡を見ても「そばかすあるな」とは思わないし、他人に指摘されてようやく「そういえばそばかすあったな」と思い出すくらいである。

私自身はそばかすを気にしたことはないし、あるのが良いとか悪いとか考えたこともない。しかし、コスメのCMで「シミ・そばかすに効く」というキャッチフレーズをよく耳にするということは、それだけ「そばかすは消したいもの!」と思っている人が多いということでもある。子どものときにからかわれて嫌な思いをしたという人もいるだろうし、大人になってからできてしまい、どうにかしたいという人もいるだろう。

いつだったか外国人の友人に
「日本人でそばかすあるの珍しいね!」
と言われたことがある。そのときも、そういえば自分あるなと思っただけで、正直反応に困った。その一瞬の間を相手が気にしたのか、
「変だとか言いたいわけじゃないの!珍しいって言いたかったの!」
と慌てていた。彼女のその反応を見ながら、そばかすにマイナスのイメージを持つ人って日本以外でもいるんだなと思った。

本人は気にしていないのに他人が気にするパターンで言えば、
「結婚式で家族写真を撮るから張り切ってメイクしていったのに、会場のメイクさんに『そばかす隠しましょう!』とメイクを直されて傷ついた」
というような投稿をSNSで見かけたことがある。そばかすがあってもいいと思っているのに「隠さないと恥ずかしい!」と言われたら嫌な気持ちになるし、逆にそばかすなんてなくていいと思っているのに隠しきれていないのも嫌なのだろう。

もし私が投稿者さんだったら同じようにショックを受けていただろうが、それでふと、そばかすがまったくない自分の顔って想像できないなと思った。厚塗りメイクをしなくともSNSのエフェクト機能使えば今すぐにでも見られるだろうが、見たらプリクラの小顔加工と同じくらい違和感しか覚えないと思う。笑

とまぁ、そばかすに関しては、今あるものが子どもの頃からあるのか、大人になってできたものなのか、その両方なのかにかかわらずまったく気にしていない。しかし、シミは別である。

2年くらい前だが、左目の目尻と頬の間に1cm弱のシミを見つけた。見慣れたそばかすよりも明らかに大きい。いつからあるのか分からないが、気付いた途端、鏡を見るたびに「コイツ仲間じゃないな…」と、とても気になるようになった。大人になってシミやそばかすができて気になる人の気持ちがこのとき初めてちょっとだけわかった気がした。

気になってしょうがないならどうにかしようと思うのが人間の性というか、このシミを仲間だと思うにはまだ早いというか、試しにいつも使っているコスメブランドのアイクリームを買って使ってみた。何がなんでも消したいというわけではなかったが、しばらくしてシミが薄くなっているのに気付いた。今ではもうすっかりなくなった(ように少なくとも見えている)し、この先またいつ”仲間じゃないやつ”が現れるかわからないので、今も同じアイクリームを使い続けている。

ちなみに、そばかすには変化は見受けられない。それでいい。増やしたいとは思わないが、まったくなくなったらちょっと寂しい気がする。ある意味、私の顔になくてはならない存在、それがそばかすである。




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