【外免切替】外国人夫、日本の運転免許を取りに行く③
夫が免許とるはなし。前回の話はこちら
はじめての練習
書類審査のあと、そのまま温泉行って道の駅で車中泊して、翌日の朝また免許センターにもどった。
実技試験のレッスンを受けるためである。
まずは受付の方に受験票を見せて何の練習をしたいのか見てもらう。
「ふんふん普通自動車のMTね…。試験は?2週間後〜?ハア〜…早いなあ!」
と受付の方(威圧感強い)が言うので
「そんなに難しいっていうのがまだイメージできないんですけど、うちの夫は田舎のほっそい道も軽トラとかでバリバリ運転してるんですけどやっぱり難しいですかね?」と言ってみたけど
「普段の運転と法規通りの運転っていうのは全然ちがうからね!」と「全然ちがうならこの国の法規とは一体…?」とついつい思ってしまうほどキッパリおっしゃられたのでそうなのかと覚悟を決めるしかなかった。
まわりに座っているほかの外国人の方たちも何度も通ってるっぽい小慣れた雰囲気が出ていた。
Shall We Drive?
ではレッスンスタート〜!
まずは先生のお手本走行を見せてもらったあと、夫に運転交代。
「ライトチェックok, レフトチェックok, ワン、ツー、スリー、そこでターン、」みたいに先生と一緒に声を出しながらコースを走っていく。
社交ダンスみたいだった。
わたしも通訳として後部座席に同乗したけど、その必要がないくらい先生は英語で指導してくれた。
先生はめっちゃ優しくてフレンドリーな上、外国人指導のために中国語やベトナム語も勉強したらしい。えらいよねえ
集客努力を必要としない施設にいながらにして、向上心をキープして親切丁寧な対応を続けられる方って本当にすばらしいと思うな。
はじめての練習後、先生が「すごく上手い!こんなにうまい人なかなかいないよ!これは…多分受かる。」と言ってくれて、思ったより金がかからずにすみそうでわたしはすっごいうれしかった。
ちなみに以前noteにも書いた、わたしがレンタサイクルで事故ったのはこの初レッスンの翌日。
夫がいかに教習所で褒められたのかを実家に帰ったら両親に語って聞かせようと思っていたのに、ケガした嫁がすっかり話題を奪ってしまって申し訳ない。
そして2週間後
ただいま!免許センター!
試験前日のレッスンでもさんざん褒めごろしていただいた夫。
明日大丈夫そうだね!と安心しかけたところで、そういえば学科試験の勉強を一切してなかったということに気づき、急いでkindle で本をダウンロードし試験前夜に読ませておいた。
が、あとで聞いたところによるとこの外免切替の学科(10門の○×)はほぼ落ちる人はいないらしい。実際夫も満点だった。
試験当日
当日、待合所に行ったらこの日試験を受ける外国人が夫の他にも3人いた。
先生が「君は歴代トップクラスだから!」とほかの人もいるところで声をかけてくれて、コレ落ちたらけっこう恥ずかしいなと思った。
試験官さんに名前が呼ばれて試験スタート。
わたしはなんかドキドキして、子どものピアノの発表会を見守る母親のような気持ちで待ち合い所の窓から夫の試験を見ていた。
けど、実はこのポンコツ母はずっと練習に同乗していたのにコースすら頭に入っていないので、何が正解かもわからずただ見るだけなのだ。
そして20分ほどして、我が子、すなわち夫が「タブンダイジョーブダッター」と言いながら帰って来た。
合格発表!
けっこう長い間待った末、「試験受けた人集まって〜」の声でみんながゾロゾロと集まった。
夫が一番最初に試験を受けたから1番に結果が聞けるのかと思ったら、
「オニャンコポンさん(仮)」と別の方の名前が先に呼ばれ、
「オニャンコポンさん(仮)、不合格です。どこが悪かったのかと言うと…」
と続いていく…。
"夫が1番に受けたのに、次の人が先に呼ばれ、その人は不合格だった"
それはつまり、そういうことなのかい?
そのあとも次々呼ばれる不合格者への説明を聴きながら、ついつい都合のいい推理をしてしまった。多分夫も同じことを思っていた。
やっぱり夫は合格していた。やった〜!
この日はほかの人はみんな落ちていた…。
ドンマイ…ガンバレ…!
それからまたかなり待って、写真撮影をし、なんやかんやし、免許証完成。
バンザーイ!
うちの子にメシを食わせてくれませんか
次はバイクの試験を受けなくてはいけない。
車の免許をもらってすぐ、バイクの試験の予約をした。1週間後になった。
車の免許証を交付してもらったあと、バイクのレッスンを受けたいので昼食後に来ていいかと相談したところ、
先生は「食堂でちょっとお急ぎで食べてもどっておいで」と言い、
受付の方は「いや、飯を食べている時間はない。うしろが詰まる」と言い、
夫は「じゃあお昼抜きでやります」と言い、
わたしは「アンタ食事を抜くと震えだすんだからやめてくれ」と言い、
結局食堂で食べてもどってくることを許された。
試験に合格してから写真撮影に呼ばれるまで薄暗い廊下で2時間くらい待ったけど、あのときあらかじめ「時間かかるからどっか行ってていいよ」と言ってくれたらゆっくりごはんも食べれたのに。
本当にこの手の場所は人の貴重な時間を大盤振舞いしてくれますよね〜
とグチっていたら長くなったので、バイクのはなしはまた次回!