【よくある質問】職人っていつまで続けられますか?
面接に来られた方の質問の中で、この質問は一番多いかもしれません
確かに、職人は肉体労働です。
そして、肉体労働を一生続けると聞くと、
さすがにそれはちょっと引きますよね?その気持ちはわかります。
話は逸れますが、肉体労働なのに、とても人気で、
子どもたちが将来なりたい職業ランキングでも必ず上位に入ってくる仕事があるんですが、何かわかりますか?
そう、「スポーツ選手」です。
スポーツ選手も、大きな意味では肉体労働ですよね?
体を鍛えて、技術を磨いて、それで勝負して飯食っていく仕事です。
じゃあ、一生現役のスポーツ選手で飯食っていくと思っている人ってどれくらいいますか?
60歳になっても現役選手っていう人はいないですよね?
いつか引退するし
大体の競技によっては30歳が大きな目安で
大会などで活躍して結果を残している選手の多くは10代か20代です
でも、だからスポーツ選手は目指さないほうが良い職業ですか?
引退したら人生終了ですか?
もちろんそんなことはないですよね?
じゃあ現役引退したら、みんなどうしてるんでしょう?
野球では、戦力外通告された人、現役引退した人の進路として、野球関係の仕事をする人が75%にも登るそうです。
野球の腕前というより
その業界のことをよく知っているということを活かして仕事をしている人が多いようです
話を建設業に戻します
現場職はたしかに肉体労働です
でも、それを一生続けなければいけない職業か?と問われれば、もちろん「ノー」です
会社としても、職人以外は認めない、なんてこれっぽっちも思っていません
建設業は、建物や施設を作るものづくりの業界です
いくら広大な土地があっても、莫大な資金があっても、優秀な現場監督がいても、実際にものを作る職人がいなければ、絶対に建物は完成しません
絶対に です
建設業で職人とは、主力の職業で、花形です
現場でものづくりしてなんぼの業界なんです
職人がいて、そして、それを支える人たちがいるんです
職人がいなければ成り立ちません。
そして、職人には技術が必要です
誰でもすぐにできるような仕事ではありません
毎日技術を磨いて、積み重ねた経験があって、ようやく一流の仕事ができるようになります
でも、技術を磨くことも、経験を積み重ねることも、一人で勝手にはできません
指導する人、支える人があって初めて成り立ちます
そして、そういう人たちは、同じように現場で汗を流して、技術を磨き、積み重ねた経験があるからこそ指導したり支えたりすることができるんです
そう、毎日現場で肉体労働したあとは、その積み重ねた技術・経験で、今度は後輩を指導する立場になって欲しいんです
あるいは、それを支える人になって欲しいんです
そういった指導・サポートをする人たちを、我々は「番頭」と呼んでいます
職人と番頭の関係は、スポーツで例えると、選手と監督の関係に近いです
選手は職人、監督は番頭です
個人技術を高め、体を作り、チームと連携して成果を出すのが選手の仕事、選手たちの精神面・身体面・技術面で指導し、今のチームで最大のパフォーマンスを引き出すことが監督の仕事です
番頭になれば、職人の時のような社内だけのコミュニケーションだけではなく、社外の人とのやり取り、今まで見えてこなかった会社の内部のやり取りも出てきます
会社は現場が全てなんです
現場を知らないと、できることは限られてきます
逆に、現場のことがわかっていれば、できる仕事はいくらでもあります
つまり、現場の技術があることは「基本」なんです
だからこそ、最初に、原点にして頂点である「現場の技術」を身につけて欲しいと思っています
いかがでしたか?
建設業の現場職(職人)として働いたら一生肉体労働だ、というイメージ、少しは変わったのではないでしょうか?
別の記事では、もっと詳しく職人と番頭のキャリアステップについて解説している記事もありますので、良かったらそちらも見てください