ABCお笑いグランプリ2024を見た感想・審査員寸評
1.優勝は令和ロマン
若手芸人の登竜門、ABCお笑いグランプリ。
圧巻の横綱相撲で令和ロマンが大会を制しました。
アフターでも語られていましたが、ファイナルはコント2組が相手で、完成度で戦うと漫才は叶わないからバカバカしさに振り切った。導入は展開の違和感を無理矢理消すためにわざと無駄に大声を張っている。受けが悪いところがあったので切り上げて次のボケを長めにやった。など、このキャリアでそこまで考えて実行する胆力が異質過ぎます。
終わり際の「次はM-1でお会いしましょう」の言葉通り、年末はまた大会を湧かせてくれることでしょう。
2.全体の感想
ツギクルの直後に見たというのもあり、「エンタメ」よりも「ネタ」の成熟度が顕著に見て取れた大会という印象。
中でもCブロックは超激戦で、令和ロマンに加え圧倒的演技力のかが屋。独自の世界観を確立したフースーヤ。間違えられないハイプレッシャーなネタで勝負したぎょねこを圧倒した令和ロマンが勝ち上がった。
個人的にはダントツかが屋、次いでフースーヤ、エバースが好きでした。
3.各ネタ感想・審査員寸評
オープニングアクト
ダブルヒガシ:ピアノ
Aブロック
1.ぐろう/被害届
兵頭:嫌な相方だった。出だしからどう引っ張るかと思ったらだんだん自分の世界に引き込んでいって素晴らしかった。
ユースケ:しゃべりのみのストロングスタイル、テーマ自体がおもしろい。
志らく:昭和から続く王道漫才。しかしネタをよく考えると現代社会に通ずる社会性があり笑いながらぞっとした。
2.天才ピアニスト/タクシー
リンゴ:赤ちゃんという意外性。ボケでもツッコミでコンスタントに笑いをたたき出すのが凄かった。
う大:こういうネタにしては進むテンポが速い。関西の笑いという感じ。赤ちゃんの声真似も面白いが顔も良かった。竹内がもうちょっと運転手に感謝しても良かった。横柄だった。
陣内:安心して見れる。突っ込んで欲しいとこで突っ込んでくれる小気味よさ。ボケの畳みかけの面白さ。
山内:ストーリーがしっかりしているのでワクワク感もある。ふつうなら受けないオーソドックスな「前見てもらっていいですか」とかも笑いにつながっている構成が良い。
3.ダウ90000/秘密の話
陣内:最高のコント4分で8人の良さが一気に出る。笑いも切なさもあるある。年々コントがしっかりしてきている。
う題:これだけの尺にこれだけ詰め込めるのはいい。園田がトイレ汚くない?と言われたとき、蓮見が泣いた方が良いと思った。
志らく:喜劇、コメディ。2時間だと時計をみるが、4分で1時間くらいの満足度がある。最後泣きそうになれるくらい入り込めた。
4.金魚番長/オーケストラ
リンゴ:芸歴6年で完璧な漫才。ちょっとずづ言葉を変えていく面白さ。オーボエと大声など軽いボケに聞こえて後に響いてくる。
ユースケ:6年目という凄さ。古市の間が悪そうで良いテンポ。
勝者はダウ90000
志らく:僅差とは思うが、ダウで全部のネタを見たいと思っちゃった。タクシーもオーケストラも全部できちゃう。
う大:1位に入れたがダウが1位というのは意外。笑いの取り方が色々つなげて取る笑いだったのが勝因。
リンゴ:天ピに1位投票。ダウは缶ビールの持ち方を変えたりという演技が良く、お芝居と見てしまった。
Bブロック
1.エバース/ドライブデート
兵頭:後半の畳みかけが良かった。色んな事を想起させる漫才だった。自分の中で盛り上がれる展開だった。
ユースケ:町田のツッコミが良かった。
2.やました/記念日
陣内:喋りがえげつなくうまい。噛んだら終わりだし、間がうまい。友近やゆりやんとも違う。
リンゴ:言葉のチョイスが良い。世田谷ベースなど、見る側が理解できてないときにもう一回被せれるテクもある。
3.フランスピアノ/大道芸人オーディション
志らく:ほかのシリーズを見たくなる。ボケの動きのインパクトが強い
う大:設定が凄くよかった。ワンアイデアでいくのもよかったが、尺が余った感もあったが、他を詰め込むと不思議な感じが薄まるのでよかったのかもしれない。
山内:さっき袖で思いついたコントかと思った。どこを面白いと思って言うかが明確に伝わるネタだった。
4.青色1号/アナウンサー
陣内:展開は想像できなかった
兵頭:ラストイヤーの積み重ねが伝わった。
リンゴ:話す量に比べ役割が3人で均等に分かれていた。
勝者は青色1号
山内:ウケ量、3人とも効いていた。そうめんに一言、こんなに優しい現場は無い。
志らく:東京03に続くようなコント師になる。あなた方がテレビで売れなかったら局がおかしい。ただそうめんの件は笑点(商店?)レベル。
兵頭:今回は青色1号が抜けていたが、来年が楽しみ。
リンゴ:青色1位にしたが順番もある。エバースが後ろならわからなかった。
Cブロック
1.令和ロマン/猫
兵頭:芸人の色気、テクニックがある。店舗を上げたり引いたりもうまい。
志らく:王者の風格が漂っている。M-1決勝より今日の方が面白い。
リンゴ:ちょっと卑怯なレベル。ケムリのツッコミがよかった。
山内:猫を下回る5足歩行がツボった。漫才が好きでやっているというのが伝わった。
2.かが屋/地獄の空気
う題:かがのキャラ初めて見る。誰もやってない。かがやが新しいステージに行こうとしているのが伝わってくる。人間味があった。
ユースケ:田舎の学校という設定も面白かったし、定期入れだけで行けるのも良かった。演技力も抜群。
陣内:また新しいかが屋。静でなく動と狂気を見れた。
3.フースーヤ/シンデレラ
リンゴ:受けようがうけまいが我が道をいく。
兵頭:あんなに笑ったのに残ったのは岩倉使節団だけ。
山内:最後「いい加減にしろ」と言っていたが、どこから?
志らく:おそらく笑点で笑う視聴者は全く笑えない。要は言葉遊びなのだが、それが現代にフィットしている。芸術の域。
4.ぎょねこ/円周率
陣内:ネタとしてまず面白い。数字で数字を例える。
う題:作るの大変そうだと思う。挫折するタイプのネタを作り上げているところがあっぱれ。
志らく:これだけ知的なネタをみれるのはなかなかない。聞いてるこっちもくたびれるというのはある。かつおの顔が俺に似てる。
勝者は令和ロマン
ユースケ:令和ロマンの完成度が高すぎる凄いものを見た。
山内:m-1は関係なくネタが面白く1位にした。
兵頭:一番
う大:1位はフースーヤにした。ピュアに自分たちの面白さを貫いている気がした。令和ロマンは完璧だったが、自分たちイージーゲーム見えた。もった難しいことでチェレンジして欲しかった。
志らく:令和ロマンには意味があった。意味がある笑いは意味がない笑いには勝てないというのが持論としてあるのでフースーヤにを1位に。
最終決戦
1.令和ロマン/帰省
2.青色1号
志らく:わからない。令和と青色を戦わせてはいけないレベル
リンゴ:判断が難しい
3.ダウ90000
陣内:まずドキドキした。(山里:そうかその道のプロだった!)
うだい:あの大人数でさいご畳みかけに纏めれる。みんな分数がバラバラだった。